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2006年4月1日

議事報告

第9回「(仮称)仙台二高共学化調整会議」議事録

1.開催日時
平成18年3月16日(木)18時~20時40分
2.開催場所
県庁行政庁舎17階1701会議室
3.出席者(敬称略)
《宮城県議会議員》
文教警察委員会委員長/安部孝(司会兼立会人)
《宮城県教育庁関係者》(文中では「県教委」)
教育長/白石晃
教育次長
鈴木隆一、矢吹隆志
高校教育課長
黒川利司
同課長補佐
浜田毅
改革推進班長/中川昭三(進行役)
同主幹
狩野宏史
高橋真由美
《宮城県仙台第二高等学校関係者》
(文中では「二高」)
校長/柏葉浩明
教頭/渡辺尚人
副参事兼事務室長/平川弘二
《宮城県仙台第二高等学校PTA関係者》
(文中では「親の会」)
会長/鈴木密明
副会長/内田正之、福島学
委員/高濱まなみ、高橋幸子
《宮城県仙台第二高等学校同窓会》
(文中では「同窓会」)
副会長/高橋正道
会員/二階堂正、朝倉亮、山下健二、佐藤茂

会議の冒頭において、当日は、第307回県議会(11月28日~12月16日)最終日の審議が長引いており、会議開始時刻(18時)時点でも議会開会中のため、安部孝氏及び白石晃氏が遅参する旨の説明が鈴木隆一氏よりなされた。
これを受けて、立会人兼司会者の安部孝氏が会議室に到着するまでの間、中川昭三氏が司会を務める旨の出席者一同の了解を得て、会議が開始された。

〈中川昭三〉
只今から第9回の「(仮称)仙台二高共学化調整会議」を開催する。それでは同窓会の高橋さんから。

〈高橋正道〉
今、頂いている論点整理表(H.18.3.16付けのもの)について、最初に2点ほど字句の修正をお願いしたい。
論点6の②の冒頭部分が「財政逼迫化」となっているが、「化」ではなく「下」に直して頂きたい。それから論点7の②の1行目、「科学的検証」とあるが、これを「客観的検証」に直して頂きたい。
それぞれの理由はあるが、理由の説明は省略する。

〈中川昭三〉
今、鈴木教育次長から説明があったが、進め方については高校教育課の方でさせて頂きたいと思うのでよろしくお願いしたい。
論点整理表について、只今、同窓会の方から2点ほど字句修正がなされたが、そのほかにはないか?
なければ、議事の(1)「第8回(仮称)仙台二高共学化調整会議」議事録の内容について何か修正・確認事項があれば…、

〈高橋正道〉
昨日頂いたばかりでまだ全体の検証ができていないので、何かある場合は(後日)申し上げるようにしたい。

〈中川昭三〉
もし何かあれば、後ほど申し入れ頂きたい。それでは続いて論点整理についてだが…、

〈高橋正道〉
冒頭にちょっと申し上げたいことがある。今回の進め方で、同窓会やPTAも手直しや何かがあったので、担当者(文書取りまとめ役の高橋真由美氏)は大変だったと思うが、実際には3月3日までの提出という約束だったので、PTAも同窓会も3日には提出したが、県教委からは3月10日に1週間遅れで届いた。
(3月)3日という約束だったので、我々も忙しい中そのつもりでやったのだが、(県教委の)そういうやり方というのは、事実的に言うと、こちらの記述内容を見て書かれている部分もあるかと思う。
何かカンニングされている感じがあり、そういうやり方は非常にまずいんじゃないかと思う。
折角ここまでお互いの約束を守りながらきているわけだから、いろんな事情もあると思うが、時間的な約束を守らないということは、非常に信頼感を欠くことにつながるんじゃないかと思う。
いずれ議事録からのことだから、見て書いたからどうだということはないかと思うがやはり日程的なことについては、きちっと守って頂きたいなというふうに思う。

〈鈴木隆一〉
日程的に遅れたことについては大変申し訳ないと思っている。

〈中川昭三〉
それでよろしいだろうか?それでは議事を進める。

(2)「論点整理について」だが、これについては前回の会議で各項目についての議論、確認を行ったが、その後項目の追加なり、あるいは内容の修正等があって、事務方でこれまで調整してきたところである。いわば最終版ということで、前回同様に読み上げによる確認を行いたいと思う。
確認に当たっては、第8回会議以降の修正点を中心に県教委、同窓会、PTAの順にご説明頂きたい。
まず、論点1.について、県教委の方からよろしくお願いしたい。

〈狩野宏史〉
修正点-アンダーラインを引いている場所-について、読み上げて確認をさせて頂きたいと思う。
論点1の①、「共学化を推進するという前提のもと、1年間という期限を付して話合いをすべしという県議会の判断」という形で確認させて頂きたいと思う。
②については、基本的に県立高校将来構想の見直しや県立高校の共学化の是非について論ずる場ではなく」ということを前提に進めているものと考えている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いしたい。

〈高橋正道〉
論点1については、②、③、④のいずれも最後の部分で、「~場としたい」というふうに訂正したのでそれでお願いしたい。

〈中川昭三〉
PTA側、お願いしたい。

〈内田正之〉
①、②は訂正を見て頂ければ分かるので、③だけを読み上げる。
「県教委が一旦決めた平成18年4月の共学化開始時期について、1年間延長することを見識ある県議会が求めたのは、これまでの一律共学化の決め方・進め方に全く問題がなかったわけではないと議会が判断したからとしか考えようがない。
そのことの自覚が調整会議の位置づけにおいても教育庁側に欠けているのは残念である」。

〈中川昭三〉
論点2に移る。教育庁の方からお願いしたい。

〈狩野宏史〉
2月の「請願一部採択」について、附帯意見3項目が付け足されたので、それを改めてここに記述した。それから11月議会での請願採択の解釈だが、今後の教育全般関する施策の中には、少なくとも一律共学化の施策は除かれると解すべきであるということを付け足した。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会からお願いした。

〈高橋正道〉
全面的な書き直しの形になっているが、①については再三会議の中でも申し上げているように、附帯意見の解釈の問題について、この間からちょっと議論があるけれども、考え方の違いという部分、解釈の違いという部分についてより具体的に書き足した。
11月議会の方については、「特に公平・公正な県民意向の把握に努めること」の文章と関連して、教育施策について公平・公正な県民意識の把握が、(一律共学化の)前提であると解釈するのが常識的であるというように考えている。

〈中川昭三〉
PTA側にお願いする。

〈内田正之〉
新たに付け加えた④、⑤だけを読み上げる。
④「教育庁側の附帯意見に関する解釈の一律共学化の決め方・進め方には、全く問題がなかったという、いわゆる無謬性を前提としており、そうした無謬性を前提にして真に説明責任を果たせるのか、極めて疑問に思われる。こうした教育庁側の姿勢は極めて残念である」。
⑤11月議会の附帯意見については、同窓会の②の主張と同一なので、それを引用させて頂いた。以上である。

〈中川昭三〉
論点3について、県教委からお願いする。

〈狩野宏史〉
これはアンケートについてのさまざまな議論の整理だが、まず、②として、「平成11年のアンケートは必要な手続きの1つであり、将来構想の策定に際し、県民意向を的確に把握できたもの」と考えている。
③については、「平成8年と11年のアンケート調査はその実施目的、設置形態、主に設問の様式が大きく異なるものであり、全ての県立高校を共学化する方針は別学への不満を理由として進めるものではなく、宮城県の県立高校が将来に向かってどうあるべきかといった視点で決定したもの」である。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いしたい。

〈高橋正道〉
平成11年アンケートについては、これもちょっと書き直したので確認という意味で詳しく書いてある。
①については、公立高校を共学にするということの中で、「一律共学化」という呼称がない形で(アンケートを)やっており、その結果を「一律共学化」に使うということになっているので、それでは非常に欺瞞的じゃないかということ。
それから対象者の選び方が非常に偏っているんじゃないか、公平性に欠けるということ。
それから都道府県関係の別学資料については、これをこの中に入れたということは、回答者への暗示を与えているのじゃないかということ。
別学併存の是非についての設問が徹底されていない中で、共学賛成というように結論づけたのは一面的じゃないか、作為的であるというようなことである。
それから平成8年(のアンケート)についてはこの前書いていなかったので、ここに挿入した。

〈中川昭三〉
PTAにお願いする。

〈内田正之〉
③を付け加えたが、ほかの項目にも共通することなので、それをまず最初に申し上げる。
前回までのPTAの記載部分については、この論点についてはこれ以上その議論を重ねてもしょうがないという記載、あるいは逆にこの点については教育庁側でもっと説明する余地があるはずだという趣旨の記載を、その論点についても書いていたが今回それはみな外した。
それはもう議論を求める必要がなくなったというふうに思ったからではなくて、これはいわば最終形の論点整理表として完成させることに向けたその一歩手前ぐらいの段階にもうきていると思うので、そうだとすれば、そういう完成表にそういった説明をもっとする余地があるとか、あるいはこれについてはもう必要がないというふうに書くのも、体裁上変だから削除したまでである。
決してこれ以上議論する必要がないというふうに思ったから削除したわけではないので、そのことをまず最初にお断りしたい。
③は、教育庁側で今回追加してきた③についての反論である。教育庁側のその(③)主張というのは、「一律共学化は別学への不満ではなく、将来あるべき姿の観点より決した」というふうにしているわけだが、不満の裏腹である賛成・賛同を有力な根拠としていることは、将来構想の中で7割弱の県民が賛成の方向であるというふうに記載していることからも明らかである。
賛成・賛同といった県民の意向を重く見るのであれば、県立高校の将来の課題として別学高校の存在を問題にする県民はほとんどいないという平成8年アンケートで示された県民の意向というものも重く見るべきであるのに、これをことさら無視するというのは公正さに欠ける態度であり、極めて残念である。以上。

〈中川昭三〉
論点4について、県教委、お願いしたい。

〈狩野宏史〉
有識者会議についてのことだが、まず①については、そのメンバーについて「教育・文化・学術に広く見識を有する10名の委員」というふうに付け加えさせて頂いた。
それから②として、有識者会議は平成12年2月から8月まで計6回、全面公開で検討素案の全ての項目について検討が行われている。
③、有識者会議の検討結果がまとめられ、平成12年9月18日に、これはまとめなのだが、「各学校がこれまで育ててきた伝統をより一層発展させることができるような形で、全ての県立高校を共学化すべきであると考える」というふうな内容が報告されている。
なお、全6回の会議録も検討結果報告の中に参考資料として添付され、公開されている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会側にお願いする。

〈高橋正道〉
今の議事録を詳細に拝見させて頂くと、6回の会議のうち、男女共学問題については2回目の会議で2時間だけ議論されている。
その中で各委員から共学についていろいろな問題点が出されているが、結論的には座長が「全ての県立高校を男女共学化すべきである」というふうなことで、ある意味では独断的ともいえるような形で結論づけているということについては非常に問題がある。
それをまた共学化の理由に県教委が再三持ち出して使っているということについて、非常に問題があるというふうに考えている。以上である。

〈中川昭三〉
PTA、お願いする。

〈内田正之〉
新たに付け加えた②、③について読み上げる。
「有識者会議で具体的にどんな議論がなされたかについて教育庁側ではほとんど具体的には説明をしていない」。
また、「教育庁側の主張は、同窓会①及び②の主張に正面から答えるものとなっていない」。以上である。

〈中川昭三〉
論点4-1について、県教委から。

〈狩野宏史〉
これは追加項目である。
「県立高校将来構想に関する意見を聞く会の結果処理について」という部分である。
「県立高校将来構想の検討素案を公表した段階において、説明会や意見を聞く会を開催し、さまざまな意見・要望が寄せられ、それを参考としながら修正を加え、中間案及び正式な将来構想へと発展したもの」である。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
意見を聞く会のことについては再三質問したけれども、その内容については調整会議の中で説明されていない。
先日請求して、議事録というものではない、メモ記録というふうな感じのものを頂いた。
これでは再三そういう説明をしているということを、いわゆる民意を確かめているということを仰っているけれども、その内容はどうもそれに相当しない内容であるというふうに感じている。

〈中川昭三〉
PTA、お願いする。

〈内田正之〉
同窓会側の主張と同趣旨なので繰り返さないが、「教育庁側の主張は同窓会の主張に何ら答えるものとはなっていない」。以上である。

〈中川昭三〉
論点5について、県教委からお願いする。

〈狩野宏史〉
「共学化施策を進める理由について」というような内容である。
まず進める理由については、県民の教育を受ける権利の平等性や公平性を確保する観点から、公立高校が本来どうあるべきかという視点に立って考えたもので、具体的には、下記のような理由が挙げられる。
まず、①、「県立高校は」というふうに主語をはっきりさせた。
「県民の負担で設置されている部分」というようなことである。
②の「学習指導要領云々」については、家庭科が男女必履修となるというふうなことが大変強調してご理解頂いているようだが、実はそうではない。※印のところに「家庭科の男女必履修は1つの例示に過ぎず、本旨は学習指導要領上において男女差がなくなった」ということである。
③は、「卒業後の進路・就職でのいわゆる男女差がなくなった」ということである。
④では、「学校という日常において、高校生という多感な時期に」というところを付け加えさせて頂いた。
それから⑤は前回同様である。
そして付け足しとして、「また、男女別学・共学については、未来の高校生にとってよりふさわしい教育環境はどうあるべきかといった視点に立って考えることが何よりも大切であると考えている」。
なお、「現状の共学・別学の選択肢については、普通科高校の1部に限られており、これらの選択肢が数値的、分野的、地域的、レベル的にいわゆる選択機能として機能しているとは言い難い。今後の特色ある学校づくり、すなわち中高一貫教育、あるいは単位制、あるいは総合学科といった高校を別学・共学それぞれに地域のバランスを取りながら整備することは、少子化が進む現状では困難である」と考えている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会にお願いする。

〈高橋正道〉
家庭科の問題については今、そういうお話があったけれども、調整会議の中ではこういう形での説明はなかった。
こちらが書いたものを見てそういうふうに書いていらっしゃると思うんだけれども、少なくとも理由の大項目の中に家庭科の必修ということで男女共学だという理由にあげているわけだから、これはちょっと言い方がおかしいなというふうに思う。その辺を確認しておく。
あとは、将来構想への記載があるのに説明がないという⑥の部分だが、これは男女共同参画社会への取り組みということが将来構想に入っているが、この件についてはあとから出てきている理由の部分にはそれは入れていないというふうなことで、状況の変化によってその辺の使い分けをしたのかなというような感じのことで指摘しておきたい。
なお二高PTAが実施したアンケートにおいても、県教委側が説明した一律共学化の理由は具体的でなく説得力に欠けるというふうな意見が多数あったということを指摘している。以上である。

〈中川昭三〉
PTA、お願いしたい。

〈内田正之〉
追加したのは、⑦、⑧、⑨である。
⑦、「この論点に関する教育庁側の説明は極めて一般的・抽象的なままであり、①から⑥まで前回述べていたこちらの主張に対しての説明としては極めて不十分だ」と考えている。
⑧は同窓会の⑧と重複するので飛ばす。
⑨は、県教委側の主張の⑤の下にある「なお」以下で書いてあることに対する反論に相当するものだが、「多くの保護者・生徒が普通高校への進学を望んでいる中で、普通高校に共学・別学の選択肢が残ることは、これ自体素晴らしいことである。
また、複数ある共学・別学校の中で特色ある学校づくりを実現して行くことは十分に可能である。
そうした学校にあっては、例えば学区制を解消することによって全県下の保護者・生徒に入学の機会均等を保証することも可能である。
教育庁側はもっぱら理念論で一律共学化を決定しており、こうした検討を真剣にしてこなかった」と思われる。以上である。

〈中川昭三〉
論点6について県教委。

〈狩野宏史〉
「県財政の逼迫した状態における共学化の推進の是非について」というふうなことである。
まず、①では、「教育行政は県政全体に中でも重要施策として位置づけられており、その中でも県立高校将来構想の着実な推進は重点的に取り組まなければならない施策である」と考えている。
②、「確かに県財政は危機的状況にあり、財政再建プログラムを策定し、全庁あげて改革に取り組んでいるが、将来を担う子供達の教育環境の整備は計画的に着実に進めなければならないもの」と考えている。
③、「施設整備については、トイレや部室等の共学化に伴うものもあるが、多くは老朽化に伴う耐用年数到来による、いわゆる改築・改修が大部分を占めている。具体的にあげると、仙台三高、あるいは三女高、二女高、白石高校、白石女子高に関しては老朽化による改築、これは全面改築であり、共学化するためだけの財政支出でない」。
④、「共学化に伴って必要となる施設整備は、予算枠(毎年、概ねだが、85億円程度の県立学校整備予算を確保)が定まっており、その中で共学化のスケジュールに基づき計画的に進めることとしているもの」である。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
②が書き換えだが、①を受けた形で、いわゆる財政逼迫状況の中で、説明にあったように共学を含めた老朽化(対策)もあると思うが、いずれにしても現場段階では非常に十分でない設備ということで、年々しかも財政状況は厳しくなって行く中で、当初考えていたことと大分違った形が現場においては出てきている。
今後もそういうことが予想されるということで、その点が非常に問題ではないかというふうなことを指摘しているわけである。

〈中川昭三〉
PTAにお願いしたい。

〈内田正之〉
追加したのは③と④である。
「教育庁側が新たに主張を加えた①、②、④及び③の1部は、何らPTA側のこれまでの主張に答えるものとはなっていない」。
「なお、二高PTAで実施したアンケートで一律共学化に賛成した保護者においても、予算に対する心配から今、一律共学化を実施することに疑問ないし不安を投げかける声が多数あった、実際そうした意見を調整会議の場で述べた一律共学化自体には賛成の保護者がいた」。以上である。

〈中川昭三〉
論点7について、県教委から。

〈狩野宏史〉
「共学化することのメリット・デメリットについて」ということである。
①の追加分については、「教育効果が上がるかどうかのメリット・デメリットの観点から進めるものではない」。
いわゆる県立高校の共学化というのは、入学機会の均等を保証するという考え方に基づくものというふうなところを補足した。
それから②は、「メリット・デメリットについては価値観や立場の違いによって、全く異なる結果が導かれるものである。
ましてや、科学的検証となると、全く同じ条件のもとで共学・別学の違いを検証することとなり、そのようなことは困難である」と考えている。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いしたい。

〈高橋正道〉
大きな制度変更に当たっては当然その制度間の利害得失を含めてメリット・デメリットをはっきりすべきじゃないかということについて答えていないということで、行政責任の放棄と考えているというのが1つである。
②については、「科学的検証」というのを「客観的検証」と直したが、これは客観的という、一般的にもよく分かるような検証をしっかりとした上で、県民の理解を得て行うべきものじゃないかということについて、それをあえてデメリットは一切触れない形で進めていることに対する指摘である。

〈中川昭三〉
PTA側、お願いする。

〈内田正之〉
②は表示の訂正なので、追加した③だけについて述べる。
「この論点についても、教育庁側の回答はメリット・デメリットで判断したものではないということで、いわば理念論だけで政策変更するものであることを認めた形になっている」と思われる。以上である。

〈中川昭三〉
論点8について県教委、お願いしたい。

〈狩野宏史〉
将来構想でうたっている関係者の理解を得ながら」の解釈についてということである。
①、「県立高校将来構想は検討素案に対する県民の意見聴取、説明会、公聴会の開催による意見集約、有識者会議での議論を経て中間案を公表し、再度の意見聴取や説明会を開催後、施策として決定したもの」である。
「なお構想に盛り込まれている共学化については、検討素案を作る際にアンケート調査を行った結果を踏まえ、方向性を打ち出したもの」である。
②「このように県立高校の共学化の政策決定に当たっては、全て二高関係者はもとより、県民に開かれた場で検討されてきたものであり、構想の素案公表から構想決定、そして現在に至るまで意見を述べる機会は相当程度あった」と考えている。
③、「関係者の理解を得ながら」ということをあらためて主語をはっきりさせたが、「限られた期間の中で云々」というようなことである。
④、「県教育委員会としては施策決定後、関係者に説明し、理解を得られるよう努力してきている」。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
①については、学校の運営というのは県予算だけでやっているわけではなくて、同窓会・PTAの物心両面にわたる学校への支援というものがあってやっているわけで、当然そういう学校関係者の理解というものを得た上で施策を進めるということだと思うけれども、そういう中で強行しようとしていることが非常におかしいのではないか
②についても同じようなことだが、理解の必要性というものについて県議会とか県教委あるいは県民等の共通認識になっているが、県教委は先程から言っているアンケートとか、それから有識者会議とか、県議会で十分に民意を経ているんだというふうに仰っているけれども、その内容が我々が指摘しているように問題があるということで、強行することについて非常に問題があるんじゃないかという指摘をしているわけである。

〈中川昭三〉
PTA、お願いする。

〈内田正之〉
追加したのは、③と④である。
この論点については教育庁側のスタンス、すなわち「説明は政策決定の事後で足りる。
説明もはじめに期限ありき」。こういったスタンスが明らかになったことだけでも、逆説的な意味においてではあるが、議論した意味はあったと思われる。
説明及び理解と協力ということに対して、先程述べたスタンスに教育庁側が立って、かつ無謬性の前提に立ってしか説明責任を果たそうとしないのは極めて残念なことである。
④、「これまでに意見を述べる機会は極めて不十分にしかなかったことは、二高、一高、あるいは一女高のPTAアンケート結果などからも明らかである」。以上である。

〈中川昭三〉
論点9について、県教委から。

〈狩野宏史〉
「別学校の伝統の継承について」という項目である。県教委で補足したのは③、「1月の臨時教育委員会において、既定方針どおり共学化を推進することが再確認された際に、別学校のそれぞれの校風や伝統、学校行事等には長い期間にわたり受け継がれ、今後も継承すべきものがあることに配慮することの留意事項が付されており、共学化後の学校づくりに反映させるべきもの」と考えている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
②の部分だが、別学校独自の伝統文化というのが今まであるわけだけれども、共学化されることによってそれが変質もしくは崩壊するというふうなことで、この伝統文化あるいは歴史というものについては、形式的なものではなくて非常に精神文化というふうなものであり、その点についてこの間の臨時教育委員会でも留意事項として加えられたけれども、全く単なる付け加えただけというふうな感じである。
もともと伝統文化・歴史というものについては、そういうふうに軽々しく論ずべきものではなくて、目に見えないものではあるが長い歴史の中で作られているもので、そういうふうな付け加え、留意事項として付け加えるというふうなことで済まそうとすることについて大変大きな怒りを感じている。

〈中川昭三〉
PTAにお願いする。

〈内田正之〉
追加したのは、②である。
「教育庁側が新たに主張した③は、いかなる伝統にどう配慮するのか何ら具体的ではない」。以上である。

〈中川昭三〉
論点10について、県教委から。

〈狩野宏史〉
「知事が掲げる別学・共学併存の考え方と選挙結果の捉え方」という項目である。
まず、①で県の方で追加した部分は、「県民全体で最大の争点となったかは評価が分かれる。
「県民全体で」というところを付け加えた。
②、「民意の代表である県議会が、平成17年の2月議会で県立高校の男女共学化を着実に推進すべしとの意思を表明し、さらに11月議会で全会一致により県立高校の将来構想の着実な推進の請願を採択している」。
③、「同じく平成17年11月県議会において、県立高校の一律共学化に関してあらためて民意を確認するためアンケート調査の実施を要望する一律共学化アンケートに関する請願が不採択となっている」というふうなところを追加した。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いしたい。

〈高橋正道〉
③と④だが、この県教委側の解釈はちょっとおかしいと思うけれども、公約というのは大きいもの、あるいはそうでないものもあるかも知れないが、少なくとも公にして選挙を戦ったということについては、公約の1つ1つは大変大事なのであって、それを知事はこれから実行して行かなきゃならない重い責任を持っているわけである。
それを沢山の中の1つだからというふうな軽んじるような言い方は非常に問題があると思う。
それから市内の公立高校の在校生、現在の在校生200余名が知事への陳情をしているけれども、これもその後の状況では無視されているということで、民意というものについての考え方が行政側では非常にズレがあるんじゃないかというふうに思う。

〈中川昭三〉
PTA、お願いする。

〈内田正之〉
①の訂正は趣旨を明確にしただけなので、②と③について読み上げる。
既に述べていた「①の民意を問う契機になっているのではないかという指摘に対しては、教育庁側では説明を尽くしていない」と思われる。
③、「教育庁側が新たに主張した②・③は、結局新たに当選した知事の公約に掲げられた知事の意向や10万人を超える署名よりも、県議会の請願採択・不採択の方を優先するということかと思われるが、なぜそれを優先するかの説明がない。
また当方が主張しているのは、あらためて民意を問うことであって県知事の公約に示された意向や10万人署名を直ちに優先して考えて実行しろということではない。
そうした意味で民意を問う契機にはなるというふうに申し上げた次第である。
教育庁側は理由を示さず、直ちに県議会の請願採択・不採択の動向の方を優先するけれども、これは公正な態度ではない」と思われる。以上である。

〈中川昭三〉
論点11いついて、県教委、お願いする。

〈狩野宏史〉
この項目は、「仙台二高の共学化時期の理由と関係者への説明及び手続きについて」ということである。
①、「仙台二高では共学化時期を発表した平成15年7月の段階において、既に共学化を含めた学校の将来像、それは仙台第二高等学校中期総合ビジョン、これを策定しており、ハード面においても大きな課題がないことから共学化開始時期を平成18年4月と決定し、発表したものである」という形の1部を追加した。
それから②と③についてはこのとおりである。
④については、県立高校将来構想の発表後においては、学校を通じ、同窓会の役員や総会において、「女子への門戸開放」という言い方で男女共学化を説明し、PTA会報、これは平成14年7月11日発行のものだが、これには「男女共学化への対応」という記事を掲載するなど説明を行っている。
また共学化時期の発表後においては、これは平成15年7月以降ということだが、同窓会・PTA及び在校生に対して、学校と県教委が仙台二高中期総合ビジョンなどの共学化に向けた学校の検討状況や施設設備面での目途等を繰り返し説明している」。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
同窓会としては再三調整会議の中で指摘していることだが、県教委は学校を通じて説明しているはずだというふうに言っているけれども、それが実際なされていない。
説明をしたという形での説明は全くないので、挨拶という中に入れたようなことをそういうふうに言っているだけであって、県教委が、「学校を通じて」というのであれば、多分校長とか何かからの話ということで言っているのか知れないけれども、自ら説明しないで学校にその問題を転嫁して説明したと、そうしたことは大変問題があるということを指摘した内容である。

〈中川昭三〉
PTA、お願いしたい。

〈内田正之〉
①の主張の修正は、論点8の①の主張をここでも引用したわけだが、論点8の①は少し頁が飛んでいるが、事前の説明と事前の理解と協力を得ることが何よりも大事だというその主張をもう少し明確化した点を付け加えただけである。
③に移る。教育庁側の「事前」という意味は、政策決定前及び共学化時期発表前ということだが、こういった事前の説明と理解・協力を求めることか不十分だったとの認識を有しているのかについて、十分な説明が得られていないというふうに感じる。以上である。

〈中川昭三〉
論点12について、県教委から。

〈狩野宏史〉
この項目は、「仙台二高共学化に伴う中学生への影響及び仙台北地区における男女の募集定員におけるバランス」というようなことである。
①、県立高校の募集定員は、通学区域全体で募集するという基本方針に基づき決定しているものである。
②、③は従前の通り。
④は「私立高校については、学区のしばりがないなど公立高校とは異なる条件で設置運営されていることから、中部北地区の公立高校の男女収容バランスと同一次元で論ずることはできない」と考えている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
②に書いてあるけれども、受験生の「志」と、いわゆる本来どの高校を受けたいかという受験生の気持ちをどのくらい汲んでいるのか、今回の教育制度の変更というふうなものについては、その辺についての要すれば別学・共学の選択肢を奪うとか、そういったことで非常に問題がある。
単なる定員合わせというふうなことで踏み切ろうとしているのではないかというふうなことを指摘している。

〈中川昭三〉
PTA、お願いしたい。

〈内田正之〉
⑤の主張が加わったわけだが、これは従前主張していた①から④までの主張に対して、今回教育庁側で付け加えた主張を見ても、「正面からの回答をしていない」と思われる。
また、「この論点は2つ後に出てくる論点14と重なる面がある」。以上である。

〈中川昭三〉
論点13について、県教委から。

〈狩野宏史〉
「共学化に伴う学力向上」の問題である。①、②は従前の通りである。
③については、「学力向上問題は県の重要かつ緊急の課題と捉え、具体的には学力向上推進プログラムを策定し、今後10年間の施策の方向性を明らかにすると共に、主たる項目について目標を設定し、その達成に向けた学力向上対策を計画的かつ総合的に取り組んでいる」ところである。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いする。

〈高橋正道〉
共学化によって学力がいかにも上がるようなニュアンスだけれども、これについては非常に問題があると思う。他県の例ということで、福島県教委の共学化後の進学実績は概ね向上していると仰っているが、3月11日の福島民報の論説がここにあるが、これを見ると、少なくも福島市における福島大への合格者数は大幅に減り、旧女子高は大幅に減っているという結果が出ていて、「共学化は万能だったか」という見出しだけれども、福島においてはよいところもあるのかも知れないが、非常に大きな問題が出てきているということであり、学校間格差が非常にはっきりしてきているというふうなことで、今後に問題を残すというふうな書き方がなされているので、そういったことと関連して指摘しているわけである。

〈中川昭三〉
PTA、お願いしたい。

〈内田正之〉
②を付け加えたわけだが、PTA側はこの学力問題と、男女共学問題というのは、切り離して考えるべきだというスタンスに立っている。「この学力向上の議論は極めて大事ではあるけれども、調整会議の場以外で教育庁側が説明責任を果たしていくということでよい」と思われる。以上である。

〈中川昭三〉
論点14について、県教委から。

〈狩野宏史〉
「共学化開始時期が異なることの是非いついて」ということである。
①、②については従前の通り。③については、「施設整備等を先行させ、共学化を同一時期に行うことは、共学化仕様で整備したトイレを共学化時期まで別学で使用させることとなり、そういった不都合を避ける意味から、そもそも県立高校将来構想において校舎の改築や再編を機にとうたっている」ところである。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会、お願いしたい。

〈高橋正道〉
この問題は県教委の方は予算の関連で年度ごとの予算ということを理由に言っているように感じるけれども、1つは仙台二高単独先行の理由が今もって理解できないということ、それから二高共学化、少なくとも二高の場合を取り上げて女子の受け入れをしますと、その代わり男子の数は減少するというふうなことで、父親あるいは兄が、ということで目指していた男子生徒に対する配慮が非常に不足しているのではないかというふうに感じる。

〈中川昭三〉
PTAにお願いする。

〈内田正之〉
④、⑤である。これまで3点述べたわけだが、「3点の主張に対して教育庁側は正面から説明をしているとは思われない。また、教育庁側が新たに主張した③で述べる不都合というものは、PTA側が既に①で述べていた不安・困難・不公平感からすれば、些末な話であり、かつ不都合を解消するやり方はいくらでもあると思われる。こうした教育庁側の③のような新たな主張に接して種々の意味で残念さを感じる」。
⑤、「なおこの共学化時期が同一学区でも異なることについては、二高PTAのアンケートで一律共学化について反対か賛成かを問わず、極めて疑問を呈する意見がほとんどであった」。以上である。

〈中川昭三〉
論点15について、県教委から。

〈狩野宏史〉
これは追加項目になる。新たに出てきた項目である。「男女共同参画社会推進のため、県立高校を全て共学にするのか」というようなことである。
①、「県立高校の男女共学化は平成11年の知事発言が発端ではなく、次に述べるとおり、平成7年当時から検討を重ね、推進してきたもの」である。
②、平成7年の7月の「魅力ある県立高校づくりの推進について(第二次報告)」の中で、「普通科においても共学化の検討を図る」旨の記述があり、当時から課題となっていたものである。
③、平成12年10月の「県立高校将来構想(中間案)」及び平成13年3月の「県立高校将来構想」には、(1)県立高校の男女共学化を推進する事由に、県民の負担で設置運営されている県立高校で性差による入学制限を設けることは好ましくないこと。
(2)高校生という多感な時期に男女が共に学び、理解し、成長し合う場を日常的に設けることが教育環境として望ましいこと。
(3)社会のあり方の反映である学校においては、男女が別々に学ぶよりも共に学ぶ方が自然であることなどをあげている。
④、「男女共同参画社会に向けた取り組み」という表現は、これは県立高校将来構想にあるわけだが、これは女子差別撤廃条約、男女雇用機会均等法及び男女共同参画基本法等、国内外の法整備、関連施策等を踏まえたものであり、妥当な表現と認識している。
⑤、「男女共同参画社会は、県立高校の男女共学化だけで達成されるものではなく、家庭・職場及び地域社会などさまざまな場面で多種多様な取り組みがなされて初めて実現されるものと考えており、県立高校の共学化は結果として男女共同参画社会推進に資するもの」と考えている。以上である。

〈中川昭三〉
同窓会にお願いする。

〈高橋正道〉
今の説明は論点整理の中で初めて出てきたような部分もあるので、非常におかしいなと思う。平成7年かどうか分からないけれども、少なくとも11年9月30日浅野知事が発言したことが非常に大きな発端となっていることは間違いないと思う。
県立高校将来構想にも男女共同参画社会に向けた取り組みというふうに明示されているけれども、その後の県教委の説明ではこの男女共同参画社会のためという論法が県民の理解を得がたいと見るや、発端の議論を脇にやって性差による受験機会の規制の問題とか、そういう形に理由をすり替えているということを指摘しておく。

〈中川昭三〉
PTA、お願いする。

〈内田正之〉
ここは全て新しい主張である。
①、「教育庁側は県立高校将来構想を策定した当初は、一律共学化の根拠として男女共同参画社会の推進ということを正面から打ち出し強調していたのに、後に一律共学化は結果として男女共同参画社会の推進に役立つという言い方に変わった。
この変遷自身が男女共同参画社会の推進が一律共学化の根拠として説得力に欠けることを教育庁自らが自覚したからにほかならない」と思う。
②、「実際問題として基本的に8割以上の公立高校が共学である中で、一部別学校を残すことが男女共同参画社会の推進を阻害することにはならない」と思う。③、この論点については、教育庁側自身が、「結果として男女共同参画社会の推進に資する」という言い方になってきているが、県立高校将来構想の記載と、そうした「結果として」といった言い方は整合性をもたない。これは県立高校将来構想の第1章(4)、「男女共同参画社会に向けた取り組み」においては、まず宮城県の別学高校の割合が全国的に見て高いことを指摘した上で、これを解消して共学化していくこと、そういったことのみが記載されている。こういった記載の仕方からも先程述べたように、「結果として」という言い方は整合性をもたない。県立高校将来構想の記載の中では、「男女共同参画社会の推進」=「共学化の推進」になっているのである。これを後年になってから、「結果として」という部分を主張するに至ったのは、上記①の理由というのは、これは男女共同参画社会の推進を根拠にするだけでは説得力が弱いというふうに指摘した部分だが、その理由以外には考えにくいと思われる。以上。
18時55分、ここで安部孝氏及び白石晃氏が議場から会議室に到着

〈中川昭三〉
次に論点16になるが、ここで安部県議さんがお見えになったので、バトンタッチしたいと思う。

〈安部孝〉
議会の関係で遅れたことをお許し頂きたい。では、16番から続ける。

〈狩野宏史〉
それでは県の方から説明したい。論点16は新たに追加された項目である。「関係者の理解を得られているか(生徒・保護者・同窓会)」という項目である。①、「関係者の全てから理解を得られているとは認識していない。一部に根強い反対があることは承知している」。②、県立高校将来構想でうたっている「関係者の理解を得ながら推進する」の考え方は、決められた期限の中で説明会や話合いの実施など、理解を得るために最大限努力することと認識している。③、「全県的に見れば共学化対象校の関係者のほとんどは、共学化を結果的に受け入れ、理解を示している状況にある。また、既に共学化された県立高校においては円滑な共学化がなされている」と認識している。以上である。〈高橋正道〉同窓会から、①については結論的に理解は得られていない。最大限の努力をしているということだが、得られていないということについては、その度ごとに申し上げているわけで、それについての努力がされているとは我々には考えられない状況である。今回の調整会議においてもそうだが、保護者・卒業生・うちの生徒も含めた関係者が、この問題については理解されていると、また学校関係者でも一部には理解していると一方的に言うけれども、学校の校長先生とかそういった人はある意味で県教委との関係があるからだけれども、先程申し上げた福島民報の記事の中にも、退職者が在職時代にこの問題に触れて公言するのはタブー視されてきたが、退職者からは大学進学の面だけで言えば、共学化は高校の序列化を進めるだけという冷ややかな声があがっているということで、県教委の思いこみという部分があるのではないかというふうに思う。

〈安部孝〉
ではPTAの方から。

〈内田正之〉
これは新たな論点なので、全てが新たな主張になる。
①、「理解と協力が得られていない最大の原因は、教育庁側が調整会議の場においても、これまでの一律共学化という政策決定の仕方、進め方に少しも間違いはなかったという無謬性を崩さないまま、これまで説明してきたことをそのまま上塗りする形で説明するに止まっている」ことにある。②、「論点8や11で述べたことと重なるが、本来は事前に説明した上で理解と協力を求めるべきであるのにそれをしなかった。なぜ事前の説明をして理解と協力を得るように努めなかったかについても説明はなされていない」。③、「いわば教育庁側の説明は、政策決定という見地からは変更前後のメリット・デメリットは検討していないが、ともかく決めたことだから理解してほしい、協力して欲しいと言っているに等しく、これで理解し、協力しろと言う方が無理ではないか」と思う。④、「保護者の7~8割以上が一律共学化に反対していることは、二高、一女高及び一高で実施したアンケート結果からも明らかである。中学生自身についても別学指向者が相当数いることは、第8回、これは前回だが、前回の調整会議で提出したアンケト結果でも明らか」である。⑤、「教育庁側がこの点について新たに主張した③についても、まず統合の地域は統合により高校が1つになる以上は、共学以外あり得ないのであって、統合地区の関係者の理解ということについては別途考えなくてはならない。次に黙っている、反対を明示しないということと理解が得られていることとは、異なる。二高、一高及び一女高などで行ったようなアンケートを行えば、それ以外の別学高校でも相当程度の、おそらくは一高、二高、一女高と同じような割合での反対の意見が出たであろうことは、おそらく教育庁側も認めるのではないか」と思う。以上。

〈安部孝〉
次は論点17、教育委員会の独立性について。

〈狩野宏史〉
これも新たに追加された項目である。
まず①、「教育委員会は教育委員会関係法令等に沿って適正な運営がなされている」ところである。②、「県立高校の共学化は、教育委員会主導による施策として打ち出されたものであり、結果的には知事の理解を得て推進している」ものである。③、「上記論点15の①、②のとおり、平成7年当時から検討されており、中間案及び将来構想に共学化の理由が記されていることなどから、教育委員会主導により推進しているものであることは明確」である。④、「共学化の全体スケジュールについては、調整会議においてもできる限り早い時期に発表したいと発言してきており、そもそも平成17年秋を目標に作業を進めてきたものである。また、平成18年度の予算編成の時期や教育委員会及び県議会、常任委員会の開催時期等を勘案すれば、平成17年10月21日が最終期限であった」ものである。⑤、「平成17年10月21日に発表した8校については、共学化後の方向性及び施設改築等に伴う予算措置の2つの条件についての目途がついたことを踏まえて、発表した」ものである。以上である。

〈安部孝〉
じゃあ、同窓会の方から。

〈高橋正道〉
教育委員会については後でもう1度、機能について出てくるけれども、この独立性について、①の指摘は先程述べたように、平成11年9月、浅野知事が本会議で、「男女共同参画社会推進のため県立高校は全て共学化」と発言し、その他の発言でもこの男女共同参画社会との関係で共学化のことを言っている。最初は「共学化」、その後は「一律共学化」というふうな発言に変わってきているけれども、最近では新知事に対して教育の問題は(教育委員会の)専管事項なので、知事がそれに対して関与することはおかしいというふうなことで、散々問題にしているが、そういうことからすれば、この時の浅野知事は教育委員会の独立性を非常に侵していると考えている。なお、浅野知事の発言・見解を受けて将来構想が起草されているというふうなことについては、非常に問題があると思っている。それから昨年10月21日の知事選挙直前に突然別学校共学化の日程発表があったが、これは教育委員会あるいは県教委としては理由があったと言っているけれども、一般的には選挙という非常に公平・公正にやらなくてはならないことで、いろんな形で関係者は神経を使いながら細心の注意をもってやっているにかかわらず、選挙直前にそういうことをやるということについて、少なくとも教育委員会という教育問題について最終決断をする委員がこれについて疑問を持たなかったのかどうかということが非常に問題だと思う。要は政治的中立性が喪失されているんじゃないかというふうに思っている。なお、教育長が調整会議の中で何回かお話になったように、日程発表の2条件ということで、今の県教委の話だと「方向性」というふうに仰っているけれども、学校内の関係者の理解といわゆる設備・施設に対する予算措置に目途がついたときということを仰っているけれども、実際にはそれがないままに10月21日の発表がされて、あとから説明をして理解してもらうというふうなことを言っているのはおかしいと思う。この点を指摘しておく。

〈安部孝〉
PTAの方から。

〈内田正之〉
PTAはこの論点については特に述べることはない。

〈安部孝〉
論点18.「男女別学に関する国の見解」について、県教委から。

〈狩野宏史〉
これも新たに追加された項目である。県教委の考え方は、政府答弁、これは平成12年だったが、「男女共学とするか男女別学とするかについては、公立の高等学校にあっては地域の実情や学校の特色等に応じて、当該高等学校の設置者である地方公共団体が判断するものである」としている。公立高校を共学にするかどうかは設置者の裁量権に委ねられているところである。従って、宮城県では全ての県立高校を共学化するとの方針は所要の手続きを経て県の政策として決定した」ものである。以上である。

〈安部孝〉
同窓会。

〈高橋正道〉
これ(男女別学制)については、いわゆる憲法違反だとか法的に違反であるというふうなことを言った方がいて、そんな感じの論調が世間に流れていたけれども、これは完全にそうではなくて、内閣総理大臣から発表されていることで、男女共学を強制するものではないという答弁をしていることははっきりしているということと、それから「設置者とは誰なのか」ということについて指摘しておいた。

〈安部孝〉
PTAの方から。

〈内田正之〉
「この点については、教育庁側も政府見解と同様、公立高校で別学校を設置することは憲法や教育基本法の男女平等条項に違反するものではなく、自治体の判断において別学校を設けることも可能であるとの見解を前提にしていることが、調整会議の場における教育長自身の答弁で確認された。この教育長の答弁で、この点は十分である」と考える。以上である。

〈安部孝〉
論点19.「教育委員会の機能」について。

〈狩野宏史〉
これも新たに追加された項目である。
①、教育委員会及び教育長の権限については、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」や「教育委員会規則」により定められている。この調整会議に関することは、これらの法令に沿って教育長に事務委任がなされており、教育長が対応し、事務処理がなされている。②、「この1年間、調整会議での議論は平行線ほをたどっており、教育委員会の会議において報告事項とすべき項目・内容ではなかった」と考えている。③、「しかし、調整会議の状況等については会議とは別に、必要に応じて各教育委員に伝えてきたところであるが、昨年11月に第6回までの経過及び議事録について全て説明し、資料を配付すると共に、第7回からは随時議事録を配布し、説明等を行っている。従って、教育委員は調整会議の全ての議論を承知している」。以上である。

〈安部孝〉
同窓会。

〈高橋正道〉
教育委員会の機能というテーマで、①・②と書いておいたが、教育委員会の議事録をずっと遡って読む限り、教育委員会というのはほとんど形骸化しているのではないかと思うぐらいに議論がなされていない。いろいろ聞いてみると、大体事務局である県教委の筋書き通りに委員長が諮って、「異議なし」ということでの進行をしているというふうなことで、それでいいのかなという疑問を持っている。よその教育委員会の状況、例えば東京都の教育委員会のことがちょっと書いてあったので読ませて頂く。「東京都の教育委員は常に自分の一番得意とする分野で教育の問題を考えて、それをぶつけ合って議論をし、事務局を叱咤激励しながらやっている」ということであるし、「教育現場にもどんどん出て行って校長との話をするとか、あるいは集まってもらって教育についての考え方をいろいろお話しする」とかそういうことが書かれている。委員会の開催された月1回の中でたった2時間ぐらいの議論をしているというようなことではなくて、非常に開かれた感じの教育委員会の運営をしているというふうなことを感じる。これは東京都の例だが、そういうことが本来的な姿じゃないか。宮城県においても、仙台市の教育委員長は頻繁に外に出ていろんな話をしているというふうなことで、宮城県の教育委員、あるいは教育委員長というのはどういうふうなことを委員会以外の会議でしているのかということについては、非常に密室的な感じで、しかも県教委といういわゆる事務局の筋書きをそのままやっているのではないか、教育委員の考え方というのが全然反映されていないんじゃないかというふうなことで形骸化しているということを指摘しておく。

〈安部孝〉
PTA。

〈内田正之〉
3点あって、まず①は同窓会と同趣旨である。
②、「教育庁側が新たに主張した③については、第6回の調整会議でこれまで教育庁側が県教委の会議で調整会議での話合いの経過を正式な議題にせず、議事録すら配布してこなかったとの教育長の答弁に、同窓会・PTAなどが大いに反発した結果に過ぎない。こうした反発がなければその後も教育庁側は県教委の会議で調整会議の話合いの経過を正式に議題とすることはおろか、議事録すら配布しなかったと思われるがこれは極めて残念なことである」。③、教育庁側の新たな主張のうち、②・③の主張、とりわけ②のその教育委員会の会議において報告事項とすべき項目・内容ではなかったというような主張だが、このような主張に照らせば、この論点整理表で「県教委の主張」となっているが、これは「教育庁の主張」というようにすべきではないかと思われる。以上である。〈安部孝〉最後になるが、論点20.「一律共学化することの教育的視点の有無及び科学的根拠の有無」について。〈狩野宏史〉これも新たに追加された項目である。①、これは当たり前の話だが、「教育委員会における全ての施策は、教育的視点に立脚して展開されている」ものである②、「共学化の目的は、先程申し上げたとおり5つの理由により、将来の高校生にとって相応しい教育環境はどうあるべきかといった視点に立って考えたもので、共学が別学より科学的に優位であるというような考え方で進めているものではない」。以上。

〈安部孝〉
同窓会。

〈高橋正道〉
それはあえてその問題を逃げているということにしか我々には思えないけれども、少なくとも別学を共学にして行こうということであれば、それ以外の理由が必要で、科学的根拠が必要ではないかというふうに思っている。教育の視点に常に立脚していると仰っているけれども、教育的視点というのは大変大きな問題であり、この間も最後の留意事項として付け足した伝統だとか何かを重んじましょうなどということが、最後にしか出てこないようなことで教育的視点があるのかというようなことを指摘したいと思う。少なくとも教育は百年の大計といわれるようなある意味での哲学を含めた理念が必要ではないかと思うけれども、そのかけらも見えないということは大変残念である。

〈安部孝〉
PTA。

〈内田正之〉
4点ある。
①、一律共学化は、少子化を背景とした、とりわけ郡部における高校統合という、本来共学化とは別の問題と男女共同参画社会の推進の問題とが結合する形で、県の将来構想に盛り込まれたが、統合が教育的視点と無関係であることはいうまでもないし、論点15の「男女共同参画社会推進のための県立高校を全て共学化するのか」で述べたとおり、男女共同参画社会推進も一律共学化の根拠とはならず、教育的視点も低いといわざるを得ない。②、その他、教育庁側の一律共学化する理由として述べる主張には、教育的視点がないわけではないが、論点5の「共学化施策を進める理由」で述べたとおり、理念論としての教育的視点に過ぎない。戦後だけでも60年続いてきた、しかも現状で具体的な弊害があるわけでもないというふうに教育長自らが認めている共学・別学併存の現状を、多額の予算を投じて変更するというのであれば、具体的な教育上の弊害や利点等に着目して制度変更の要否を論ずるのでなければ、真に教育的視点に立った施策変更とは言えない。③、今、述べた2点、「本来立つべき教育的視点に教育庁側が立っていない以上、科学的根拠に立った検討をしたか否かといったこと以前の問題であると考える。この問題は既に述べた論点5や15と重なる面がある」。以上である。

〈安部孝〉
論点整理の追加・訂正ということで大分あるわけだけれども、今、発表頂いた中で訂正なり、あるいは説明を是非しておきたいという部分があれば…、はい、山下さん。

〈山下健二〉
同窓会の記述部分については先程訂正させて頂いたが、1点、細かい点で県教委側に事実認定の誤りがあるので、指摘させて頂いた上で、差し替えをお願いしたい。論点16.「関係者の理解を得られているか」という項目である。生徒・保護者・同窓会、この関係者というのは共学対象校の関係者という意味である。これは先程から同窓会もPTAもそれから過去の調整会議でも説明しているが、例えば仙台二高の同窓会は72%反対、保護者会(PTA)は80%以上、その他仙台一高、三女高それぞれ調査しているところは完全に圧倒的な多数が反対である。一方、この論点16の県教委側の①の記載事項で、2行目「一部に根強い反対があることは承知している」となっているが、これは、「一部」ではなくて、「多くの」もしくは「過半の」または「大半の」でもよいが、そういう事実があるので指摘しておく。従って、この部分は、「一部」ではなくて、「多くの」もしくは「大半の」というふうに字句もしくは文言の修正を要求する。以上である。

〈安部孝〉
県教委の見解は?鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
我々とすれば、そのアンケート調査の数字は皆さんから頂いて承知しているけれども、全体を見たときにどうなのかということで、「一部」という字句を使ったが、確かに山下さんが仰られるように皆さん方のアンケートなり何なりのデータからすれば、「一部」というのは相応しくないというご主張は理解できる。我々の方もそこは別にこだわることもないので、その「一部」をとって、「根強い」というふうにしても結構だと思う。

〈山下健二〉
「多くの」では駄目か?数値的にはきっちり上がっている。ただ表向き(調査)してない二女高とか仙台三高、それから塩釜高校・塩釜女子・白石高・白石女子、ここは正式には調査していないからこういう数字はあがってきていないが、少なくとも共学対象校の中での調査したところは過半、多くの反対があるということは数値的にも事実なので、これはやはり「一部」ではなくて、ただ「一部」をとって「根強い反対」というのも、非常に曖昧なので、ここは、「多くの」もしくは「過半の」というふうなことで是非お願いしたいと思う。こちらは全員そう思っている。

〈安部孝〉
はい、鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
そうやって詰めていくと、例えば論点16の項目で、関係者の理解を得られているかどうかというところは、我々が二高の関係者ということで全て認識して書いているわけではないのだ。だからこれは全体の項目がそうなのだが、我々が二高だけを対象としている項目は多分ないと思う。

〈山下健二〉
では、共学対象校の関係者ということだね?

〈鈴木隆一〉
だから、共学対象校というともう既に共学化になっているところ、先程統合という話もあったけれども…、
ここで傍聴席から、“それは詭弁ですよ。別学校の関係者の理解を得られているかどうかに決まっているじゃないですか。そういう議論のすり替えはこの間の県教育委員会でも…”との発言あり

〈鈴木隆一〉
二高ということでとられると確かにそのとおりだ。ただ、もう既に共学化している高校、これはもうスタートのところから考えれば全て別学校だったわけだ。統合したり、あるいは石巻とか古川については単独での共学化だが、そう広く考えたときに山下さんのご指摘が全て当たるかどうかというのは、私としては疑問である。

〈山下健二〉
それについては、③の2行目、「共学化を結果的に受け入れ、理解を示している」という文言がある。この「共学化を結果的に受け入れ」というのは、いろんな反対意見が過去にあったはずだ。それを県教委が一方的に反対意見を無視して、少子化だとか何だとか言いながらやってきて、それが顕在化する以前に議員さんを使ったり、いろんな手段で、結局言論封圧のような格好で、表に出ない形で結果的に受け入れさせたのだ。論点16の「関係者」というのは、この調整会議での論点だから、具体的に言うと二高を含めた今回の8校、共学対象の別学8校プラス二高、合わせて9校の関係者の理解を得ているかというのが素直な読み方だろうという…、

〈鈴木隆一〉
ここは詰め方がちょっと不十分だったというところがあると思うけれども、山下さんの仰る話は分かる。ご主張も分かる。

〈山下健二〉
客観的にそうだと思う。

〈安部孝〉
議事録に残るということでよいか?

〈鈴木隆一〉
はい。

〈安部孝〉
ほかに何かあるか?

〈鈴木密明〉
具体的にどう直されるのか?

〈鈴木隆一〉
だから、今言ったように、「一部」というのをとればいいかなと。

〈鈴木密明〉
ただとるだけか?

〈鈴木隆一〉
はい。

〈鈴木密明〉
いやいや、山下さんは「大半」という話をされている。

〈佐藤茂〉
そうだ。ちょっとこれは…、

〈鈴木密明〉
ただとるだけなのと、「大半」というのとでは、ニュアンスがやっぱり違っているんじゃないか?

〈鈴木隆一〉
それはどうなんだろうか?

〈山下健二〉
事実だから。

〈安部孝〉
はい、じゃ、教育次長。

〈鈴木隆一〉
それをやっていくと、直してほしいとか何とかというようなこと…、

〈山下健二〉
いろんなほかのそういう文言で、考え方の差とか認識の差というのはあり得る。そこまで言うと、これはまた全部ご破算になるけれども、数字であがっておりしかも公表されているわけだから、嘘でも何でもないわけで、その数値によればということはこれは動かせない事実だろうと思う。

〈安部孝〉
鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
たからその量の評価というのを除いてはいかがかと、そうしたいなと。

〈鈴木密明〉
ここはやっぱり定量的に評価すべきじゃないか?そこは数字的に…、

〈佐藤茂〉
それがごまかしになるんだ。

〈安部孝〉
じゃあ、会長、どうぞ。

〈鈴木密明〉
数字的にはっきり出ているわけだから、そこはやっぱり定量的に書くのが正しいんじゃないだろうか?それはあくまで事実だから。

〈山下健二〉
「一部」なのか「多く」なのかというのは大変大事だから、これは後に残るから、それを指摘させて頂いている。

〈安部孝〉
じゃあ、鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
であれば、論点16の設問のところに、「二高関係者」というふうに入れて頂いた方がよいと思うが。

〈佐藤茂〉
二高じゃなくて、別学校関係者だと思う。

〈鈴木密明〉
二高関係者となると、③「全県的に見れば、共学化対象校の関係者のほとんどは共学化を結果的に受け入れ、云々」ということだから、③は削除になる。

〈鈴木隆一〉
だってそこは言ってもおかしくはないんじゃないだろうか?

〈鈴木密明〉
もし二高関係者ということに限定されれば、③は削除だ。論理的におかしい。「全県的に見れば…」というのは、二高関係者じゃないから。

〈鈴木隆一〉
冷静に見て頂ければ…、

〈鈴木密明〉
それは整合性が合わない。もしそこに「二高関係者」というタイトルを入れるんだったら、③は削除すべきである。それはどうだろうか?
ここで傍聴席から、“別学校では多くの反対が”としたらどうですか?”との発言あり

〈高橋正道〉
③も残しながらだったら、二高関係者だけが根強い反対をしているというふうにしかとられないからね。
ここでまた傍聴席から、“一高の分は私持ってきましたよ。正式にお渡ししましょうか?”との発言あり”

〈浜田毅〉
二高、一高、一女高のほかに三女高というのもあるし、そのほかにも塩釜高とか、いろいろあって…、

〈安部孝〉
静かにして頂きたい。両方からいろいろ言わないで…、

〈山下健二〉
そこは調べてないので、調べれば…、

〈浜田毅〉
調べれば出るというのは、それはちょっとね。

〈山下健二〉
それは(調べてみなければ)分からないと思う。

〈鈴木隆一〉
山下さん、それはちょっとね。

〈山下健二〉
いや、だからそれは調べたところでしか言えない。推測はできない。一高・二高・三女高・一女高が圧倒的に多いから、じゃあ、塩釜高校も塩釜女子高も白石高校も白石女子高も多いだろうというふうには推論はできない。それは無理だと思う。

〈高橋正道〉
数字が出ているところは沢山あるから。

〈山下健二〉
そう、少なくとも「共学関係者」といわれているところは(数字が)出ている。そうであれば…、

〈鈴木密明〉
じゃあ、こうすればどうだろうか?実際にアンケートをやった高校名が何%というのは正式に出ているから、それを数字で根強い反対があったというふうに定量的に書かれればどちらも納得じゃないか?

〈山下健二〉
それはよいかも知れない。

〈安部孝〉
鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
であれば、同窓会かPTAの方のご主張の中にそういうことを加えて頂くという手はあると思う。実際、我々の主張に対しての反論なりもこちらに書いているわけだから、そういう整理の仕方もできると思うのだが…。

〈鈴木密明〉
それは意見ではなくて事実だから、事実の数字をなぜ書けないんだろうか?書かれたらどうか?

〈鈴木隆一〉
それは水掛け論になっちゃうと…、

〈鈴木密明〉
いや、水掛け論じゃなくて事実だから、それは議事録にも残っているし、逆に鈴木次長はその数字は嘘というふうに認識されているのか?

〈安部孝〉
鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
そうではない。冒頭に言ったように、アンケート調査した数字は私も見ているから。

〈鈴木密明〉
だから、教育庁としてはその数字を真実の数字ととらまえているのか?

〈鈴木隆一〉
皆さん一生懸命やった数字なので、それはそれで…、

〈鈴木密明〉
じゃあ、書かれたらどうか?事実なのだから。なぜ書きたくないのか?

〈鈴木隆一〉
「関係者」というところの決め方というか、定義の仕方が…、

〈鈴木密明〉
いや、だから「関係者」というのはいわゆる別学校の関係者という広義でいけば、今やってるのは一高のアンケート結果がある。二高の同窓会も含めたアンケトもある。一女のアンケートは2回やっている。それを書かれたらどうか?

〈鈴木隆一〉
そのほかの各校はどうなるのか?

〈鈴木密明〉
今さらやってないところを議論してもしょうがないから、取りあえず今、分かっているのは5つの高校だから…、

〈鈴木隆一〉
ただやってないところも含めて書けと仰るんで整合性がとれなくなるでしょうと申し上げているのだ。

〈鈴木密明〉
いや、言ってない。だから山下さんが今、言われたとおり推測だから、そんなことを言ってもしょうがないんで、実際に具体的に事実がはっきりしているところを列記されたらどうだろう。

〈矢吹隆志〉
「別紙資料とおり」じゃ駄目か?

〈鈴木密明〉
それは別紙じゃなくて、そういうふうに書いたらいかがか?

〈高橋正道〉
「注」でこの中に入れるか?

〈山下健二〉
文言上の提案がある。

〈安部孝〉
はい。

〈山下健二〉
論点16のこの「関係者」の前に、調査済み対象校の関係者…、調査の意味は分かると思うのだが、「調査済み学校」と入れる。「調査済み学校関係者の理解を得られているか」。そうするとここの「一部」は「多くの」でいいのではないか?ちょっと言葉足らずだけれども。

〈鈴木隆一〉
分かった。山下さんのご提案の趣旨は分かった。それは文言の整理の話なので、今はちょっと…、そこの整理はあとでしたい。間違いなくご相談してやるから。

〈安部孝〉
じゃあ、ちょっとそこはね…。じゃあ、論点16の関係はよいか?はい、じゃあ、ほかの項目で、はい、佐藤さん。

〈佐藤茂〉
論点整理ということで、少なくとも今までの議論の中で議論としてあがったこと、お互いに発した言葉、受けた言葉、それらが整理されて載るべきもの、それがこの論点整理だと思う。しかしながら、例えば後半に方になるほど、そんな、こんなことを県教委側が言っていたのかなというのが随分ある。例えば7頁、順に行くけれども、今までこんなことを本当に言ったの?というのが随分ある。例えば、5頁の論点7の①の下線部、これが追加ですよという部分で「教育効果が上がるかどうか」、確かにメリット・デメリットという言葉のやり取りはあったけれども、「教育効果が上がるかどうか」、こういう言葉は県教委側からはなかったように私は覚えている。あるんだと仰るならば議事録の中からその部分を下線をつけてご提示頂きたいと思う。それから…、

〈安部孝〉
その答えはいらないのか?いっぱいあるのか?

〈佐藤茂〉
まだまだある。それから次の②、「メリット・デメリットについては価値観や立場の違いによって、全く異なる結果が導かれる」、これも議論の中で言ってないんじゃないかと思う。事実無根というか議論の中にない話だと思う。それからその次、論点8.将来構想の②、「このように県立高校の共学化の政策決定に当たっては」と始まって、最後に「意見を述べる機会は相当程度あったと考える」、こんなことも発言なさっておられたかどうか、ちょっと記憶もないし、まずこれも後からただ単にくっつけたものじゃないかという疑念がある。もしこう言っているんだということであれば、議事録の当てはまる箇所を後でお示し頂きたいと思う。さらに…、

〈鈴木隆一〉
一旦切ってほしい。忘れてしまうから、後でもう1回やってもらうとして、

〈佐藤茂〉
まだある。

〈鈴木隆一〉
ためないで…、ためてしまうとこっちが分からなくなってしまう。

〈佐藤茂〉
まだある。論点10の③、「同じく平成17年11月県議会において県立高校の一律共学化に関して、あらためて民意を確認するためアンケート調査の実施を要望する「一律共学化アンケートに関する請願書が不採択になっている」と、これも触れてあっただろうか。触れているよと県教委側のどなたかが仰られるならば、議事録のその当てはまる箇所に印をつけてお示し頂きたいと思う。それからまだある。7頁、論点11の④、「県立高校将来構想の発表後においては、学校を通じ云々」とあるけれども、こう言っていたのか、もしあるんであれば、これもやっぱり第何回目の誰の発言なのかその部分をお示し頂きたいと思う。それからあと次、論点12の④、「私立学校については云々、同一次元で論ずることはできないと考えている」。PTAの方から、「私立の方も考えて…」という発言はあったけれども、県教委側からこういう発言があったのかどうか、もしあったということであれば、当てはまる箇所に赤ペンをつけてお示し頂きたいと思う。さらに8頁、論点15の①・②・③とある。「県立高校の男女共学は云々、平成7年当時から検討を重ね、推進してきたものである」、こんな発言を誰がしていたか。宮城の教育の何とかビジョンということについては白石教育長が確か1回、何か引用なさっていたけれど、7年当時から共学化を検討していたなどといったそんなことを言っていたのかどうか、私が忘れているかも知れないので、もしちゃんと言っているんだということであれば、第何回目の誰の発言、どの部分ということをお示し頂きたいと思う。それから②についても同様である。こんなことを本当に言っておったのかなと思う。③も同様である。③の方は今になって、特にこの論点整理のこの枠組み一覧表、同窓会とかPTAとか最初にこの内容を埋めてきたわけだが、県教委はこれを見てから、人の答案を見てからこの内容を付け加えた、そういう疑念を強くする。もしこの③のとおり誰かが発言なさっているんであれば、やはり第何回、誰の発言、どの部分ということを赤線をつけてお示し頂きたいと思う。それから9頁、論点15の後段部分の④・⑤、いわゆる「男女共同参画社会に向けた取り組み」ということでその書き出しがあるけれども、これだってその議論の中で言ってないんじゃないかな。もしこれに当たる場所があるということであるならば、いつの誰のどこの発言でどこだということをお示し頂きたいと思う。それからさらに同じく9頁、論点16の後段、③「全県的に見れば、共学化対象校の関係者のほとんどが共学化を結果的に受け入れ、理解を示している状況にある。また既に共学化されて県立高校においては、円滑な共学化がなされている」。このようなお話があったのだろうか。あったのかも知れないけれど、一体いつどこの発言だったのか、誰のご発言だったのか、これも引用元をお示し頂きたいと思う同様に10頁、論点17の③…、鈴木(次長)さん、私の言ってところをちゃんと印をつけておられるか?あとで忘れたというのは困るので。

〈鈴木隆一〉
つけている。

〈佐藤茂〉
③、「上記15云々、平成7年当時から云々」とあるけれども、これだってどなたか仰っていたのか?私の記憶が飛んでいるのかも知れないけれども、もしこのように言っているということであるならば、同様にお示し頂きたいと思う。それから④、「共学化の全体スケジュールについては、調整会議において云々、そもそも平成17年秋を目標に作業を進めてきたものである。どうのこうのと…」、これは言っていた…、類似の発言はあったように覚えているけれども、これとて後出しという印象がある。もしこれも発言箇所があるんだということであるならば、ご明示頂きたいと思う。さらに11頁、論点19の①・②、「教育委員会及び教育長の権限については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律云々」、それから②、「この1年間、調整会議での議論は平行線をたどっている、どうのこうの…」、この2つもこのとおりこのように言っていたのか、私の記憶があやふやなのかも知れないけれども、こう言ってたんだと仰るんであるならば、当てはまる箇所に印をつけてお示し頂きたいと思う。他人が出してくる、他の団体が出してくるその記述を見て、あとから何か埋め合わせで書いているとしか思えないものも随分ある。議論の中で仰ってなかったことを何で今頃持ち出したのか大変疑問に感ずる。以上である。

〈安部孝〉
多岐にわたるんだけれど、1個1個のご見解を今もらうということか?

〈朝倉亮〉
関連するので…。

〈安部孝〉
まず佐藤さんの言ったことで、誰が言ったかみたいな話なので、鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
この論点整理をしようということのご提案があって、じゃあ、どういう段取りでしましょうかという話になった。先程、高橋副会長さんの方からは、我々の方の日程がちょっと遅れたということでご注意を受け、そこは私も謝ったけれども、ただその作業のやり方として、今、佐藤さんが仰ったやり方でやろうということではなかったと思う。だから、議事録から一字一句、私は確認させて頂いたのだが、そのときに一字一句そこから拾ったこと以外言えないということではなくて、我々の方から整理項目を出したわけではないんだけれども、皆さんの方から出して頂いたその項目を固めた上でお互いに書きましょうと。そして我々が書いたものについて皆さんの方にフィードバックをして、キャッチボールをしてやりましょうということでやったはずだ。だから佐藤さんのご認識がそうであれば、論点整理表というのはまとまらないことになる。まずその認識がちょっと違うなというふうに思う。

〈安部孝〉
じゃあ、佐藤さん。

〈佐藤茂〉
根本的に狂っているとしか言いようがないんじゃないかと思う。そもそもから議論をしてきて、そこで出てきたその論点なり視点なり、そこで一定の陳述なりがあったわけで、それを整理しましょうということだ。この同窓会の言い分についてはこれは必ず誰かが言っているのだ。示せというなら、いつの誰の発言かは引用できる。それに対してこういう区分け、その項目を入れたわけであって、それに対して県教委側が喋っていない、答えていないというのであるならば、「未回答」と、ただしその後付けでこう書くと、但し書きを付けるべきじゃないか思う。だから後出しということになるのだ、

〈安部孝〉
鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
これはまとめる過程の認識が私とは全く違う。

〈高橋正道〉
ちょっとよろしいか。あれだけ正確な議事録がとられているんで、議事録の中から論点整理をしましょうというのが前提なのだ。そうでないと、議事録によらない話、今まで話がなかったことも出していいんなら…、ということになる。だからそれは議事録の範囲でまとめましょうということだから、今、追記した分は議事録で確認をして、これはみんなの記憶の中でこれは言ったよなという部分は沢山あるわけだから、ただ何かこれは言った、あれは聞いたことがないというふうな感じがする部分については、一応確認してみられたらどうだろうか?その方がずっとスムズじゃないかと思う。

〈安部孝〉
はい、次長。

〈鈴木隆一〉
ただこれを作ろうとした発端は確か佐藤さんがほぼ終わったときに遅れていらして、そこの1時間半ぐらいの時間の空白があったというのもそうだと思うのだが、ただそのときにいずれそこにおられる方もおって、そういうふうに色分けをしながらやりましょうという確認はさせて頂いた。そうでなければこれはできないと思う。
ここで佐藤茂氏から、“人の遅刻のせいにするわけ?”との発言あり

〈高橋正道〉
いやいやそういう問題じゃなくて、先程、冒頭に指摘したのはそういうことになるから一斉にドンと出しましょうということで約束をしたはずなのだ。こちらはもう3月3日に出した。それをそちらが1週間延ばした。それは話合いのなかでそういうふうに決めたから(こちらは)そのように出した。ところが県教委は次の日ぐらいにくるかと思ったらこない。催促してやっと1週間後の3月10日になってきた。それはご苦労されているのは分かるとさっき申し上げたんだけれども、やっぱり信義が守られていないからこの分はこれを見て書いたのかなというふうに思われる部分があって、じゃあ、議事録にあるかなと、聞いたかなということになってくるのだ。

〈鈴木隆一〉
正直、見て書いた部分もある。そこは我々が説明不足を指摘されている部分もあって、あるいはこれは我々だけでなくて他の人も目を通すわけだ。そこは我々の説明責任の1つとして、十分にここで、この少ない紙面の中だけれども、なお説明するところがあれば説明したいと思うのは当然だと思う。

〈佐藤茂〉
それはおかしい。

〈安部孝〉
じゃあ、朝倉さん。

〈朝倉亮〉
要するに、スタートは第7回の会議で大分平行線になって、これ以上いくら議論しても平行したまま溝は埋まらないということから、論点というのは「言ったこと」を整理しましょうと、「言ったこと」をだよ…。言わないことを整理しても嘘になるから、嘘と言っているのは、結局自分達が仮に極端な話、私らに主張もしないで説明もできないと言ったことを、そしてあとになってここに書けばいかにも説明したようなことになる。私らは全然説明を受けていないことがここに書かれている。佐藤さんも言ったけど、例えば論点15、男女共同参画社会なんて一言も言っていない。あなた方は何も言っていないことをなぜ書くかと。これは虚偽、虚偽主張なのだ。だから本当の主張を書きなさいと、言ったことを書きなさいと言っているのだ。そしてどこに問題点があったのか、それは言ってないから困るとか、言ってないから理解できないとか。それを言ったように書くというのはこれは虚偽である。虚偽の事実を書いている。これではいくらやったって、書けば書くほどあなたが方が言ってるのはこれはもう嘘になってしまう。私らは大部分言っている。そういうことだから、これは納得できない。

〈安部孝〉
これは関連だろうから…、内田副会長。

〈内田正之〉
議論が混乱しているようなので…。出発点は今、朝倉さんが言ったとおりである。第7回までに出た話合いの中から論点を抽出して、それについてお互いその述べたことを整理しましょうというのは確かに出発点。ただその後、追加論点とか出て行く中で8回目、9回目とあるわけだから、それは別に7回までに言わなかったことをそこで言ったって(構わないと思う)ね。(現に)今日だって調整会議なのだから。ただ、7回目までに述べなかったことが盛んに出てくるというのは、これは説明責任が今まで不足したからだと、十分に説明していなかったから、そういう新たなことを書き加えなくちゃいけないことになるのだ。それは今日読み上げたことによって、今日説明しましたということで別にそれはいいんじゃないかと思う。

〈朝倉亮〉
ただね、只今は勘弁するよ。ただし、言わなかったことを言ったと書くのは、私らから言えば騙し、虚偽になるけれども、今、内田さんが言われたように、言葉が足りなかったことを大目に見てね、大目に見てだが言葉が足りなかったことを、ここでああそういえばこういうことだったのかと、そういうことであればこういうことなんだという言い方は、これは調整会議だからそれはここで改めて主張したと、大目に見て言わざるを得ない。ただし従来言ったこと、高橋さんが言ったスタート、私らが言ったスタートから考えると本来ならば後出しというのは、相手の手を見てから、それはじゃあこれを言っておこう、これ言っておこうというのであれば、鈴木(次長)さんが言ったように、外にも出す紙面だ、対面の面子の問題もあるということを、きちんと整理しなきゃいかんということは、いかにも後から虚偽を言ってることになるんじゃないか。将来構想で言うと、初めから何ら真実の理念も何もなしで始まったこの将来構想をも裏切ることをしていることになる。

〈安部孝〉
鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
仰ることはよく分かるが、この調整会議は少なくなくともお互いに理解し合えるところまで話をしようという目的がある。だから皆さんの方だって県教委をただ単に自分達の主張が正しかった、やりこめるだけの目的でやっているわけではないはずだということなのではないだろうか?だから例えば論点15の話をすれば、我々は議会の答弁で言っている話なのだ。それは皆さんだって傍聴しているし、教育長の答弁という形で我々は議会の場で言っている話だ。そういう話を書くことに対して皆さんが何を仰りたいのか理解できない。

〈佐藤茂〉
それはおかしい。

〈朝倉亮〉
いや、そういうことであれば、7回のうち今までなぜ言わなかったのか?一番大事なことではないか?

〈佐藤茂〉
議会で喋ったからいいってことになれば、何だって書けることになるではないか?

〈朝倉亮〉
(平成)10年の議会で、浅野知事が喋ってるだろう?

〈安部孝〉
じゃあ、鈴木次長。

〈鈴木隆一〉
今までの調整会議、7回、8回、9回と続いてきたけれども、こういう項目を立てて、冷静にお互いの意見を交換し合うという場は少なくともなかったと思う、感情的になった部分はあっても。だから高橋副会長さんからも最後のところで、論点整理をきっちりしましょうと、でないとこの調整会議がうまく落ち着かないというご提案があったわけである。それはそのとおりなのだ。だから冷静に文章におろしながらお互いの主張、噛み合わないところがいっぱいあるけれども、それはしょうがないことだと思う。そういうことなのではないだろうか?

〈安部孝〉
はい、佐藤さん。

〈佐藤茂〉
基本的には出発点として今まで出ていた発言、その中に含まれる論点・視点、それをここで整理しましょうと、それが出発点である。私が前にも言ったけれども、それで並べてみて空白の部分があるならば、それは議論が尽くされていない、説明が尽くされていないということだから、それは県教委側の説明責任、それを果たしていないということであり、それは県教委側の説明責任、これを果たしていないということになると思う。さっき内田さんからあったけれども、今になってここで書き足しているというなら、それで説明したことになるということではあるけれども、そうであればこそやっぱりそれは今まで説明していなかったということになるのである。だから言ってみれば、県教委の方々は自分達の今までの説明不足、説明責任をここで正直に告白したのと同じことだと思う。従って、県教委のこの部分について、今日になって初めてお目にかかった部分もあるけれども、これについては具体的に議論を交わしていないわけだから、なおなおその議論を続ける必要があると私は思う。

〈安部孝〉
じゃあ、黒川課長から。

〈黒川利司〉
この論点整理をやろうということになったきっかけは、まさに朝倉さんのお話したとおりだと思う。第7回の調整会議のときに、やはりどうも平行線の部分が多いのではないか、じゃあ、論点整理をしようということになったと思う。論点整理の意義はさまざまあるわけだが、少なくともこの二高調整会議においては、やはり平行線の部分があったということで、じゃあ、とにかくお互いの主張をまとめましょうということで始まったと思う。その意味からいえば、今回新たに追加になった論点16のところで、関係者の理解を得られたかと、要するに関係者の理解を得るように調整会議を行うという議会側の要請があったわけだが、我々も関係者の理解を得られているとは認識していない。同窓会にも理解が得られていない。それからPTAも理解と協力が得られていないという認識に立っているわけである。

〈佐藤茂〉
それならそう書けばよいではないか?そう書くべきだと思う。

〈黒川利司〉
だからまさに論点16のところで、お互いやっぱりこの調整会議では理解が得られていないということで三者共通しているのだ。

〈佐藤茂〉
だからそのとおり書いたらどうか?

〈黒川利司〉
だからそのとおり書いていると思う。

〈佐藤茂〉
もっと正直に書いたらどうか?さっき鈴木(次長)さんが随分抵抗していた。

〈黒川利司〉
その文言修正はあり得るにしても、お互いこれまで9回、総計すれば約20時間かけてずっと話合ってきたところで、やっぱりお互いに基本的には理解できなかったということでは一致しているわけである。まさにそのとおり書いたと思う。〈佐藤茂〉じゃあ、何でさっきから鈴木(次長)さんが意味のないところであんなに抵抗するわけ?おかしいではないか?

〈黒川利司〉
それはお互いの主張をここで述べているだけのことだから。

〈佐藤茂〉
だからそのとおり書けばいいじゃない。

〈安部孝〉
じゃあ、鈴木会長。

〈鈴木密明〉
我々は同窓会5名、PTAが5名出ているが、この5名について県側はどういう認識なのだろうか?PTAを代表している、あるいは同窓会を代表しているということの認識なんだろうか、それとも個人なんだろうか?

〈安部孝〉
はい、次長。

〈鈴木隆一〉
代表されていると思う。

〈鈴木密明〉
代表しているね、完全に代表でよろしいか?分かった。その代表している我々が論点整理をまとめた。三者が並べている。論点1から20まであるが、どの項目の理解が得られた、又は同じ意見になったというのは何個あると思うか?

〈安部孝〉
次長。

〈鈴木隆一〉
あらためて数までは難しいが、同窓会の方々とPTAとは若干その認識が違うと感じている。だから完全に理解を得られているというのは、少なくとも同窓会の方はほとんどないのかなというふうに思っている。

〈鈴木密明〉
ほとんどなのか、ゼロなのか?

〈鈴木隆一〉
ほとんどないと思う。

〈鈴木密明〉
ほとんどないということは、少しは理解を得られたというふうに認識されているわけだが、同窓会については論点1から20までのうち、どの項目が同窓会の理解を得たというふうに県は認識されているのか?

〈鈴木隆一〉
ほとんどないんじゃないだろうか?

〈鈴木密明〉
いや、だから論点の何番か?「ほとんど」というのは何番かが理解されているということになるのだ。

〈鈴木隆一〉
「全部理解した」と言ってないから、「全部理解していない」ということになるのだと思う。

〈鈴木密明〉
じゃあ、ゼロということでよろしいね?はい、じゃあ次にPTAの部分。

〈鈴木隆一〉
PTAのところは、「非常に残念だ」という表現をされているので、そこの理解の度合いというのはよく分からない。

〈鈴木密明〉
理解を得られない…、

〈鈴木隆一〉
少なくとも一部は分かったと仰って頂いている部分もある。

〈鈴木密明〉
「残念だ」ということは、少しマイルドな表現だと思うが、日本語としての「理解を得られていない」ということの裏返しなんじゃないだろうか?

〈安部孝〉
次長。

〈鈴木隆一〉
鈴木(密明)さん、それは私に聞くよりは鈴木さんが代表されてこれをまとめているのだろうから、理解しているかどうかというのはご自分が一番分かると思う。

〈鈴木密明〉
いや、だから県側の認識がどうなんですかという質問をさせて頂いているのだ。私の見解を聞いているわけではないので…。

〈鈴木隆一〉
一部理解をし、多くは理解をされていないということでは…?

〈鈴木密明〉
分かった。じゃあ、細かい話で恐縮だが、一部理解したのは(論点の)番号でいうと何番になるだろうか?

〈鈴木隆一〉
あとで…。

〈鈴木密明〉
いや、あとでなくてこの場で言ってほしい。そのための論点整理だと思うので。

〈黒川利司〉
論点18である。

〈鈴木密明〉
18番、18番がPTAが理解したという項目というふうな認識だね?18番だけか?

〈黒川利司〉
私はそう考えている。

〈鈴木密明〉
いやいや、私という個人ではなくて、いわゆるそれは県サイドの意見としてよろしいのか?個人の話じゃなくて、我々はあくまでも代表している者だから、代表としてよろしいか?

〈鈴木隆一〉
あと論点17は言及することはないと仰っているので、ここは特に意見がないので…、

〈鈴木密明〉
別に理解という範疇ではないと思うので、これは除外だと思う。

〈鈴木隆一〉
そういうふうな尺度ではないから…、

〈鈴木密明〉
18番か?

〈安部孝〉
じゃあ、朝倉さん。

〈朝倉亮〉
まあ…、

〈鈴木密明〉
いや、そうするとあれだね。

〈朝倉亮〉
ちょっとお待ち頂きたい。

〈鈴木密明〉
申し訳ない、最後のまとめ。要するに、結局同窓会もPTAもこういう調整会議の論点整理をしても、只今現在、何1つ、理解を得られていなかったという認識のようだ。

〈鈴木隆一〉
何1つとは言ってないけれども…、

〈鈴木密明〉
だって今、何1つということじゃないだろうか?同窓会はゼロだと言っている。

〈鈴木隆一〉
それはそのとおりだが、鈴木(密明)さん、それは本当は何のための質問なのか?

〈鈴木密明〉
鈴木(密明)さんが言われるように、これを素直に読めば、論点20まで確かに合意しているところは全然ないと思う。だから今、高橋さんが言ったように、平行線だから整理しようということになったわけだ。ところが、うちは多少は変更はあるけど、全部正直に出したつもりだ、PTAもね。そうしたら狩野さんが読んでるうちに、この論点15については新たに付け加えたんだと正直に言われた。この論点15の④と⑤の男女共同参画社会問題については一言も話していないと思う。うちの佐藤君から、確か第2回目(の調整会議)かに、これは男女共同参画社会から発想が出ているんでしょうという質問があった。皆さんがいろんな共学の理由を書いて説明したときにそういう質問があった。それを全然聞かないふりをして、最後に1週間か10日ぐらい待ってから、後出しに、男女共同参画社会についてはこう考えていると。私ら(県教委側)は説明しないわけではないということを消極的に言っていることになる。だからそれは積極的に逆手にとって利用している。「女子差別撤廃条約」「男女雇用機会均等法及び男女共同参画基本法」等国内外の法整備、そういうものに乗った答弁を私ら(県教委側)はしてきたんだということを、私ら(同窓会とPTA)が全部出した後に出している。これは付け加えたんだとちゃんと(狩野さんが)言った。そういう基本的な付け加えというのは、やっぱり大きく見て虚偽なのだ、だから嘘なんだ。それが大事なことであれば、最初から言わなきゃ駄目だ。そういうふうにとらざるを得ないのは何回も言うけれども、将来構想の勉強が始まったのは、庁内の打合せをやったのは平成11年1月だ。あなた方の資料によってちゃんと調べてみた。あなた方の資料を見ると、平成11年の1月に各庁内の関係者を集めて将来構想の原案づくりを始めた。その3が月前に誰が何と言ったか。浅野知事が議会において、男女共同参画社会に、
ここで鈴木隆一氏から、“それはここに書いてある話だから…”との発言あり

〈鈴木密明〉
〈朝倉氏が続けて〉(男女共同参画社会に)沿ってやるんだということを言ったから、第1回の打合会を早々にやったと。この客観的事実から見ると、浅野知事と関係なしに自分らが主体性を持ってやってきたなんていうことは考えられない。それから今まで言ってきたこと自体が主体性がないじゃないか?そういうことから言って、一番大事な問題に気がついて、いやこれは言っておかねば大変だということで、この④・⑤を入れたのだ。客観的にそうとしか見れない。だからこれは本当は作文なのだ。じゃあ、何で教育長は言わなかったのか?男女共同参画社会とのその結びつきをなぜ言わなかったのか?そういう大事なことを後出しして、説明して、何とか壁の上塗りをしようとするから骨組みはそっちのけにして、壁だけ作って塗ったって何にもならない。それは上塗りの上塗りなのだ。基本的にそういうことを私は指摘したい。

〈安部孝〉
はい、関連で…、高橋さん。

〈高橋正道〉
混乱しているので…、いろんな話が出たが、もともとこれは第7回までの論点整理をしましょうということで議事録に載せられてしまっているということで始まったことだ。だからこれを見た上でまた書かれたことというのは、この部分は説明不足なんで説明させて下さいと、追加で説明不足を書かせて下さいということがあって、それで初めて書かれることじゃないか?見ておいて、書いて、これはいいんじゃないかということはないと思う。

〈安部孝〉
はい、じゃあ、次長。

〈鈴木隆一〉
今、お二人のお話を聞いていて、我々が説明することを拒否されているようにしか感じないのだが、それはどういうことなのか本当に分からない。

〈高橋正道〉
いやいや、論点整理はお互いに文章化して提出しましょうということで、3月3日という期限を切って、じゃあ分かりました、やりましょうということでやったわけだから、それは同時に出されるのが一番よかったわけだ。実際にはそうではなく、結局見た上でその追加説明みたいな部分があったから、それだといわゆる公平じゃないでしょうということでもめているのだ。だから最初の約束どおりそこで切って、これについては分かったと、その後で実は追加があるんだと、説明不足分を出したいんだがどうかということが第2番目に出てくる話じゃないのか?それを一緒にこの中に入れて、これでいいだろうと言うからおかしくなるんだと思う。

〈浜田毅〉
ちょっとよろしいか?

〈安部孝〉
はい、じゃあ。

〈浜田毅〉
例えば論点5の「共学化を進める理由について」というのがある。我々は今までその理由として5つあげさせてもらっていた。その②で、今まで学習指導要領の改正に伴って家庭科が男女必履修になったというようなことを言って、これは二高のPTAの質問に文書で答えた。そこにも学習指導要領上の男女の差異がないということを一応書いていたはずなんだけれども、いつの間にか何か家庭科必修だけが強調されるような話になっていたのでそういうところはあえてまた何か誤解が生じているんじゃないかということで…、
ここで佐藤茂氏から、“強調したのは家庭科必修だったよ”との発言あり

〈浜田毅〉
〈浜田毅氏が続けて〉そういうことで、ここでそういった説明をさせて頂くとか、そういったことを前の調整会議で説明したかどうかははっきりしないが、ただ文書で説明した方にはこういったことがあるので、そういった強調とかそういったことをさせてもらっている。あと、確かに議会との関係で前に言ったこととかというふうなこともあるし、確か最初に請願が出てきた一昨年の10月の関係で文教警察委員会で説明した資料の中にも、例えば男女共同参画社会との関連で共学化というような格好で、その話は確か調整会議では触れていなかったと思うけれども、そういった内容、これまでいろんな機会に公にした話も若干入っていることは事実である。そういうことなので、それをさっき内田副会長さんが言ったように、説明責任というのであれば、そういった面ではここで出して頂く部分は結構あると思う。

〈朝倉亮〉
そんな言い方はないと思う。話にならない。説明したのは3本柱だ。家庭科の話は例示ではない。だからおかしいと言っているのだ。

〈安部孝〉
じゃあ、佐藤さん。

〈佐藤茂〉
あの暑い頃だったと思うけれども、その男女共同参画というのは将来構想の一番最初のところにうたわれているのに、それについての説明がないじゃないかと私が指摘した。そのときPTAの方から質問状があがっていて、それじゃあ回答、その解説ということでお述べになっていたけれど、その中にその男女共同参画云々というのは1つもない。これは私が指摘した。だからこの項目を入れろと私が言ったわけだ。現に将来構想を根拠に共学化するんですと、繰り返し繰り返しお役人の方が仰るんだけど、肝心のこの男女共同参画のための取り組みとか、男女共同参画社会推進のための共学化について1つも説明していない。

〈高橋正道〉
だから、説明している、書いてあるというならそれをここに何を、かつ何日に説明してますよ、これに書いてありますよと仰ればいいのだ。

〈朝倉亮〉
それは将来構想の中には書いてある。タイトルは書いてあるが、中身は別な方に行っている。「男女共同参画社会の推進」ということを柱の中に書いておいて、中身は全然別なことを書いている。だからこれだって偽装タイトルなのだ。

〈鈴木隆一〉
朝倉さんの仰るとおりなのだ。タイトルはこう書いているが中身では目的としてないのだ。そのとおり。だから目的ではないのだ。そういうことを申し上げているのだ。ただ我々は整合性が取れないと思う。

〈朝倉亮〉
将来構想のその項目はちゃんと分析してある。後でまたどっかでやらざるを得ない。

〈安部孝〉
じゃあ、鈴木会長。

〈鈴木密明〉
ちょっと認識が違っているところがあると思う。議論ではなく認識が違っているというところだが、3頁の一番最後、県側記載事項の下から3行目、「地域のバランスをとりながら整備することは、少子化が進む現状では困難である」というふうに書かれているが、第4回目か5回目か忘れたが、私が仙台市の子供の人口があと20年間減らないということを説明させて頂いたときに、教育長から「この共学化は少子化の問題とは全く違う」という回答があったので、ここはちょっと事実と違うんじゃないだろうか?

〈安部孝〉
事実認識だから、じゃあ見解、ご答弁があるか?次長。

〈鈴木隆一〉
ちょっとそこのところの場面の議論がバッと頭に浮かばないのだが、データを見せられた場面は覚えている。

〈鈴木密明〉
共学化と少子化は全く関係がないということで、白石教育長がはっきり言われたことを未だに鮮明に覚えているんだけども。

〈安部孝〉
次長。

〈鈴木隆一〉
それはあれだと思う。少子化が進むから共学化をするということではないという主旨だと思う。まさにそれはそうだ。

〈鈴木密明〉
いや、少子化が進む現状では困難であると書いてあるけれども、仙台では少子化が進んでないんじゃないのか?

〈浜田毅〉
いや、それはこの間も言ったように、中部地区・学区でいえば仙台というのは、例えば黒川学区とか塩釜学区とかがあるし、名取り辺りというふうなことで全体でいえば仙台中部地区も確実に緩やかな少子化というのか、緩やかな生徒の減少は行くというデータがある。

〈鈴木密明〉
いや、私が出したデータは…、

〈浜田毅〉
だから仙台市かどこかは分からないけれども…、

〈鈴木密明〉
仙台市に限ったものだけれども、それは富谷町とか何とかという話はあるが、むしろあの辺りでは人口が増加しているのだ。

〈浜田毅〉
富谷はそういったことはある。

〈鈴木密明〉
ということも、そういう議論をした中で教育長の方から共学化と少子化は全く違いますという明確な回答があったはずだ。議事録を調べてほしい。だからここはちょっと事実と違うんじゃないだろうか?

〈浜田毅〉
だから…、

〈鈴木密明〉
いや、だってそういうふうに言われたんだから。

〈鈴木隆一〉
ここで言っているのは、そういう状況の中で別学・共学・一貫校とかいろんな選択肢を全県下一緒に揃えるのは無理でしょうということだ。

〈鈴木密明〉
だから少子化が進むという…、

〈鈴木隆一〉
だから仙台市だけとか、二高だけという議論をされたら、とても議論にならない。

〈鈴木密明〉
いや、だからそれは議事録を1回確認して、ここはちょっと事実と違うんじゃないのかなと思う。

〈浜田毅〉
例えばこの項目(論点5)でいうと、3頁のPTAの⑥のような言い方があるものだから、それについての説明ということで書かせて頂いたのだと思う。

〈佐藤茂〉
要するに、PTAの回答を見て書いたということだね?

〈浜田毅〉
それに答えてないから、答えてないことに対して説明責任を果たしたということである。

〈朝倉亮〉
うちがハサミを出したのに、それを見て石を出したのだ。

〈佐藤茂〉
だから議論が足りてないことの証拠を自ら白状したようなものだ。説明してないんだろう?

〈浜田毅〉
説明責任を果たすということだから…、

〈鈴木隆一〉
お願いだから説明させて頂きたい。

〈佐藤茂〉
じゃあ、もっと続けたらどうか?

〈安部孝〉
山下さん。

〈山下健二〉
今と同じ3頁の県教委の⑤の欄外にある4行目、「なお、現状の共学校・別学校の選択肢については、普通科の高校の一部に限られており」、ここからだが、「これらの選択肢が数値的・分野的・地域的・レベル的に機能しているとは言い難い」。これは初めて聞いたのだが、折角その下にスペースがあるのだから、この数値的・分野的・地域的・レベル的に機能しているとは言い難いというのをもっと分かりやすく、今の説明責任でいえば、一般県民に分かるように説明をすべきだったというふうに思う。意味が全然分からない。

〈鈴木隆一〉
山下さんのご指摘がそうであれば、これはあとで、さっきの1箇所もあるから、皆さんが分かるように書けと言われればやぶさかではない。

〈佐藤茂〉
逆に県教委の方が国語指導を受けてるのではないのか?そういうのって、何か恥ずかしくないか?

〈鈴木隆一〉
この場ではあまり失礼なことは言わないようにお願いしたい。

〈鈴木密明〉
さっきの少子化のところ、こういうふうに教育長が言われている。「各学校が男女共学化する理由としては、これは子供が少なくなったから男女共学化するということではありません。あくまでも先程言ったように、学校という施設の性格、それから受験する者の考え方、そこからしていって共学化を進めるということにしておりますから、我々の考え方はそうだというふうに申し上げておきたいと思う」というふうに明確に言われているので、ここはちょっと事実と違うんで、この少子化が何か1つのファクターのようなとらまえかたをしてしまうので、そこは文章を少し直して頂きたいと思う。またご相談したい。

〈安部孝〉
ほかに?

〈鈴木隆一〉
お互いに説明したり、主張していることを直せと言うのも、ちょっとどうなんだろうか?

〈鈴木密明〉
いや、「直せ」じゃなくて、事実と違うんではないかという…、

〈鈴木隆一〉
それはそれでまた別な角度から、我々は批判を受けるわけだから。

〈鈴木密明〉
いや、これはやっぱり後世に残るものだからきちっとした正しいものに書き直しておくのが、やっぱり我々の責務じゃないだろうか?

〈鈴木隆一〉
大変申し訳ないけれども、お互いに主張している話を自分達の考え方なり理解と違うから修正しろというのはどう理解すればよいのか?

〈鈴木密明〉
何回もくどいようだけれども、考え方を変えろということじゃなくて、言ったことと書かれていることに乖離があるから、そこをきちっと言ったことの方に直すべきじゃないかというふうに申し上げているだけなのだ。

〈鈴木隆一〉
分かりにくいので分かるようにもう少し説明しろというのなら分かる。

〈安部孝〉
はい、じゃあ、交通整理を。

〈内田正之〉
これもお互いの欄に書いたことを勝手に書き換えたり、何なりはしないという大前提があったのだ。ただほとんどの人は、お互いに書いたことを今日初めて見る人も多いと思うので、ここがおかしいんじゃないかとか、いわば評価の面でおかしいという場合もあるだろうし、事実の面で間違っているという指摘もあるだろうし、そういう指摘はまさにこういう調整会議の場でやっていいと思う。そういう指摘を受けた上で変えるかどうかは、この欄についても責任を持ってやるしかない。あともう1つは、そういうことも含めてまだ説明責任が足りていないと思えば、我々はこれにどんどん書き込めばいいと思う。それで書き込んでいるにも拘わらず、県教委の方ではもう書くことがありませんと、これで説明責任が足りないと言われればそれは甘んじてそういう批判を受けますと、つまり常に最後に書き込むのは同窓会とPTA側なのである。県教委というか、私は「教育庁」だと思うけれども、教育庁側で、「いや、もうそれについては何を言われようが、説明責任を果たしていないというふうにと言われようが、これ以上もう書き加えることはございません。これで我々としては説明責任を果たしたと思っています」というふうに言い切ったときが終わりなのだ。

〈鈴木隆一〉
そのとおりだと思う。だからそういうご発言を前回でも、打合せのときでしたっけ…?

〈内田正之〉
打合せのときにしている。

〈鈴木隆一〉
そういうお話をされているから、我々もそういう認識で対応させて頂いている。まさにそのとおりである。

〈安部孝〉
いろいろ出たけれども、はい、朝倉さん。

〈朝倉亮〉
善意に解釈して、後出しでも、石でも紙でも何でもいいけど、そういうことは説明する必要がないと思っててもね、言われてみればやっぱり説明不足だったということを率直に認めた上で、改めて例えばさっきの論点15の④・⑤などは、主張させて下さいと、いや主張しますというふうに私らはとれないこともない。ただその場合だと問題だが、この論点15の④・⑤で、これであと主張することはないですかと私は逆に言いたい。いや、ほかのこともみなそうなのだ。そうでないと、今、内田さんが言ったように、次々に出されたんでは、説明するということで始まったのだからそれに対してまたうちが言わなきゃこの話は終わらない。それは分かると思う。説明がないままにまた新しい説明を付け加えて、それに反論しなきゃいかんとなると、どこまで行っても終わらない。ウサギとカメになってしまう。みんな「鶏と卵」になってしまう。だからこれはどうしようかね?善意に受け取って、説明不足だったから、佐藤さんからは10項目ぐらい出たし、私も大体同じぐらいなので、今日新しく出た問題については新たに説明させてもらいたいということであれば、それはそれでこちらの取りよういかんである。これを全部書き直して、それに全部反論していたのではちょっとこれはどこまで行ってもまとまらないという感じがする。そのくらいのことは考えてもいいと思うが、そちら(県教委側)との相談なんだが、仮にそう考えた場合でもこれで終わりなのか?

〈安部孝〉
はい、次長。

〈鈴木隆一〉
今、内田さんが仰ったような認識で我々も対応させて頂いてきたし、PTAの方も多分そういう認識で対応されていると思う。(ただ全体的には)ちょっと違う。若干ズレがある…?

〈高橋正道〉
県教委が一番最後に出してきた。だから(県教委が)今日ここで言っていることが一番悪いのだ。一番最後に出してきたんだから。

〈鈴木隆一〉
だから、言って頂いていることが悪いとは言っていないつもりだが…、

〈高橋正道〉
それに対して指摘しているのに何が悪いのか?本当はもっと前だったら、もっともっと書いたかも知れない。

〈内田正之〉
最後はPTAが書き加えたのだが…、

〈朝倉亮〉
それはお宅(県教委)が書いたから、PTAが書かざるを得なかったんだと思う。

〈鈴木隆一〉
それはそれでよいと思う。

〈佐藤茂〉
約束を守らないのが一番悪いんじゃないの?3月3日という納期を何で守れないの?それが一番悪いのだ。

〈鈴木隆一〉
いや、そこはちょっと、期限を守らなかったところは率直に謝るしかない。

〈佐藤茂〉
ちゃんと謝ったらどうか?高橋副会長はこれをやるのに随分苦労したのだ。

〈鈴木隆一〉
冒頭に謝罪させて頂いたのだが…、

〈佐藤茂〉
私は見ていない。

〈安部孝〉
この件について、ちょっと議論がズレたから…、

〈佐藤茂〉
それは遅刻してきたあなたが悪いとまた言うわけか?

〈安部孝〉
中身について、

〈鈴木隆一〉
何かそこについて言って頂けないだろうか?

〈安部孝〉
ほかにはないか?

〈高橋正道〉
いや、だからあとから指摘していることが、いかにもおかしいというような言い方をするから申し上げているのであって、遅れて出してきた方は言われてもしょうがない。だからそこは受けて、これはちょっと追加で出して下さい、出させて下さいとか、ここを直させて下さいとか、そういう指摘を受けてやればいいのだ。

〈鈴木隆一〉
とにかく同窓会も論点1で、「相互の理解と合意を得る場にしたい」というふうに仰っているわけだから、我々も少なくとも言いたい部分は言わせて頂きたいというふうに思うし、これは調整会議は今後どうするかという話にもなるけれど、いずれ今後も新しい二高ができた、あるいはできる過程で、同窓会とかPTAの皆さんには本当にご相談しなければならないことが沢山あると思う。そういう意味では今後ともいろいろご意見を戴きたいと思うし、よろしくお願いしたいと思う。

〈朝倉亮〉
いや、そんなことにはならないって。

〈佐藤茂〉
何をよろしくお願いしたいわけ?

〈朝倉亮〉
できない。

〈佐藤茂〉
信頼関係をぶっ壊しておいて、そんな話はないと思う。前にも鈴木次長にも申し上げたけど、信頼関係をぶち壊すようなことをやっておいて、また今後もよろしくお願いしたいなんて虫がよすぎる。身勝手だ。これだけは繰り返し言っておきたい。それからよろしいか?そもそも何でこういう一覧表にするのかといったら、足りないところを見つけるためなのだ、私共は仕事の上でも何でも、こういったものを作ることがあるけれども、足りないところを見つけるためなのだ。実際見つかったわけだ。それで県教委は後出しで、がちゃがちゃごちゃごちゃ書いた。この波線を付けて、あとになって入れたやつ。さっき私が後出しだった言ったやつね、これ足りなかったわけだ。足りなかったということをさっきお認めになったわけだから、これはここで改めてまた説明頂くなり、我々からの質問を受け付けるべきだ。私はそう思う。

〈安部孝〉
今のことについて、ここでの見解は?

〈鈴木隆一〉
ご質問があればそれを受け付けないということにはならないと思うけれども…。

〈佐藤茂〉
いや、その前に説明しなきゃ。書きました。入れました。これで直ぐ終わりじゃなくて、説明が足りなかったというのを認めたんだから、それでこう入れたわけだから、それについて足りなかったわけだから改めて説明しなきゃいかんのだ。そのための論点整理だと思う。普通、論点整理というのはそのような合理的な目的があってやるものだ。書き上げてお終いじゃない。

〈鈴木隆一〉
先程も言ったように、これからも本当にご理解を頂きたいと思う。ただ、少なくとも佐藤さんと、固有名詞で申し上げるのは大変恐縮なんだけれども、仕事の進め方なり何なりも含めて、かなり距離があるなあという感じはする。

〈安部孝〉
いろいろと議論が出たけれども、「今後の…」ということもあるのかな?今後の対応の仕方ということもあるんだけど…。

〈鈴木隆一〉
とにかく二高というのは、今後とも将来に向けて延々と続くわけなので…、

〈安部孝〉
他にないだろうか?今日も予定の時間はかなり過ぎているので。じゃあ、黒川さん。

〈黒川利司〉
第7回目までは、それぞれ議論が出て、質問が出て、そしてそれに対して答えて、また…、という形できたと思うが、第8回目、第9回目、特に今日はこの論点整理表の進め方そのものに、要するに文言とか表現とか、そこに議論が行ってしまえば、私は調整会議の役割はもう終わってしまっているんじゃないかと思う。文言の修正は、先程、次長が言ったとおり直すべき文言があればもちろん直す。それはそのための打合せは当然あり得ると思う。しかしもう二高の共学化のことではなくて、この論点整理表、このペーパーの中身の表現に係わってくるのであれば、もう調整会議としての役割は残念ながらほとんど合意ができないまま、あるいは理解し合えないまま、やっぱりお互いの主張を連ねて終わるということにならざるを得ないのかなと思う。

〈朝倉亮〉
それは違う。それは違う。今、後出しに出てきた論点15の男女共同参画社会については、早く言えば、質問を受けても全然無視していたわけだ。しかも、それは一番大事な話なのだ。この将来構想の動機は何だったんだと。さっき言ったように、平成11年9月30日、浅野知事は6月に成立したばかりの男女共同参画基本法を、その次の議会において悪用したのだ。その風潮に沿って、将来構想が出る前に全県一律共学化したいと言ったのだ。平成11年9月30日、そこがスタートなのだ。そのスタートを今、改めて私らが追及したのに発言もしないで、一番大事なところは後出しで、やっぱり論点15の④・⑤は作文である。何か主体性を持ったやってきたとか(言うけれども)ね、今までの経過においてそんなことを言ったことがあるのか?平成7年に既にそんなことを考えたなんて言ったって、誰がそれを証明できるのか?そういう基本的な問題があるからね、単なる文言の整理ではないと私は申し上げているわけ、これは分かるだろう?だからこの辺の整理をしなければ、この後出しの問題について今日で終わったということにはならない。一番大事なことだから申し上げておく。

〈安部孝〉
高橋正道さんの方で何か?

〈高橋正道〉
黒川課長ね、何かこの間から終わりだ、終わりだと仰っているけど、やっぱりこれまでお互いにやってきているんだから、最後に問題を残したまま終わるというのは、あとはどうするのか決めないうちに、そういう言い方は止められた方がよいと思う。少なくとも男女共学の問題についてやってきて、その論点整理なのだから。共学化論点整理の字句の修正とか何かになったらもうお終いだなんていう言い方は全く不遜な言い方だと思う。だから今後のことについては、時間的な問題とか何かがあるから、あるいは例えば今月中にもう1回やるというんだったら、そのときはどうするか、そういったことを含めてきちっとして、それでその辺で終わりにできないでしょうかねというなら分かるけれども、ここで終わりだなんて、この間から言っているが全くとんでもない話だ。

〈安部孝〉
じゃあ、黒川課長。

〈黒川利司〉
不遜な発言というふうなご指摘があったけれども、「仮称」ではあっても、ここは「二高共学化調整会議」である。これまで7回、あるいは8回、9回とお互いに議論してきた。その結果、この論点整理表、多少文言の整理はあるにしても、ある程度まとまったと思っている。当然ここでそれぞれ同窓会なり、PTAなり、あるいはそれから私達なりが主張し、述べたことは、それぞれ述べたことはやっぱりこれからの二高の共学化に際して、あるいは新しい学校づくりに際して、こういう考え方もあるということで当然活かされていくものだと私は思っている。しかし会議としては、これで終わってもいいのではないかと私は思う。

〈高橋正道〉
この内容については非常に大事だから、さっきからいろんな話が出ているわけだ。そういう一方的に「終わりです。これで終わりです」って、これからのことに全部関係してくるんだから、何で終わりなのか?

〈安部孝〉
ちょっと今後のことについて議題が移ってきたようだけれども…、

〈鈴木密明〉
この内容が二高の共学化に具体的にどう活かされるのか?例えば分かりやすくどれか事例で説明して頂くと分かると思うけれども。じゃあ、この論点整理の中から例えばどういうふうに活かされるおつもりなのか?

〈黒川利司〉
こういう考え方の方もいらっしゃるということが明確になったと思う。

〈鈴木密明〉
それを具体的にどういうふうに活かすのか?言葉だけでは何か…、

〈高橋正道〉
だから、先程、鈴木会長が発言したように、それぞれの代表でやっているわけだから、そういう考えの人がいましたなんていうそういうような発言は全くおかしい。お互いに代表して出てきているんだから。

〈鈴木密明〉
黒川さんの、「そういう方がいらした」ということは、我々は何か個人で出席しているような感じの発言(印象)を受ける。具体的にどうやって活用していくのか教えて頂きたい。

〈安部孝〉
はい、次長。

〈鈴木隆一〉
今までずっと話してきて、あとはこの…、

〈鈴木密明〉
すいません。ちょっとまだ黒川さんからお答えを頂いてないのだが…、

〈鈴木隆一〉
私が答えては駄目なのか?

〈鈴木密明〉
別に構わない。構わない。

〈黒川利司〉
例えば、二高の共学化に至るところで説明が足りなかったとか、あるいは県の教育委員会の説明が足りなかったとかいうのであれば、今後その説明責任をきちんと果たすようにするとか、具体的な二高のあり方についての議論が、二高の共学化後のあり方についての議論がここではなかったわけだから、ただそういう進め方についての批判があったということであれば、今後の…、

〈鈴木密明〉
分かった。そうすると、教育委員会が我々に説明するということがあるということになるね?

〈黒川利司〉
いや、例えば学校運営上において、やはりそういう意見もあるということを参考にして進められるのではないかというふうに思う。
ここで傍聴席から、“共学化をやめればいいじゃないか。やめればいい。
どうせ理解が得られないんだもの”などの発言あり

〈佐藤茂〉
根本的な説明ができなくて、何で(共学化を)やれるの?
ここでまた傍聴席から、“もともとおかしいじゃない。駄目だ。議論してないことを、こうやって最後にちょろちょろと網羅したって”との発言あり

〈安部孝〉
時間が8時30分になった。他に何かあるか?

〈高橋正道〉
今、時期的には非常に微妙な時期だから、今後のことについてやっぱりお互いに話を出していったらどうだろうか?もしこちらが言うんだったらいいけど…、

〈鈴木隆一〉
今日ここまできたわけだけれども、議会も終わった。議会が終わったということは、この二高の改築なり、あるいは一女高の基本設計なり、基本計画なりに着手する予算もその中で議決されたという事実がある。そこは事実である。だから、それを前提として我々は動く。これも事実だ。ここまできたんだけれども、じゃあ、次にどういうステップを踏むかという話については、多分ここで今の延長線で話をしてもまとまらないと思うので、前回、代表者的に公開ではなかったが打合せをさせて頂いた。そんな形で、あるいはもう少し狭めてもいいけれども、もう1回打合せをさせて頂ければ、我々としてはもう少し詰めた話ができるのかなと(思う)。ただ前々回の打合せの時にも申し上げたんだけれども、やはり2回、3回の議会を経て、皆さんも議会の方に働きかけもやられて、請願も出されて、その結果も出て、予算が上程されて、決議されたという事実だけは間違いなくあるわけである。だからそれを全く無視したような形で延々とこの延長線で、調整会議という議論を続けて行っても私はお互いによい結果にはならないと思う。だからそこをどうするかという話は(高橋)副会長さんなり(鈴木)会長さんともう少し詰めさせて頂ければと思う。

〈高橋正道〉
スタートの時に、月1回のペースでやりましょうということで1年間ということだったけれども、実際に今日、9回目ということは5月からだから、10回はできればやりたい。それについてどうするか、それから今後教育委員会も新しい体制に変わられるだろうから、その時のその新しい体制とこの調整会議とのつなぎをどうするかというふうなことについて話合いをしたいと思う。

〈鈴木隆一〉
今、副会長さんが仰ったご意見も踏まえて、我々も打合せを1回させて頂ければというふうに思う。そこは早急にやれればと(思う)。

〈安部孝〉
次長の方からの提案で、今後の進め方を含めて調整する打合会を持つと、朝倉さん。

〈朝倉亮〉
今のお話のとおり、今日、議会が閉会したということは、おそらく予算計画書を大筋で、だから二高予算も承認したということだと思う。

〈鈴木隆一〉
大筋ではなく、完全採決である。

〈朝倉亮〉
要するに採決したということだね?だから二高予算は新聞紙上7,700万円と書いてあったが、その工事費も議決されたということだ。しかし別な次元の話だが、さっきの浅野発言による明らかな動機、教育委員会の独立性の喪失と政治的中立性の喪失、放棄というね、全て非常に違法性に近い状況の中で進められたことは間違いない。だからこれらを分析すると非常に違法・不当な進め方なり、それから説得内容であったり、後出しをやったりしているということだから、議決は議決、しかしそれを執行するのは誰か?知事だ。あなた方がやるんじゃない。知事が判子を押さなきゃできないことだ。執行責任は知事にある。だから教育行政法24条においても、知事には教育委員会が内容を決定しても、議会が議決しても、執行するのは知事だから…、去年の警察問題がそうだった。判子を押さずに最後まで執行できなかった。そういう独立の権限が知事にはあるわけだから、こういうことではそういう角度からの観点はあり得る。だから私は、これでいいのかということを聞いたのだ。何かいかにも決まったようなことを言ってるけど、それは法律上はまだ決まっていない。そういう権限は私らにある。地方自治法242条による請求なり何なりがあり得る。決まった、決まったという前提での話をされては困る。もう少し誠実に対応して頂きたい。決まったからどう、じゃなくて、まだまだ議論が足りないからやるものはやらなきゃいかん。そうでないと別な話でまだまだ噴火するよ。(私は)そういうことを言っているのだ。よろしいか?大事なことなのだ。だからきちんと対応して頂きたい。今、高橋副会長が言ったように、きちっと順序を踏んで話すと。決まったから、決まったからということにはならない。それだけは申し上げておく。

〈安部孝〉
次長。

〈鈴木隆一〉
朝倉さん。私は客観的に事実を申し上げただけである。だからそういうお話があるかも知れないけれども、それも含めて高橋副会長さんと朝倉さんがご出席されるかどうか分からないが、お話をさせて下さいということだから、ここで今、その違法だとか不当だとか言われても、そこは私だって言いたいことはいっぱいあるから、そこまで言われると…、今日は申し述べないけれども…。

〈朝倉亮〉
いや、それは法律に書いてあるだけの話なのでね。

〈高橋正道〉
3月22日の午後2時半。

〈安部孝〉
何の話?

〈高橋正道〉
さっきの…。

〈安部孝〉
あっ、そう。ではちょっと、今、(話が)いろいろ飛んでいるので。じゃあ、よろしいか?日程の話になっている。じゃあ、佐藤さん。

〈佐藤茂〉
議会を通ったからと仰るが、世の中、あとになって問題になっているものは大概議会で可決成立しているものばっかりなのだ。あとになって、一般国民の間で知るところとなって、決め方、その内容がおかしいというのがあとになってばれてしまって、それで社会問題になるわけだ。だから議会を通ったからいいんだとばかり仰らない方がいいと思う。

〈安部孝〉
ご意見ということで、今、日程の話をやっていたけれども、今後の調整会議のあり方も含めて、先程の打合会をしたいということだ。それで今、日程が…、

〈鈴木密明〉
3月22日、水曜日の午後2時半。
この間、三者間で日程についての話合いが行われる

〈安部孝〉
それでは、3月22日(水)・14時30分からにしたい。

〈鈴木隆一〉
前々々回だと思うが、うちの会議室であったような形で、お互いに…、

〈安部孝〉
その辺のメンバーは…、

〈鈴木隆一〉
オープンではなくて、公開の会議というこういう形ではなくて…、

〈安部孝〉
そういう形でよろしいか?

〈高橋正道〉
各2,3名。

〈鈴木密明〉
2,3名だろうね。

〈安部孝〉
前回やったような形でやるということで。時間も少ないんだけれども、柏葉校長から発言したい旨の申し出があるから…。
ここで傍聴席から、“要らない”の声あり

〈安部孝〉
よろしいのか?

〈柏葉浩明〉
今後の日程ということで1点だけ、最後、私の順番なので…、

〈安部孝〉
静粛に、静粛に。簡潔にお願いする。

〈柏葉浩明〉
現状ということでお話をさせて頂きたいのだが、(3月)14日に一般入試の合格発表が終わり、入学試験が終わったところである。本校としては、19年4月というタイムテーブルが示されているわけであり、そこまであと約1年という時期になっている。19年4月にどういう生徒をどのような形で受け入れるのかという、いわゆる入試の問題について具体的に申し上げると、5月初旬から中旬にかけては推薦入試の方法をどうするかということを学校の決定として県に申請しなければならない。さらに6月中旬になると、中学生対象あるいは保護者対象の学校説明会というものをしなければならない。従って、どういう形で二高は19年4月に生徒を受け入れるのかという細かな部分について、これから議論を詰めて行かなければならない。そういう学校としての段階にあるということをご理解頂いて、これからの日程、あるいは会議の性格等についてのご検討を次回に頂ければ有り難い名という具合に思っている。以上である。

〈安部孝〉
以上だ。じゃあ、特別ほかになければ…、

〈佐藤茂〉
じゃあ、校長先生に一言申し上げたい。同窓会なりPTAがこのような理解の程度で、今後の共学化の日程なり何なりが円滑に進むとお考えか?

〈矢吹隆志〉
今の発言はどういう意味での発言なのか?

〈佐藤茂〉
どういうも何もない。申し述べたとおりである。

〈矢吹隆志〉
校長先生はお願いしているわけだから…、

〈安部孝〉
校長先生からコメントがなければよいのだ。どうしようか?次長。

〈鈴木隆一〉
だから教育委員会として…、

〈佐藤茂〉
私は校長先生に答えて頂きたいのだ。私は校長先生に伺っているのだ。

〈安部孝〉
じゃあ、校長先生、柏葉さん。

〈柏葉浩明〉
19年4月からということについては学校として重く受け止めている。ただ現状として、こういった形でまだ理解を頂けない部分があるということについては、今後とも今後の学校のあり方ということを同窓会の方々とお話合いを進めながら、ご理解を頂くように最大限の努力をして行きたいという具合に思っている。

〈安部孝〉
補足があるか?はい、次長。

〈鈴木隆一〉
会議の途中でも申し上げたけれども、今後の二高のことを考えたときに、いくらどう考えてもOBの皆さんのご協力、ご理解を頂かないと本当にうまく行かないと思う。そこは本当に何度も頭を下げるけれども、PTAの皆さんも同じなんだけれども、よろしくお願いしたいと思う。
ここで傍聴席から、“それは無理だね。それだったら撤回しなさいよ”との発言あり

〈佐藤茂〉
あのね、理解も得られていないのに支援と協力を得たいというのは、非常に身勝手な話だと思う。
ここでまた傍聴席から、“柱でも、窓枠でも俺たちが作ってるんだ。県に金がないって言うから、何でも我々の寄付で作ってるんだよ”との発言あり

〈安部孝〉
次の打合せの日程も決まった。そういったことも含めてご協力頂きたいと思っている。8時40分、閉会する。ご苦労様でした。
以上