2006年4月1日
1.開催日時
平成17年11月7日(月)18時~20時30分
2.開催場所
仙台二高同窓会北陵館
3.出席者(敬称略)
《宮城県議会議員》
文教警察委員会委員長/安部孝(司会兼立会人)
《宮城県教育庁関係者》(文中では「県教委」)
教育長/白石晃
教育次長
鈴木隆一、矢吹隆志
高校教育課長
黒川利司
同課長補佐
総括/浜田毅
改革推進班長/中川昭三(進行役)
同主幹
狩野宏史
高橋真由美
《宮城県仙台第二高等学校関係者》
(文中では「二高」)
校長/柏葉浩明
教頭/渡辺尚人
副参事兼事務室長/平川弘二
《宮城県仙台第二高等学校PTA関係者》
(文中では「親の会」)
会長/鈴木密明
副会長/内田正之、福島学
学年委員/佐藤英子
《宮城県仙台第二高等学校同窓会》
(文中では「同窓会」)
副会長/高橋正道
会員/柴田克彦、朝倉亮、山下健二、佐藤茂
〈安部孝〉
調整会議も今日で6回目になるが、前回の会議は10月3日であったが、今回もまた有意義な意見交換会になることを期待したい。
前回とルールは同じで、全面公開としているので、円滑な議事運営が図られるよう傍聴人、マスコミ関係者のご協力をお願いすると同時に、傍聴の皆様の拍手、野次については極力控えて頂き、また傍聴人の数も前回と同じ比率で制限させて頂いており、ご発言の方も控えて頂きたい。
時間は6時から8時までで、この辺のルールを守って頂きながら、円滑な議事進行に努めるのでご協力をよろしくお願いしたい。
皆様のお手元の式次第にあるが、一番最初の議事は議事録の確認だが、ここはお互いによろしいか?説明はよいか?
〈高橋正道・鈴木密明〉
結構だ。
〈安部孝〉
それでは、前回、第5回目の会議の積み残しということで、同窓会の高橋さんから発言をお願いしたい。
〈高橋正道〉
今年は何かと選挙の年であったが、前回と今回の調整会議の間に宮城県では最後の大きな選挙があり、10月23日に決着がついた。
今回の選挙戦においては、特に教育問題についての考え方が候補者間でかなり違っており、それが争点になった。
浅野さんは11月20日までで、21日から新知事に代わることになる。
(新知事の)公約に教育問題が入っているので、今までとは違った形での教育問題についての関心もあるし、それに対する関係方面の取り組みも変わってくるのではないかというふうに考えている。
行政の立場はどうか分からないが、その辺についての大きな変化があったという感じがするので、まず冒頭申し上げておきたい。
それに関連して、朝倉の方から発言させて頂きたい。
〈安部孝〉
朝倉さん、どうぞ。
〈朝倉亮〉
知事選挙では浅野知事の4選辞退ということになり、村井さんが当選された。
これで民意というものがかなり明解になった。
村井新知事は教育問題、財政問題、竹の内産廃問題、そういうものを中心に争点として勝ったわけである。
従来の浅野知事の教育観とは大分違った形、しかも選挙中に「私は一律共学化には反対である」と新聞紙上もさることながら、NHKの討論の中で明解に全県民に訴え、披瀝したわけだから、そのような民意を十分に踏まえた上で、教育行政を展開するなり、もう少し考え方を変更するなりするのがいいんじゃないかということである。
国会議員もさることながら、4年間にわたって私達の生活に密着する行政の長、首長を選ぶのだから、知事選というのは政治問題であり、しかも最大の政治活動で、選挙戦にはみんな非常に重大な関心を持ち、お互いに応援し、許される範囲内で電話なり何なりでみんな選挙運動を展開した。
その中で私は非常に疑問を持つのだが、(知事選の)2~3日前の10月21日に、教育庁と県教育委員会が共学未実施校の今後の共学化について明示した。
それは一律共学化という色彩の最も濃いもので、従来の少子化という問題ではなく、明らかにあの将来構想にいわれている後期計画に属するもので、後期計画というのは、必然的な理由がなく、地方が共学化したのだから中央にある残る伝統校も共学化しなければ地方校に申し訳が立たないという発想だと思う。
その延長で、早くいえば少子化でも何でもない、理由がないその共学化、それを一律共学化というのだが、その共学化を進めてきた県教育委員会がこともあろうに選挙戦の最中に、その共学問題を争点にした知事選の最中に、残る別学校について突然、(共学化の)開始時期を発表したということは、私達の常識ではどう考えても、県教育委員会ないしは教育庁は選挙戦に介入したことになる。
一方の候補者が、一律共学化反対といって争っている最中に、10月21日の選挙運動の最終日に近い段階で、これ見よがしに今後の残りの伝統校の共学化の時期を明示したということは、いろいろな話なり弁解なり理由はあるだろうが、何も21日に発表する必要はないのではないか。
私達は21日の県教育委員会と文教警察委員会を傍聴した。
あまり聞き取れないところもあり、十分議論を尽くしたとか、予算関係があるとかその他諸々のことを言っていたが、明らかに村井さんには不利な、いや一方の候補者に不利な発表だ。
村井さんが一律共学化反対と言ったって、我々はこういうふうにやるんだと新聞報道で発表した。
発表したらどのくらいマイナスになるか分からんと誰だって考える。
政治活動そのものではないか。
それを反省なり、その思考なり、考え方なり、そういうことを少しでも議論するなり、もう少し発表時期を遅らせるとか、そういう議論は一切なかったのか?教育委員会というのは政治的に中立であると基準設置に関する法律にも書いてあるが、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第11条の第5項に、「教育委員会の委員は、政党その他の政治団体の役員となり、または積極的に政治運動をしてはならない」と規定してある。
ただ発表しただけで、教育委員会の中立は守ったんだということで、決定に従って発表したと言っておられるが、これは政治的運動をしてはならないというこの第5項に抵触するのではないか?即ち、選挙のどちらか一方に有利な発表をするということは、明らかに政治活動である。
これはあなた方自身が教育の政治的中立というものを、自ら放棄するものであると考える。
従って、この発表には全く権威がないと断ぜざるを得ない。
私達はその情報を掴んだので、仙台二高関係者、同窓会、仙台二高の伝統を守る会会長、仙台二高親の会、三者連名で緊急の申入書を差し上げた。
両次長はおられたし、教育長も一日お忙しいようだったが、こちらにお見えになって、私達の主張に答えられた。
特に私は、政治的な中立性に抵触しないのかということを申し上げたら、いや、抵触するとは思わなかったというお話だった。
それでこの申入書は教育庁の皆さんに差し上げたと思うが…
〈白石晃〉
この前、10月20日にもらったものは手元にある。
〈朝倉亮〉
これをここでやると時間がもったいないから、今、概略お話したが、そういうことについてどういうお考えでそのような発表になったのか?
〈安部孝〉
10月20日の申入書についての教育長の見解を。
〈朝倉亮〉
私共は10月20日に申し入れをしたが、その背景については今、申し上げたので、あらためて県教委にお伺いする。
〈安部孝〉
そのことについての見解、じゃあ、あらためて教育長。
〈白石晃〉
何で10月21日(の発表)かというお話だが、これは非常に簡単な話であって、共学化をまだ発表していない学校について、いつ頃発表するんだというような話が随分前から言われていた。
これは高橋副会長の方から、もう去年あたりからずっと言われていたわけだが、それについて遡れば、今年の2月、3月議会での附帯意見で、全体スケジュール、それから将来像、これを早く出しなさいということだった。
そういったこともあって、我々としては県教育委員会の最大の課題であるというふうに捉えており、議会が終わった後、早速作業に入ってきたという経緯である。
これについては、例えば9月の県議会においても質問があった。
それでその際も言っているわけだが、早い時期にこれを公表したいということで回答している。
そして、「早い時期」ということであれば、やはり秋口ということになるので、秋口にはできるだけ各学校の了解をもらって、それで発表したいという気持ちは前からあった。
それで発表のタイミングというのは2つある。
1つは、教育委員会でやるとき、教育委員会で決定して公表すること。
それからもう1つは、県議会の常任委員会で発表して公表に代えるというやり方がある。
それで先程言ったように、附帯意見というものが県議会で出されているので、これについては県議会の常任委員会で公表した上で発表に代えるということが一番相応しいと考えたわけである。
それで、教育委員会の方もそれをどうするかという議論があるわけだが、教育委員会と県議会の常任委員会、これを同じ日に持って行きたいということでの話も詰めてきた。常任委員会は規則上決まっていて、21日にやるということになっている。21日が土曜日か日曜日であれば前後するけれども、基本的には21日にやるということでこれは決まっている。従って、10月21日ということは最初から考えていたことであり、23日が選挙日というのはあとから出てきた話であり、21日に予定どおりやりたいと考えていた。
〈安部孝〉
説明は終わったが、はい、高橋さん。
〈高橋正道〉
この調整会議がこういう形で進められているのも、もとはといえぱ仙台二高に対する説明が非常に十分でないということで、1年延長を含めてこの1年間で関係者の十分な理解を得るようにということで始まったと思う。議会と教育委員会のそういうご判断があったのだ。今回発表の8校の中で、一部は教育長が仰るように校内の理解とか、あるいは予算措置とか、そういったものが出来上がっているという部分があるのかも知れないが、全てがそうではない。
説明をした、あるいは説明が十分されていないという学校も含めて発表したが、なお、文教警察委員会ではそれが指摘されて、「あとで説明します。
これから説明して行くんだ」というふうなことを仰っている.
もともと二高の問題は、そういうことを契機に非常に我々が納得できないということにつながってきているわけだが、同じようなことをまたやっていらっしゃる。単なる日にちの問題ではない。その前の段階で、この共学の問題についてそちらが仰っていることだ。きちっと学校内の理解を得て、予算措置が整って、それで日程発表をして行くんだと調整会議で仰っている。我々はもう1つ、「関係者の理解」ということが絶対に必要だと思っているけれども、これら2つについては教育長がその口で仰っていることだ。それが実際にはそうでない学校まで含めて今回発表していることが非常に問題なのだ。ただつじつまを合わせて、「教育委員会と文教警察委員会の日にちを合わせたんだ。あと遅れてしまうから、1か月遅れてしまうからここで発表したんだ」というようなことを仰っているけれどもそれはおかしい。それから、今、調整会議で我々の方から催促されているからというふうなことを仰っているけれども、それをまた今回の(発表の)中で、二高から催促されているから早く発表を急ぐんだというふうなことを仰っている。そういう行政のやり方について我々は何と申し上げてよいか分からないぐらいの不信感を持っている。そういうことを含めてお答え頂きたい。
〈安部孝〉
関係者の理解と行政のあり方という2点を伺っている。
〈白石晃〉
この8校については、各学校の中で教職員に大分話をして、その話がまとまった段階で同窓会なりPTAの方に話をしている。確かに一部、理解されないあるいは反対ですよということでの話をされている学校もある。それはその話として十分に分かる。それは理解しているけれども、いずれその話についてはこれからきっちりとその開始時期を明確にした上で、やはりその話合いはその段階で結論を得るということではなくて、長い時間をかけて開学の時期までにやるべきだというふうには考えている。急いで開始時期を発表したということではなく、さっきも言ったように、2月、3月の段階で、やはり皆さんの方にほかの学校がいつ開学するのかということは早く明示したいということで考えていたので、県教委がいろいろ各学校と調整しながらこの作業を進めてきたという経緯である。
〈佐藤茂〉
ちょっと関連して言わせてほしい。
〈安部孝〉
はい、佐藤さん。
〈佐藤茂〉
白石教育長の発言の中でごまかしがあるので指摘したいと思う。二高の場合、平成15年7月に共学化の日程が発表になったが、その時の条件というのは、二高側が受け入れられる条件を提出したからだ、二高将来ビジョンが発表になったから、それを県教委が受けたから、だから発表したんだと白石教育長は繰り返し何回も仰った。それなら今回聞くけれども、同等のものあるいは県議会から十分に説明をするようにとの指摘があって、それに則って例えば、仙台一高や宮城第一女子高校を相手に、発表前にどれほどの説明をしたのか、それをここではっきりと言って頂きたいと思うし、もしこの中に仙台一高とか宮城一女高の関係者がいらっしゃるならば、学校側からどれほどその説明を受けていたのか、受けていないならいないでここではっきり声を上げて頂きたいと思う。
ここで傍聴席から、発言を求める声が上がったため
〈安部孝〉
傍聴人はちょっと待って頂きたい。まず、佐藤さんの発言について回答を。
〈白石晃〉
学校の議論は教職員の中で、学校の中で、いずれその学校の将来はどうあるべきなのかということでのペーパーということで、それこそ職員会議等を開いてこれは取りまとめている。そしてそれを基にして同窓会、それからPTAの方で話をしているということだ。同窓会とかPTAに対する接し方は各学校によっていろいろ違うとは思うが、各学校の教職員の中だけで完結してこちらの方に報告しているとは考えていない。あくまでも各学校の中で議論した事柄を関係者、同窓会、PTAの方なりに話をして、それでこちらが報告を受けたということだ。
〈佐藤茂〉
白石教育長に聞くけれども、仙台一高なり宮城一女高から仙台一高将来構想とか宮城一女高将来構想、ちょうど二高が平成15年3月に出したのと同じような文書を受け取っているのか、まだなのか?
ここで傍聴席より、“出ていません。出していません。一高では”との発言あり
〈安部孝〉
はい、では…、
〈佐藤茂〉
受け取ってるのか、受け取っていないのか、どうなのか?ここでまた傍聴人より、“出てません。仙台一高は出してません”との発言あり
〈佐藤茂〉
即答できないのか、教育長。
〈白石晃〉
少々お待ち願いたい。
〈佐藤茂〉
ちゃんと文書を受けているのなら即答できるはずだ。何で紙を見なきゃいけないのか?
〈白石晃〉
一高の方は…、
ここでまた傍聴人より、“一高は出してない”との発言あり
〈安部孝〉
ちょっと整理して…、ここは大事な場面だから、よろしいか?
ここでまた傍聴人より、“教育長は嘘つくな。PTA会長が言っているんだから間違いない”との発言あり
〈安部孝〉
はい、じゃあ、教育長。
〈白石晃〉
一高は校長から口頭で報告を受けている。それから一女高はペーパーで受け取っている。
〈安部孝〉
佐藤さん、よろしいか?
〈佐藤茂〉
その「口頭」というのは何か?それでそういう文書が出されたということになるのか?二高の場合は、有り難迷惑だったが平成15年3月に二高の校長の方から紙が行っているはずだ。一高はなぜその紙がないのか。これだけ大問題になっていて、調整会議まで開くようになって、なのに二高よりももっとひどいではないか。それは強権による強行ではないか。
〈安部孝〉
はい、じゃあ…、
〈佐藤茂〉
行政の横暴だと思う。
〈安部孝〉
コメントはちょっと控えて、やり取りを…。はい、教育長。
〈白石晃〉
先程言ったように、一高の校長からはペーパーとしては受け取っていない。口頭で受け取っている。
ここでまた先程の傍聴人より、“口頭で何て言ったんですか?”との質問あり
〈白石晃〉
ちょっと待って頂きたい。それで…、
ここで先程の傍聴人より、“私は知ってますよ。校長から全部聞きました。
PTA会長として、一字一句”との発言あり
〈白石晃〉
校長から、こういう構想で、こういう構想でもって今後、学校の将来のあり方を考えているという話を聞いたということである。
ここで先程の傍聴人より、“こう考えるって言っただけでしょう”との発言あり
〈佐藤茂〉
「こういうこと」って、どういうことか?口だったら何とでも言えるではないか。そんなのは行政のごまかしだ。
〈白石晃〉
これはその学校の方で…、ペーパーの方で…、
〈佐藤茂〉
今まで白石さんが言っているのと全然違うではないか。
〈白石晃〉
(佐藤茂氏の発言主旨に反論する形で)違う、違う。
〈佐藤茂〉
嘘言ってるのと同じだ。
〈白石晃〉
職員会議の中で、これはペーパーでやっているかも知れない。学校の方から県教委に報告をもらったのが口頭であるということだ。
〈鈴木密明〉
では、関連質問ということで…。
〈安部孝〉
じゃあ、鈴木会長さん、これに関連して…。
〈鈴木密明〉
ここは大切なところだと思うのだが、1つの高校の制度を変えることについて、教育長は第4回の回答9頁で、時期については2つの要素があるということで、1つは学校の中で将来的にどういう形になっているかビジョンがあること、当然ながら、共学なのだから共学を主軸としたビジョンであるべきだと思う。これが1つ。2つ目に、設備的な予算の裏付けがきちっとできている、この2点ができたところで、共学化の開始時期をいつからやりますということを発表することになっていると仰っている。加えて、県立高校将来構想にも、この時期については関係者の理解を必ず得て進めなさいということが書かれている。こういう大事なビジョンについて、校長から口頭で説明を受けたからビジョンだとして行政サイドが受けるかという問題については甚だ駄目だと思っている。まずお聞きしたいのだが、残り1,2,3,4,5…,全部で12校かが発表されたけれども、そのうち文書の形できちっとビジョンが出されている高校はどこか。
〈安部孝〉
はい、文書で出されている高校は何校か?…、
〈鈴木密明〉
文書できちっとビジョンが提出された高校は?
〈浜田毅〉
今回は12校ではなく、8校である。
〈佐藤茂〉
役人だったら、そういうのは頭の中に全部書いてあるわけだろう?即答できないのはおかしい。ごまかしているんじゃないか?
〈鈴木密明〉
発表された8校のうち、きちっと文書の形でビジョンが書かれたのはどことどこか。
〈白石晃〉
一高以外は文書でもらっている。
ここでまた先程の傍聴人より、“一高は出てないじゃない”との発言あり
〈白石晃〉
口頭でもらっている。
ここでまた同一傍聴人より、“口頭なんていうのは、いくらでも言い換えられる”との発言あり
〈鈴木密明〉
こんな大切なところを口頭でビジョンというのは、将来の高校をどうするかというところを口頭で受けて、それでもって分かりましたというのは、行政としては甚だ残念だと思っている。次に、ビジョンというのは当然ながら共学化を前提にしたビジョンなので、それを主軸としたビジョンであるべきだと思うが、10月27日に一女高で説明された6つの方針がある。①進学を重視した単位制度の高校にする②生徒指導を充実する③学習の個別化④学習環境の整備⑤学校外教育との連携⑥進路指導の充実というところだが、共学化ならではというところが1つも入っていない。もっと言えば、このところは別学でも粛々と進め得るのではないかと思っている。さらに付け加えて言うと、教育長が自ら言っているとおり、設備予算の裏付けがきちっとできている、いわゆる設備のところをきちっとやらなきゃいけないというふうになっているけれども、加えて一高の学校方針にも「環境の整備」というふうにある。具体的な話になるけれども、一女高の校庭の問題だが、一女高の校長先生は狭くとも不十分なのはしょうがないというようなことを保護者の前で言われているというふうに聞いている。果たしてそういうことできちっとしたものができるのかというところが、残念ながら大変大きな問題ではないかというふうに思う。さらに一高の場合は口頭で出ているという大変寂しい中に加えて、仙台一高は10月21日の時点では関係者の理解は全く得られていない。私の聞いているところでは、仙台一高の現役の保護者が約1,000名いるけれども、100名のうち61名のPTA役員が、10月18日に初めて校長からたった6分だけ説明を受けたと、残りの900名強の保護者には10月21日の時点では学校から何の説明もされていないというふうに聞いている。
ここでまた同じ傍聴人より、“今でもされてません”との発言あり
〈鈴木密明〉
当然ながら将来構想の中では、「関係者の理解を得て…」ということを教育長も自ら言われているけれども、その辺りがクリアされていない。だから、当然ながら時期の明確化はすべきではないのだが、あまりにもこういう条件が整っていないという気がしてならない。
〈安部孝〉
質疑に行こう、質疑に。
〈鈴木密明〉
加えて、共学化が発表になったが、仙台市、あるいは残りの8校を全部合わせると、平成19年と平成20年あたりに男女共学のバランスが崩れてくる。なぜばらばらにやっちゃうのか、その辺りも全然配慮されていない。当然ながら瞬間風速だけれども、19年度と21年度には男女校の比率のバランスが崩れてくるので、平等な受験の均衡は図れないというところまできちんと考えられた発表なのかというところだ。この辺りをちょっとまとめてお話した。
〈白石晃〉
最後のバランスの話だが、これは現在でも北学区と南学区ではバランスがとれていない。それでどういう措置をしているかというと、例えば…、
〈佐藤茂〉
いや、そんなことはいいから、何で口頭発表で片づけたのか?…、
〈白石晃〉
ちょっと待ってほしい。今、鈴木さんの方から質問があったわけだから…、
〈佐藤茂〉
それは鈴木さんの質問の後段だ。前半の質問にちゃんと答えられたらどうか。そんなのごまかしだよ、一体何のつもりなのか?
〈安部孝〉
佐藤さん、ちょっと、やり取りが進まないから…、
〈鈴木密明〉
後段から(の説明)で結構だ。
〈安部孝〉
教育長、続けて。
〈白石晃〉
ということで、現在でもバランスは崩れているわけだが、男女の調整をとるべく調整措置はとっている。南学区は女性について例えば、4分の1とか何%だとかいうことでの調整措置はとるということにしている。それで、19年と20年というのは、19年が一女高、それから20年が三高ということで、北学区になるけれども、男女についてはいろいろバランスがあるとは思うが、いずれ、その実態を見て調整措置はとることになるとは考えている。それから質問として、一高とか一女高の話があったが、これについてはその学校内で将来の姿が十分に検討されているということと、それからあと施設整備の関係での目途が検討されているということの2つの条件は従前から申している。それで、やはり学校の中で将来のあり方について検討されているかどうかがポイントになる。これについては、例えば一高の場合、それから一女高の場合もそうだが、門戸開放ということを前提としながら、将来的な話については現在の姿を保持しつつ、門戸を開放するという形になるけれども、いずれ学校の中で検討はされているという実態をとらまえたということである。
〈鈴木密明〉
しかし、一女高のレジメを見るとどこが門戸開放なのだろうか。
〈安部孝〉
はい、教育長。
〈鈴木密明〉
もう1つ言うと、共学ならではのビジョンというのがここから読み取ることができるのだろうか。
〈白石晃〉
それは門戸開放を前提にしてまとめていると思っている。
〈鈴木密明〉
教育長、申し訳ないが、この文章でどこが門戸開放と読み取れるのか。
〈白石晃〉
その点はちょっと分からないが…、
〈鈴木密明〉
これが今、言っていた共学化ならではのビジョンなのだろうか?これは別学校でもきちっとできることだと思うが…。
〈白石晃〉
そこは校長先生も男女共学化ということを前提にして、一女高の将来の姿を考えたということである。だから、それが字面として、どこが門戸開放なんだとなれば、もう少し中身を吟味した上でこれは答えなければならないとは思う。もう1つ、施設整備の関係だが…、
〈鈴木密明〉
その前にもう1つ、吟味しなきゃいけないということを教育長が言われたということは、今の段階で一女高については吟味されていないということなのか。揚げ足をとるようだが、そこはきちっと議論されたのだろうか。
〈白石晃〉
それは、校長先生と教員との間で議論をして、方向付けについては了解を頂いているということを今日、校長先生から聞いている。
〈鈴木密明〉
しかし、生徒総会並びに保護者会では相当紛糾したと聞いているが、これでは理解が得られたということにはならないんじゃないだろうか。理解が得られないのに発表したということは、将来構想の、あるいは県議会の採択から大きく逸脱することにならないだろうか。
〈白石晃〉
そこは考え方だと思う。ということは…、
〈佐藤茂〉
考え方ではなくて、事実ではないか。「考え方」っていう言葉でごまかさないでほしい。
〈白石晃〉
開始時期を発表して、構想を発表しているわけだから、それはいろんな意見の方がいると思う。それで、我々としては、学校の中で、ということは校長、教員の中で方向付けがきっちりとなされているかどうかがまず前提になると思う。そしてそれを表に出していったときに、いろんな考え方があるだろうから、それは反対もあるし、それから賛成もあると思う。そこは開始の時期までに時間をかけて、理解を得るように努力するとことだろうというふうには認識している。
ここでまた先程の傍聴人より、“一高の教職員の中でも、きっちりとなんて、まだまださまになってませんよ”との発言あり
〈鈴木密明〉
私が言いたいのは、何回もくどいようだが、2つあって、きちっと理解が得られていないということと、ビジョン策定で「共学化ならではの…」というところが残念ながら入っていない。これは教育長と何回やっても、見解の相違ということになってしまうんだろうけれども、我々関係者の立場では十分に理解されていない。2つ目に、共学化ならではのビジョンでは残念ながらない。こんな大事なものについて、何ていうのか、その程度で「時期を発表しちゃえ」みたいなことはいかがなものかというように考える。
〈高橋正道〉
ちょっと関連して。
〈安部孝〉
高橋さん。
〈高橋正道〉
そういう認識でやっていらっしゃることが一番問題なのだ。二高が発表になってから2年半経っている。2年半かかって、まだ我々は理解できていない。それを簡単に、学校内でもう合意ができたからということだけで発表をするということは本当に大変な間違いをしているんではないだろうか。
ここでまた同一傍聴人より、“一高は合意できてません。教職員の中でも合意はできておりません”との発言あり
〈高橋正道〉
それは行政内部の話であって、みんなが聞いて見ているわけだから、その人達が理解できるようなやり方をしなかったら、今の時代は通らないと思う。今まではそんなやり方でやってきたのかも知れないけれども、今回の問題についてはそういうやり方だから我々は納得できないのだ。それをまたもっとひどいことを、今回の8校の発表を、しかも日にちを選挙中にやるというふうな暴挙をやっている。
ここで先程の傍聴人より、“李下に冠を正さずという言葉が分からないのか”との発言あり
〈安部孝〉
じゃあ、黒川さん。
〈黒川利司〉
傍聴人の発言は押さえて頂けないだろうか。お願いする。
〈安部孝〉
発言は手を上げてするように。質疑をやらないと…。意見の陳述になってしまうと、ちょっと…。渡辺さん(先程から発言を続けている傍聴人の名前)にはまとめて特別に発言の時間をとるので…、
ここで渡辺傍聴人より、“嘘ばっかり言うから私は我慢できないんです。教育者は嘘をついちゃいけない”との発言あり
〈安部孝〉
はい、まとめて特別に時間をとるから…、そうでないと、ちょっとやり取りが見えなくなるから。ルールを守って行こう。そういうことで、じゃあ、朝倉さん。
〈朝倉亮〉
今、中身についてPTAに説明したとか、教職員会で大いに議論したとか言っているが、とにかく今まで私達は何のために議論をしてきたんだということだ。二高の関係者、同窓会、PTA、生徒、そういう人達に何1つ理解も何も得ないままに新聞発表したから問題になったのだ。それからもう既にどのくらい経っているのか?2年半のその苦い経験を全然反省していない。ここにメモがあるが、10月15日、仙台二高父母教師会、本部役員等に対して学校側から共学化に関する説明会実施。これは21日の発表の僅か6日前だ、6日前に説明した。しかもPTA幹部だけに実施した。こういうことが、平成13年の将来構想の中で言っているような、関係者の理解を得ながら順次男女共学化を進めて行きますということのスタート台になるのか?二高で失敗して大問題になって、大混乱を起こしたという問題を反省していない。中学生の親達にも迷惑をかけたことも全然反省していない。それと同じような手段でもってちょっと発表、校長から説明したから、これは二高の場合だ。18日には仙台一高父母教師会で学校側から説明会を実施。了解を得たとはどこにも書いていない。そんなことで了解するはずがない。これは18日だ。それから一高の役員会が当初10月21日に実施される予定だったが、急遽繰り上げて実施した。何で急遽繰り上げたのか。21日でも問題なのに。そういうふうに、二高は15日、一高は例えば18日、そういう説明をやって、何で21日に発表するのか。これは社会の経験則や常識に反することだ。どこが一体、「理解を得ながら進める」ということになるのか。
〈安部孝〉
はい、ではそこの見解を頂きたい。教育長。
〈白石晃〉
冒頭言ったように、21日に発表したのは、21日という日程は最初からそういうことで考えてあったという話だ。それが1つ。それからあとは、共学化開始時期を発表する要件として、鈴木会長が言ったように2つあるということを(我々は)ずっと言っている、言ってきた。それで学校の中で十分検討されているということと、それから施設整備の点でも検討するということを言っている。それでそういう手続きを各学校とも一応踏んでいるということで、我々は各学校との話合いの中で聞いて、それで発表したということである。それで、確かに中身については、先程から言うように、いろんな意見があると思う。それはやはり各学校ごとに時間をかけて、関係者の理解を得るように努力するということだろうと思っている。
〈安部孝〉
朝倉さん。
〈朝倉亮〉
今、このとおり既に大混乱の状況になりつつある。例えば、仙台二高の18年からの実施を発表した。あれでもって、期待した中学生の親達がいっぱいいる。いろんな問題があってそれを1年延長しただけでまた大騒ぎになっている。そして校長先生をはじめ、中学校に行ってお詫びしながら歩いている。それと同じようなことを、しかも残り8校を全体にしてやるのだから、これはまた数年かけて大混乱になる。そして、このとおり短期間、1週間以内のこんな説明じゃ理解を得たことにはならない。これがまた大混乱になるはずだ。それからもう1つは、果たしてこう発表して、この財政状況の中において、1兆4千億円の赤字があって、これが選挙戦になって大問題になった。お互いの候補者が言っている。この8校の予算は大変だろうと思う。例えば、男女共学をやればグラウンドがもう1つ必ず必要になる。現在の状況ではグラウンドも何も要らなくて、スポーツ面でも及ばずながら頑張ってみんな優秀な成績を上げているではないか。それから成績だって、全国にそう引けをとらない状況だ。二高だって、一高だって今、頑張っている。そういう中で、実現の可能性が全然ない時期の発表だけをやったということは、結局、理解も得られないうちに早急にやったということは、予算も相当なものが予想され、その通りやれるかどうかも分からない。全く無責任極まりない。また全小・中学生が一応期待を持つことになる。実現の可能性は分からない。発表した状況推移いかんだと。年間85億円あるというけれども、それで間に合うのか。85億円というのは全高校を対象にしたものだと思う。今後の厳しい財政状況の中で、この85億が増える可能性は全くない。そういう中で発表して、実現できない、やってもグラウンドが1つだから交互に使え、体育館はまた時間を区切って使えとか、プールはまた別々だと、こんな不完全な教育をやって、本当の男女共学の正しい認識なり、実現方法を持った具体的な発表になるのか。8校についてこれはまたできないことになると私は思う。これは数年後の問題ではなくて現在の教育長の責任だ。反省もしないで、そして発表して、純真な小学生、中学生に期待感を持たせて、実現するかどうかは分かりませんよという発表の仕方だから、これはあなたの責任問題ではないか。
〈安部孝〉
じゃあ、教育長、ここで見解を。
〈白石晃〉
責任問題はお前じゃないかという話についてはその通りだと思う。それで、8校の共学化開始時期を発表したのは我々である。そしてそこの責任者は私だ。そういった意味では私は責任をとる。それで、予算的な話が新しい要素として出てきているわけだが、これについては朝倉さんが仰ったように、85億円の枠がある。これについては、これから22年度までの予算を全体的なプールということで考えて行って、それをどうするかという議論はしなければならないし、現在もしている。それでもちろん共学化開始時期を発表しているわけだから、これは実現すべく努力する。
〈朝倉亮〉
そうすると、実現の可能性があるかどうか分からんということだ。それをこれから努力するという話だが、そういう無責任な話では私はもう教育長の資格そのものの問題だと思う。
〈安部孝〉
柴田さん、関連してどうぞ。
〈柴田克彦〉
教育長さん、それから教育庁の皆さん、今日の冒頭で何でこのスケジュール発表が議題になっているかお分かりだろうか。今から私は、3点にわたって今まで話されたことをまとめて、あらためて質問する。1つは、この21日の発表によって、我々と教育庁の間の信頼関係が非常に薄れたことだ。だから、冒頭から今まであったような全部の質問が、少なくとも少しでもお互いに信頼の糸でもつなごうという意味なのだ。これを3点に要約すると、なぜ21日、選挙の前の前の日に発表したんだと。これは常識人から考えたら絶対に許容できない。極端に言えば、どなたが知事になろうとも、もう既成事実はこうなんだよという圧力をかける以外の何ものでもない。そういうことで、教育委員会での21日までの足取りをきちんと文書で出してほしい。21日に発表するのが前からの予定だと教育長さんが言われたけれども、もしもそうだとしたら、前の調整会議でも何でもどうするんだ、どうするんだと、スケジュール発表できるのか(という話があったが)、全然そういう予兆はなく、「秋口に発表します」と、ただそれしかなかった。第1点でもう1つ、課長さん達関係者の間、あるいは教育委員会の委員の皆さんで、21日に発表するということに関して、「これはちょっと時期が悪いんじゃないの」と、「選挙終わったら発表して、まあ二高の関係者には知らせたらどうですか」ぐらいの意見を仰った方は1人もいらっしゃらなかったのか。いるか、いないか、まずそれだけを…。
〈安部孝〉
3つの質問だけれども、3点ね。
〈柴田克彦〉
第2点は、教育長さんあるいは教育委員会の方々が全体を非常に考えていない。現実をよく見ていない。例えば今度の選挙の争点は、仙台市だけでいったらたった2つだ。1つは警察の問題、1つは共学の問題、目の前の問題はこの2つだ。あとは財政の問題とかいろいろあるけれども、仙台市民に一番訴えたのはこの2つだ。これは浅野県政の今一番アピールする目玉だった。ところが結果は大差だった。5万票の差を皆さんは精々、36と31,30ぐらいの差で大したことはないと思っているかも知れない。これは今度の選挙が始まる前、浅野さんの執拗な応援で、新聞社に出す広告なんか、あの広告見たら、「えっ、浅野さんまた出るの?」と思った人が仙台市民の中に沢山いらっしゃる。現知事の浅野さんの写真が大きくて、候補者の前葉さんの写真が小さい。これだけ応援してあれだけの票差がついたということは、宮城県とはいわないが、少なくとも共学に関心を持つ人達は浅野県政の否定だ。これを教育庁の人達はどういうふうにご覧になっているのかな?ああ、これ否定されたと、私達の考え方は否定された。それなら私達は今後どうしたらいいかと考えられなかったら、これは当然辞任しても私は当たり前だと思う。この点についてのお考えをお聞きしたい。それから第3点として、スケジュールを発表するときには、ある程度基本的な問題に対する教育庁の考え方、教育委員会の考え方がきちんとしているんだろうと私は思っていた。基本的な問題とは何かというと、少なくとも各学校から総合ビジョンが出されて、その総合ビジョンに対して各校の父兄、あるいは同窓会、あるいは地域の人達との何かしらの話合いがもたれ、少なくとも合意の糸口が少しでも見つけられるようなものがあって、それでスケジュール発表をすることなのだ。あるいはもう1つ、「よし、スケジュールを発表すると同時に、二高には全然発表しない。理解も得られなくて2年半もこうやっていると、挙げ句の果てに、1年延長まで県議会で通されたと、これを十分反省した上で、スケジュールを発表すると同時に、仙台二高と同じように来年1月から、それぞれの高校との間に調整会議を設けます」と、これぐらいの覚悟があったんだろうか?私は全くないように思う。例えば、全県1区の学区制もある。男女の受験機会のいろいろな問題もある。あるいは三女高の問題だったら、三女高と南高校があれほど近い中学校もないほど、隣り同士といってもいいぐらいのところにあって、片方は女子高として、片方は男女共学校として両方とも一生懸命に特長を出そうと思って本当に努力している。それがこっち(三女高)も男女共学にしたら、どういうことになるか。教育はただあとを追うんじゃなしに、特に白石教育長さんなんかは3年先、5年先、10年先を考えてやるんだということを仰っている。さっぱり先の方を見てないんじゃないか。いろいろ質問したが、結論的に私の1つの所感を述べたい。今の教育庁というのは、白石教育長をはじめみんな全く浅野知事と同じ考え方だ。浅野知事はあるとき私達に向かってこういうことを言った。「男女共学は門戸開放といいますか、県税、税金でやってるんだから、今は何でも取っ払ってやんなきゃ駄目なんだ」と。これは教育的思慮、思い、なんて要らないんだと。「まあ、これを決めたらやって、いろんな問題が出てきたらそれで手直しすればいいんじゃないの。上意下達、まあこれでやってみよう」。全くそれだけなのだ。今日だけじゃなくて、教育長はじめ皆さんからいろいろ答えて頂いているが、全然それと変わりがない。それが今、県民の民意によって、少なくとも仙台市民の民意によって完全に否定された。その辺の自覚というか責任をもう少しきちんと考えて頂けないだろうか。
〈安部孝〉
ちょっと多岐にわたるけれども、所見ということで。
〈白石晃〉
全て回答できるかどうか分からないけれども、1つは21日に発表したことについて、時期がまずいんではないかという意見が委員の方から出されなかったのかというお話があった。
〈柴田克彦〉
教育長さんはじめ課長さん、あるいは教育委員会の…、
〈白石晃〉
こちら(教育庁関係者)には異論がなかった。それから教育委員の方からは、非公式ではあるけれども、21日の発表前にはいろいろ話をしていた。その場面では、お1人の方からその意見は出ている。それから、浅野県政、浅野知事の考え方については、選挙の結果、否定されたんだというようなお話だけれども、それは私はちょっとコメントできない。但し、これから村井新知事が出てくるわけだが、村井氏がいろいろな公約、いろんな場面で話した事柄について承知はしている。それで我々が進めている、進めつつある施策と大分バッティングするだろうというふうには理解している。そこのところは、これから新しい知事が出てきた段階で、教育委員会と知事との間でいろんなお話合いをさせて頂くことになるだろうというふうには思う。それはまだ話をしていないので分からない。
〈柴田克彦〉
それでは第3点目の基本的問題、総合ビジョンとか各学校との調整会議をこれから持つんだ、それぐらいの準備はあるのか。
〈白石晃〉
調整会議という形をとるかどうか、はっきりした組織を作るかどうかはまだちょっと分からないけれども、学校の考え方、いろんなその将来の考え方については、先程から言われているようにいろいろ異論がある。それについては理解を得るべく、いろんな形での話合いはしなければならないというふうには思っている。
〈柴田克彦〉
そうすると、その話合いをしなければならないと思うという教育長さんの答弁なのだが、教育長さん、ここにいる皆さんと、例えば一高を例にとれば、一高関係者との話合いもしなければならないと、こういうことと理解してよいか。
〈白石晃〉
それはそうだ。
〈柴田克彦〉
そうだね。それをいつ頃の予定というか、できるだけ早くというふうな線で考えてよいか。
〈白石晃〉
それは学校といろいろ話をしてからのことになる。
〈柴田克彦〉
学校と県教委の話合い…、教育長さんは教育長になられてからずっと、これからは教育委員会がどうのこうの言うんじゃなくて、現場は学校長に一任して、できるだけそれぞれの学校は学校長のビジョンを通して行くんだということを数年前からよく発言なさっている。ところが、こういう大問題になったとき、学校長は大変だよ。県教委に逆らって発言できないんだよ。そして、今、学校長だけ呼んで、じゃあ、こうしよう、こうしようと言ったって、それに対してご父兄の方々、あるいは同窓会の連中、これは絶対に「はい、分かりました」と言えないような今の状態だし、最も基本とすべき男女別学は要らない、全部共学にするんだという基本姿勢の中に、我々同窓生あるいは父母の方々は全然その理念を感じない。そこが一番の問題だということを1つ理解して頂きたい、それを自覚して頂きたいなというふうに私は思っている。
〈安部孝〉
高橋さん。
〈高橋正道〉
今回の問題についていろいろ意見が出て、お話もあったが、1つだけ、今回の問題を通じて、こちら側としては非常に不信感を持っている。というのは、19日に浜田さんに電話して、「こういう噂があるんだけれども…」(と言ったら)、「そんなの聞いてません」(という答えだった)。20日の日に、ほかの方がいらっしゃらないので、狩野さんに聞いたら、「いやぁ、我々は全然分かりません」(と言う)。それで21日の発表だからね。我々としてはこれだけいろいろお付き合いをして、お話合いをしてきているのだから、そのつもりで電話もしたし、伺ってもみたのだ。それが全然期待がはずれて、次の日だ…、非常な不信感にうちひしがれた。これから新知事の体制になって行くけれども、先程教育長が仰ったように、教育委員会も含めて、是非新知事と十分にお話合いをして頂いて、新しい宮城の教育行政を組み立て、我々が信頼できるようなそういう組み立てを是非してほしい。そうでなければ、不信に満ちあふれた中でこの調整会議を続けて行かざるを得ない。是非信頼感の挽回をしてほしい。偶々宮城県政は非常に大きな変わり目で、12年間在任した知事が新しい知事に代わるのだがら、そういう意味でもこの場の方便ではなくて、宮城県にとって、宮城県の教育にとって非常に大事な場面になってくるんじゃないかと思っているので、その点を是非よろしくお願いしたいと思う。
〈安部孝〉
教育長。
〈白石晃〉
確かに今、知事が代わろうとしている。我々教育行政を預かる身として、これからの教育行政はどうあるべきかということを真剣に考えてきた。そして我々としては間違ったというふうには考えていない。従って、新しい知事がどう考えるかは、やはり今、仰ったように聞かなければならない。それでその話合いの中で再構築して行くことだろうというふうには思う。だからといって、我々が今までやってきたことを我々自身が否定するということにはならないというふうには考えている。
〈佐藤茂〉
それなら辞表を出すべきだ。
〈高橋正道〉
大分前になるが、若生教育次長がおられた頃に、浅野知事の考え方が全然ブレないから我々もこの問題についてはブレないでやっていけるんだと、白石教育長はお話しておられた。確かにそういうお話しだった。私1人だけで聞いたわけじゃなく、そのときは、うちの佐伯(同窓会副会長)と2人で行ったときに仰っていた。浅野さんがずっとやっていれば、変わらないという言い方も通るかも知れないけれど、新しい知事になって、考え方が違う部分を公約で出していらっしゃるわけだから、その点について行政の立場で、どのように理解し、協調して、新しい宮城の教育行政をやっていくのかということで、今までのことにだけこだわって、自分達が今までやってきたことは絶対否定できないんだという言い方っていうのは、それこそ無責任だと思う。
〈白石晃〉
そうだろうか?
ここで渡辺傍聴人より、“そうです”との発言あり
〈白石晃〉
違う、違う。我々は教育行政をやってきたわけだから、それは信念としてやってきている。
ここでまた渡辺傍聴人より、“間違った教育行政です”との発言あり
〈白石晃〉
いろんな課題はあるけれども、我々自身がそのたびごとにその課題をとらまえていって、将来どうあるべしということでいろいろ議論して、そこで将来の方向性を出してきた。それでやってきた。それについて、そのやり方、考え方については、我々がやってきた。
〈高橋正道〉
そう仰るが、この問題はもともと最初の出だしから、そのように思いこんでいるだけの話で、いろんな意見や考え方がいくつかあった中で、今の選択をなさったというだけの話だ。それが駄目だったら、辞められた方がいいよ、本当に。
〈白石晃〉
その話は元に戻るけれども、選択をしたからって、そういう手続きを踏んだからここまできたという話だ。
〈佐藤茂〉
それはお役所の形式主義だ。
〈安部孝〉
1時間経ったので…、
〈柴田克彦〉
ここで信頼関係を崩したことを一応調整しておかないと、今後の話合いにお互いに信頼しない気持ちで出てくるのは私は嫌だ。だが、もう1時間も過ぎたし、もうちょっとの間、この問題に時間を割いて頂きたいと思うのだが…。
〈内田正之〉
PTAの方から、同じ問題をちょっと別な観点から発言したい。
〈安部孝〉
スケジュールの関係か?
〈内田正之〉
スケジュールも入る。
〈安部孝〉
じゃあ、ちょっとスケジュール関係をやろうね。では、PTAの方から…。
〈内田正之〉
2つほど発言したい。1つは、この調整会議の位置づけについての確認をしたいと思う。今日で第6回目。教育長はご承知かと思うが、11月19日に仙台二高ではPTAの臨時総会を開催する。学校長からは、二高の共学化についてのいろんな学校としての考え方が説明されるだろうし、我々PTAの役員からは、これまでの調整会議、今日で6回開かれることになるが、その中間報告をさせて頂く。そういうことがあるので、この調整会議の位置づけについて確認を交えて、これの質問先は教育長、場合によっては県会議員である安部議員にも質問という形になる。まず、この調整会議がなぜ開かれているかというと、これは申すまでもなく、一部採択された請願に基づいて開かれているわけだ。その請願というのは、その前の調整会議のときに、いろんな見解の相違を確認し合ったわけだけれども、共通項としては、当時の議会の多数意思としては、平成22年までの一律共学化というのは、基本的には「是」とする。しかし、関係者の理解と協力を得ながら推進しなさい、そして附帯意見が3つ付いている。そこから読み込める、そこに基づいて開かれているのがこの調整会議だから、ここにいる大方の人がそうだと思うのだが、多くの人は一律共学化に反対の立場ではあるけれども、この調整会議の場それ自体の中で一律共学化の是非そのものは協議議題にはできないだろう。私等もそういうふうに受け止めている。但し、逆に、教育長はじめ教育庁の皆様方も一律共学化はもう既に決まってしまったことなんだから、その決められた内容及び決め方、進め方について、何も問題はなかったんですというふうに仰ることはできない。むしろ、内容がいかに合理性、相当性を持っていたか、決め方、進め方がいかに合理的相当だったかということについて説明責任を負う、まさにそこについての質疑応答というのが、多分少なくとも前段階では中心になるだろうと思う。前回、鈴木PTA会長の方から理解と協力は得られましたか?という質問があって、おそらく得られていないでしょうと。これはお互いに見解の相違ということではなくて、前の会議でもちょっと申し上げたけれども、採択された請願の受け止め方については、先程の共通の土俵に立った上でも大きな理解の相違がある。それはなぜか、それはどこかというと、決め方、進め方におよそ自分達は間違いがなかったんだというふうに考えているのがおそらく教育庁側なのだと思う。私達は、決め方、進め方にとりわけその理解と協力の得かたに、いささかなりとも問題がなかったわけではないと、そう判断したから議会は敢えて1年間の凍結をはっきり打ち出したんだというふうに理解している。よく考えて頂きたい。当時中学2年の女子だった人達が、平成18年4月と発表されていたから当然期待するはずだ。そういう期待を裏切って、県議会が敢えて1年間の凍結意見表明をした。これまでの決め方、進め方におよそ何も問題がなければ、見識ある議会がこんな意思表示をすると思うか。いささかなりとも問題があったから県議会があのような意思を多数意見を持って示したのだ。これは教育長にもお聞きしたいし、議会の安部議員にもお聞きしたい。今もって我々の理解と協力が得られないというのは、その中には頑固な部分もあるだろう。中には頑固な部分もあるけれども、基本的には教育長はじめ皆様方が無謬性を維持しようとされるからだ。そこのところが理解と協力が得られない一番の原因になっているというふうに思う。それが第1点。第2点はスケジュールの点だが、先程教育長が平成22年まで実施しなくちゃいかんから、予算のプールみたいなことも含めて鋭意やるというふうに仰ったが、共学化の時期がずれる理由について、先程鈴木会長からも聞かれたし、それから全体を説明されたことにも熟度という、各学校ごとの熟度の違いということを言われた。それは共学化の必要条件であって、必要十分条件ではない。なぜ同一学区で平成19年と20年で、女子は二高と一女高を受けられるけれども、男子の側はこの年は一女高は受けられないが、平成20年になったら一女高も受けられる、そういうような混乱を起こすようなことをなぜ敢えてやらなくちゃいかんのか。なぜ同一学区でそれが待てないのか。最大限22年までの中で、何で熟度の遅いところに合わせられないのか。先程、男女のバランス論というようなことを仰ったけれども、今、バランスが崩れているというのは、それは男女共学・別学の問題とは全く無関係。強いて言うとすれば、それは学区制の問題である。男女共学校・男女別学校の比率が全く違っているというんだったら、それは男女共学・別学の問題かも知れないが、今その比率が違うというのは、これは学区制の問題、あるいは私立高校の定員との兼ね合いと、そこは一概には言えない。ただ学区制をいじらずに共学化しようと思うんだったら、それは男女のバランス論というのは少なくともその中では持ち出すべきではなく、現状を前提とすべきだ。少なくとも現状を年度によって変えるような措置というのは、これは著しく不均衡であり、不平等である。その学区でなぜ熟度の遅いところに合わせられないのか。これが第2番目の質問である。
〈安部孝〉
2つ出たので、教育長。
〈白石晃〉
調整会議の位置づけであるが、これは今、仰ったとおり付帯意見の3番目、「二高については1年延長して、その間に十分な話合いをしなさい」というところを受けての話である。それで我々は、その前の文である「将来構想を着実に推進しなさい」という前文があるので、共学化自体についてはこれは否定されていないというふうな認識を持っている。この共学化を推進する上において、二高の場合については1年延長して十分な話合いをしなさいというふうに解釈している。従って、確かに決め方、進め方については、これはこの前の2月議会、3月議会でいろいろ議論があった。そして我々も議会に対して説明はした。にもかかわらず、そういう付帯意見がついたということなので、これについてはやはり共学化に向けた形での調整会議を開く必要があるという判断でもって、調整会議をしたと、こういうことである。これは「仮称」という問題で、とらない、とるという議論があったけれども、「仮称」もついたままということになっているので、この部分については対立したままで今まできているというふうに認識している。
〈内田正之〉
なぜ「仮称」がついているか、これについてはどちらもこだわっている。同窓会がなぜこだわっているかというと、これはいささかなりとも問題なしとしないということから、請願が採択されたんだと考えているからだ。そのことがきっちりとこの会議の名称にも反映されるべきだというふうに考えるからこの問題にこだわるのだ。教育長はじめ皆様方は、何も問題がなかった、自分達は無謬だ、というふうにお思いになっているから問題という言葉を入れるのに消極的なのだ。
〈白石晃〉
私はちょっと違う。あくまでも共学化そのものについての否定がされれば、それはいろいろあると思う。
ここで佐藤茂氏より、“(否定)されてるんじゃないの、今回の選挙で”との
発言あり
〈白石晃〉
今は付帯意見の話をしているので、それはちょっと違う。それで付帯意見ではそういう意見の柱があって、3つの項目を書いているのでその点を考慮した上でそういうふうな考え方をとったということだ。それからスケジュールの関係でいうと…、
〈内田正之〉
無謬性の点はどうなのか。
〈白石晃〉
行政の無謬性というのはいろいろ問題があるが、巷間いろいろ言われているけれども、我々としては共学化開始に当たって、いろいろな議論はあるが、いろんな議論を重ねてきて、例えば将来構想についても対外的に素案、中間案、二次案を出していろんな議論をして頂いた。アンケートを調整した、いろんな会議を開いたということがあって、その手続きは一応踏んできたので、その結果を踏まえて13年3月に将来構想が認知されたという前提に立っているから、その点でいえば無謬性ということは言えると思う。だから今、我々としてはその延長に立っている。その延長に立っているわけだから、その点でいえば、その経過をきちんと説明することだろうというふうには思っている。
〈内田正之〉
そこが一番の問題だろうと思う。
〈白石晃〉
そこはおそらく意見が分かれると思う。それからスケジュールの関連でいえば、共学と学区というのは全く別な次元の話だと思っている。共学については、これはもう前からの議論であるけれども、何で共学化をやらねばならないかということでいえば、これは県費で作られた学校が性差による差別はできないということがあって…、
ここで佐藤茂氏より、“それはあとづけの理屈でしょ?”との発言あり
〈白石晃〉
ちょっと待ってほしい。
ここでまた佐藤茂氏より、“男女共同参画推進がそもそもの出発点です。嘘言っちゃいけません、白石さん。こまかしですよ”との発言あり
〈白石晃〉
ちょっと待ってほしい。
さらにまた佐藤茂氏より、“ごまかしです。嘘言ってるの見過ごせません”との発言あり
〈鈴木隆一〉
佐藤さん、ちょっと待ってほしい。
また佐藤茂氏より、“嘘だよ、でたらめです”との発言あり
傍聴者からも、“嘘だよ、それは!”“デタラメ言うんじゃないよ”“辞めたらいいんじゃないか?”などの発言が飛ぶ。
佐藤茂氏より、“県民を馬鹿にしていることになりますよ、それは”の発言あり
〈安部孝〉
静粛にして頂きたい。
〈内田正之〉
教育長は今、言ったことを優先するので時期のばらつきはある程度しょうがないと。それによって受験がある程度混乱を生じる、バランス、これまでの前提、これまでの現状からしてのバランスをちょっと失しても、それはやむを得ないと、そういうお考えだということか。
〈白石晃〉
そういう考えだ。
〈内田正之〉
安部議員自身はどういうお考えか。
〈安部孝〉
私の方から手短に、いろいろ思い浮かべながら、議会のこれまでの対応についてちょっと私見が入るかも知れないけれど、きわめて客観的にお話ししたいと思う。もともと将来構想というのは議決の案件ではない。執行権の一部において、執行側がこういうことをやりたいんだと、そういうことをまとめて議会に出したり報告する。議会でそのことに問題なければそれでよいと。議会というのは執行権のチェックだ。そのチェックの1つの発端が、実はあの請願だった。我々議会の中にも、「共学化を進めなさい」、「いや、もう少し慎重にやったらいいんじゃないですか」、「二高の18度年の共学化についてはどうなんですか」、そういった議論も種々多々あった。これは議会としては、一部採択という極めて今までにないような形で出したのは、将来構想についての各委員の意見の取りまとめとして進めましょうと。ただ二高の18年度については、果たしてこの時期が適当なものかどうか、残された学校は一体どうなるんだ、じゃあ、これ以外については教育問題というのはないのかということを取りまとめたのが付帯意見である。だから、無謬性ということについては、私共の中にもそのことを問題にする人もいた。そして教育執行部が言うとおり、いや、これは淡々と進めるべきだということもあった。ただ私共としては、執行権のチェックという態度も明らかにしなければならないということもあったので、この辺の判断はいろいろあるかも知れないが、一部採択、そして付帯意見、十分な関係者との話合いということで、、犠牲になる方もいるかも知れないという断腸の思いで、議会の本会議で採択したということでこの調整会議になったと思う。6回の今日のいろいろな場面をみて、そろそろある一定の結論に向けて話合いをしなきゃいけない(と思っていた)その矢先に、知事が代わったということなので、新しい知事ともお話しながら、新しい構想も提出するということなので、次回の調整会議ではそういったことを踏まえた前向きな議論ができればいいなと思っているところである。ちょっと私見が入ったかも知れないが、以上、私の考えを述べさせて頂いた。
〈朝倉亮〉
ちょっとよろしいか?
〈安部孝〉
はい。じゃあ、朝倉さん。
〈朝倉亮〉
安部先生にちょっとお伺い致したい。実は、一部採択について私は前から非常に疑問を持っている。今、安部先生から断腸の思いというお話があった。前は将来構想が少子化の問題で議決したという前提だったと思う。その中で請願が出て、こういう問題が起きてきた。どちらに責任があるかは皆さんお分かりだと思うけれども、そういうふうな断腸の思いで、一部採択がなされたというお気持ちは分かるけれども、この請願で私等がお願いしたのは共学化をやめてくれという請願なのだから、それに対するお答えというのは当然否決するなり、認めるなり、イエスかノーかしかないと思う。一部採択というのはどういう法的構成になるのか、その辺のご検討はなさったと思うが、失礼だがどういう関係になるのだろうか。一部採択というのは、極端にいうと、請願権を県議の皆様が勝手に、これはこうなんだ、こう解釈する、こうしようということで国民の請願権自体に対する一方的な変更というふうにしか考えられない面がある。折角、お話が出たのだから、なかなかお伺いする機会がないので僭越ながらお伺いしたいと思う。
〈安部孝〉
その辺の解釈というのも実は委員の中でもいろいろ出た。我々の請願というのは紹介議員がつくということで、紹介議員はみんな県会議員である。それも1人や2人ではない。数名が列記しているのでこれはまさに請願権を尊重するということであれば、議会としては尊重する形で臨むというのが請願者の意向であるし、紹介者の意見なので、我々としてはこの要旨を相当理解をさせて頂きながら、他県の例、この教育の問題ではないが、実は東京都も含めて一部採択というのがある。そういったことも踏まえて、請願者の意向を最大限尊重したいという意見もあった。なおかつ先程言ったとおり、構想はもう既に他校において行われ、進められていることなのだから、そのことも尊重して欲しいということなので、朝倉さんが仰るとおり、イエスかノーかということに行かなかった部分は今、ここに披瀝しておきたいと思っている。
〈佐藤茂〉
佐藤から発言したい。
〈安部孝〉
じゃあ、この問題、スケジュール関係で。はい、佐藤さん。
〈佐藤茂〉
今まで度々白石教育長が引用なさっている将来構想の中身について質問申し上げる。将来構想の中で、何で共学化が出てきたかというと、第5章に「男女共同参画社会に向けた取り組み」と題して表示している。お手元に将来構想をお持ちの方はご覧頂ければいいし、あるいは今日は傍聴席の方にも一部お配りしたが、「請願団体だより・第17号」、そこに資料などを引用し、つけてある。その男女共同参画社会推進のための取り組みということが第一にうたわれていて、にもかかわらず、税金によって営まれる学校だから性差による入学制限はいけないのだと、こう言い換えている。こんなのは言い換え、言いごまかし、すり替えだと思う。それはもう何遍言ってもいいし、白石教育長が何遍でも言うなら、私も何遍でも反駁する。それからもう1つ言いたいのは、その将来構想の第5章の中で取り上げられている記述だが、共学化の理由に県民の意識調査をやったと、そうしたら70%の人が共学化に賛成だと、だからこれを踏まえて共学化はをやりますと、こうなっている。この70%とは何ぞや。平成11年に行われたアンケートの中身を調べてみた。これは誰が答えても70%になるような仕掛けだった。私が回答しても多分その70%に入っちゃったと思う。その一方で、同じそのお役所の中から平成8年に、やはり意識調査というのがなされている。「平成8年県教委・教育に関する県民意識調査」、これについては1月に行われた請願団体との話合いの席でちょっと持ち出したけれども、その中で県の方は、後半の項目、高校教育について問うていて、その何が不満か、選択肢として不満項目をいくつか並べている、その中から揚げよと。その中に、別学の高校が存在すること、それを不満とするその度数、回答比率というか、これは全体の回答者数の比率からすると、0.98%、たかだか1%だった。つまり別学をやめてしまえという人は、平成8年の段階では精々1%、それが何で平成11年、たった3年しか経っていないのに70%もの人になるのか、非常におかしいと思うし、奇異に思う。まず教育長にお伺いしたいのは、平成8年にも教育に関する県民意識調査というのを教育庁の総務課がやっている。その結果、つまり別学を否定する意見は1%しかないという結果と、それから平成11年に行ったこの共学化アンケート、これについては70%が共学化に賛成だと。この極端な違い、これについてどう考えるのか、どちらが正しい結果であるとお考えなのか、それをまずお答え頂きたいと思う。
〈安部孝〉
スケジュール関係はよいのか?佐藤さんの発言、もうちょっと?
〈佐藤茂〉
じゃあ、付け足させて頂きたい。どっちが正しいのか?
〈白石晃〉
平成8年とそれから将来構想を作るに当たってのアンケート調査があった。
〈佐藤茂〉
前置きはいいから、どっちが正しいと思うのか。
〈白石晃〉
どっちも正しいと思う。
〈佐藤茂〉
じゃあ、何でそんな極端な違いがあるのか。
〈白石晃〉
それは対象が違う。
〈佐藤茂〉
それはごまかしだと思う。それからごく最近、極めて大規模な県民の意識調査が行われた、つい最近。それは何だかお分かりだろうか?分かっていると思う。民意を問う絶好の機会があって、最大の県民が参加している。多分、実数において70数万人が参加して何らかの意思表示をした。こういう結果があるのだ。その中では、共学・別学の共存を公約するそういった方が36万票余りの得票を得ている。その方は、一律共学化について疑問である、そういう見解を述べておられる。つまり、別学・共学の共存を訴えてそれで当選した方がいるということだ。その方に支持が高く集まったということ、これが最新の民意じゃないだろうか。どうなんだろうか?白石さんが仰るように、平成8年も平成11年もどっちも正しい。ただ、取り方が違う。そんなものは屁理屈にしか聞こえない。つい最近行われたこの全県的な大規模な、しかも70何万人が参加したこの意識調査、これこそ最大の民意であって、最新の民意なんじゃないだろうか。最新の民意こそ最大の民意だと思う。どうお考えなのか?それからさっきも仰っておられたが、その平成13年、将来構想をご発表になった段階で、そのアンケートを実施し、うんぬんかんぬんと、共学化は否定されていないということだが、今回こういう県民全体が参加するこの意思表示の場面においては、共学・別学の共存を公約した人、そちらに票が集まったのだ。県民は、全部共学化してくれなくてもいいと、むしろ一律共学化なんか余計な話だと、これこそ民意なんじゃないだろうか?それから将来構想うんぬんかんぬんと言っていたけれども、失礼だが所詮、将来構想というのは作文に過ぎない。県民の意思、要するに民意はそれに対して修正を求めている。こういうことだと思うがいかがお考えだろうか?
〈白石晃〉
村井さんが一律共学化はちよっとまずいんじゃないのという公約を持って、それ以外の公約もいっぱいあるが、公約の一部にそういうことを掲げて当選したということはそれはもちろんそうだと思う。それしか言えない。
〈佐藤茂〉
要するに、民意を認められるということか?どうなのか?今、もう俺は知らないという態度を取るのか?
〈白石晃〉
だからそこについては…、
〈佐藤茂〉
とっちなのか?民意って何だろう?端的に答えて頂きたい。認める?認めない?どっちなのか?
〈白石晃〉
あの…、
〈佐藤茂〉
あの…じゃなくて、どっちなのか?認めるの?どうなの?簡単だと思うが…。
〈白石晃〉
あくまでも公約の一部ということで当選したということでの事実は確認している。
〈佐藤茂〉
そんなこと知ってるよ。知ってる。
〈白石晃〉
それ以上のことは言えない。
〈佐藤茂〉
白石さんだって…、
〈白石晃〉
それ以上のことは言えない。
〈佐藤茂〉
それはごまかしだ。
〈鈴木隆一〉
佐藤さん、そこはそういうことで回答は…、
〈佐藤茂〉
私は鈴木さんに聞いているのではない。白石さんに聞いているのだ。
〈白石晃〉
私はそれだけのことしか言えないということだ。
〈佐藤茂〉
白石さん、ちゃんと答えて頂きたい。
〈白石晃〉
今、お答えした。
〈佐藤茂〉
答えになってない。答えになってない。
〈安部孝〉
静粛に…、
〈手塚宣夫〉
ちょっとよろしいか?よろしいか?
〈安部孝〉
はい。
〈手塚宣夫〉
私は今日初めて出させて頂くのだが、調整会議なので調整ができるような会議にして頂きたい。よろしいか?私は別にどちらに肩を持つんじゃないのだ。ちゃんとした話合いができるようでないと…、みんな忙しいのだ。時間を使って、それで来ているのだ。実のある会議にしないと…。何のために私はわざわざ仕事を投げ出してここに来たのか。時間がもったいない。こんな会議には出られるない、私は。ちゃんと実のある会議にして頂きたい。調整なんだ。調整になってない。みんなが言いたいことを言っている。それじゃ駄目だ。よろしいか?他人の発言を中断している。それは駄目なんだ。民主主義の場では、野次を飛ばしちゃ駄目なんだ。他人の言うことをちゃんと聞いて、それに対してちゃんと反論する、意見を述べる。そういう場でないと…、そういう場にして頂きたい。よろしいか?私はどなたがというんじゃない。ちゃんとした実のある会議にして頂きたい。そのために我々は時間を割いて来て、皆さんいるわけだから、傍聴されている方もそうだと思う。皆さんがそれぞれ言いたいことも分かるけれども、ここまで来ちゃうとかなり感情的になっている、それは分かるが、私が申し上げたいのは、貴重な時間なのだからそこのところをお考え頂きたい。それだけである。
〈安部孝〉
佐藤さん、よろしいか?
〈佐藤茂〉
私は白石さんに単純明快な答弁を求めているだけである。決して感情的になっているわけでもないし、発言妨害をしているわけでもない。白石さんがきちんと答えること、ただそれだけだ。
〈安部孝〉
はい、じゃあ、教育長。
〈佐藤茂〉
そういう民意が出てるのに、それに対してどうお考えなのかと私は聞いているだけである。
〈白石晃〉
私が言っているのは、一律共学化について疑問を呈しているものを公約の一部として村井さんがとれた、当選したことは認めますということを言っているだけである。
ここで佐藤茂氏より、“そんなのは事実だもの、そんなの認めなくたって当たり前でしょ”との発言あり
〈安部孝〉
じゃあ、手をあげて。
〈佐藤茂〉
今のお答えだったら、単にその事実を認めているだけのことであって、そんなのは当たり前だ。わざわざ私等は白石さんの口からそんなことを聞かされる必要ない。この結果をどう考えていらっしゃるのか、お考えを聞きたいのだ。
〈安部孝〉
所見はどうなのか?
〈白石晃〉
それは今、答えたつもりなんだけれども、先程の話じゃないけれども、新しい知事さんが出てくるから、公約の一部を、公約を持った形での新知事さんが出てくるので、それは教育委員会としていろいろ話をして行くということである。
〈安部孝〉
はい、じゃあ、鈴木さん。
〈鈴木密明〉
さっき、内田副会長からのスケジュールのお話の、教育長への確認だが、二高が19年度、一女高が20年度ということで発表になっているが、ある意味では近視眼的に見てしまうのもしょうがないんだけれども、二高と一女高というのは、どうしてもトップ校なわけだ。瞬間風速だけれども、19年度の入試においては誰がどう見ても男子は不利だということは、これは教育長、お認めになるだろうか?先程、そこは不利だということを仰ったけれども、もう1度確認させて頂きたい。これが1つ。2つ目は残り8校のうち、口頭の一高を除いた7校についてのビジョンの公開をお願いしたいと思う。これは会議が終わってから見せて頂きたい。
〈安部孝〉
しゃあ、2点?
〈鈴木密明〉
はい、この2点だ。
〈白石晃〉
瞬間的な話をすれば、二高と一女高が続き、二高の方に女性も入ってくるということになるので、その点でいえばこの部分だけは不利かどうかという話はあるけれども、女性が入ってくるということは事実だ。それからあとは…、
〈鈴木密明〉
ということは、人数的にはどう見ても不利だということだね。それはそうだと思う。
〈白石晃〉
部分的な話をすれば…、
〈鈴木密明〉
部分的な話で恐縮なんだけれども。
〈鈴木密明〉
部分的な話をすれば、例えば500人入るところに今までは500人男性だけが入っていたということであって、試験結果によるけれども、女性も受けられる、入学できるということだから、それで合格すればその分男性の幅は狭くなるということは言えると思う。
〈鈴木密明〉
その部分はバランスを欠くということ、不平等になるということはお認めになるか?
〈白石晃〉
それは不平等になるとは思っていない。
〈鈴木密明〉
じゃあ、不平等じゃなくて何なのか。
〈白石晃〉
それは…、
〈鈴木密明〉
今まで…、
〈安部孝〉
手をあげて言って頂きたい。手をあげて…、議事録を作るのに大変だから。よろしいか?じゃあ、教育長。
〈白石晃〉
その点で言えば、高等学校は義務教育ではないので実力に相応した形での入学の仕方だというふうに思う。従って、それが不利か不利じゃないかということを、どこのところを基準にして考えるかということだろうというふうには思っている。
〈安部孝〉
鈴木さん。
〈鈴木密明〉
今までの定員と比べて、どうしても男子に不利だということはこれは数字的にはっきりしていることじゃないだろうか。
〈安部孝〉
教育長。
〈白石晃〉
ここにデータがあるのだが、例えば男子が18年度、1,340人、女子が約896人、それから共学が2,722人であり、これは今でも男子の募集定員が女子の募集定員よりも多い状態になっている。それで二高を共学化した場合、男子が1,024名、女子が896名、それから共学が3,020名ということになる。この数字から見ていけば、決して男子が不利になると考えてはいない。
〈鈴木密明〉
教育長、数字から見ても、どうしても不利は不利だ。まあ、議論してもしょうがないことだからそれはそれでよい。
〈白石晃〉
それからビジョンの公開は…、
〈鈴木密明〉
残り7校から提出されたビジョンは、会議か終わってから見せて頂きたいと思う。
〈安部孝〉
見せることは可能か?
〈黒川利司〉
今、持ってきていないけれども各学校から報告を頂いている。先程言ったけれども、一高については同窓会さん、PTAさんとの関係で今、そのペーパーはあるんだけれども、県教委に出すのは待ってくれとか、そういったペーパーは出さないでくれというような話があったようで、それについては口頭で、電話だけれどもこういったことで、基本的には校内での調整ができていると、こういった方向で一高としては済んでいるということで報告を頂いている。
ここで渡辺傍聴人から、“調整なんかできてませんよ。いい加減なことを言わないで下さいよ。調整できてません”との発言あり
〈鈴木密明〉
しかしね、将来の高校について電話でどうだこうだっていうのはちょっとおかしい。大事な、大事な1つの学校の将来について語ろうとしているのに、電話でどうだこうだっていうのは、行政サイドとしてこれはいささか問題だと思う。
〈黒川利司〉
ペーパーはあくまでも出さないでくれというようなことがあったようであり…、それは校長先生のところでのそういう判断であった。
〈鈴木密明〉
ペーパーを出せないということであれば、、一高についてはやはりまだまだ関係者の理解が得られていないという段階じゃないだろうか。にもかかわらず、時期を発表するのは…、
〈浜田毅〉
ちょっとよろしいか?
〈鈴木密明〉
いや、まだ最後まで言っていない。ということは、まだまだ保護者あるいは同窓会との調整ができていないから、残念ながらペーパーベースでは出せない。もっと言うと、同窓会あるいは保護者からペーパーで出すのはおかしいんじゃないかという議論があったように聞いている。つまり、どういうことかというと、一高に限っていえばまだまだ理解が得られていない。でも発表してしまったということは、やっぱりいささか問題がある。まあ、それは議論してもしょうがないので、私は事実だけをお話したいと思っている。
〈安部孝〉
じゃあ、回答はあるか?
〈鈴木隆一〉
今、鈴木会長が仰ったように、まだまだ理解が得られていないというところはその通りだと思う。だから、現場の校長先生も限られた時間の中で、非常に悩みながらこの仕事を進めているということは事実だし、保護者・PTAの皆さんをはじめとして、それからOBの方々とか、あるいは在校生の皆さんも含めて、最大限の努力をしながら理解を求めているという過程にあることは間違いない。従って、校長先生も悩みながら本来はペーパーを出したかったのだけれども、そこは関係者の皆様方との関係で、そこまではちょっと今のところ校長としてもできないので、学校の中での検討結果をお伝えしますということである。だから今後、一高については22年というスケジュールにおろしたけれども、今から22年までの間、どんな形があるかも知れないけれども、理解を求める最大限の努力を我々は学校と共にして行く必要があるというふうに思っている。二高も同じように、さっき内田副会長さんが言われたその理解を得るところ、そのところが最大のポイントで、4月から今までの6回も、我々としてはとにかく理解を得たいということで、させて頂いたということである。だから佐藤さんが仰るように、理解は全然得られていないんじゃないかという話はあるわけだが、そこは我々も受け止めながら、何とかこの構想自体、共学化の構想を推進したいということで今後も努力を続けさせて頂きたいというふうに考えているところである。
〈安部孝〉
ちょっと次長の方から、関連すること?
〈矢吹隆志〉
独り歩きする言葉があるので…。先程、北島一高校長さんが電話でっていう話があったが、電話ではない。最終的に勤務時間ではあったけれども、教育長室に来て口頭でそのことを仰っている。
〈安部孝〉
手短にお願いしたい。
〈佐藤茂〉
共学を進めると言っているが、共学ってそんなによいものなのか?実は以前北島(前高校教育)課長にも聞いたことがある。それから柏葉校長にも聞いたことがある。共学ってそんなよいものなのか?何が何でもやらなきゃいけないものか?と、回答がなかった。それは事実だ。〈安部孝〉立会人からちょっと…、時間も(7時)40分、あと残り20分で、今日は参考人の方も意見を述べたいということでいらっしゃっていると思うので、前例に従いながら、お1人5分ぐらいになるかと思うので、最初にご意見を承りたいと思うけれども、それでよろしいか?向こうの参考人の方、どうぞ。
〈内田正之〉
参考人というか、今日の出席者でまだ発言していない。
〈安部孝〉
PTAの父兄の方?はい、じゃあ、その時間を作りたいと思う。じゃあ、福島さん。
〈福島学〉
いくつかあるけれども、そのうち1つだけちょっと分からない点、教育長さんにお伺いしたい。共学化を進めて行く上で、県議会の方で付帯意見ということで、とにかく関係者の理解を得てくれというお話があって、こういう調整会議になっているわけだけれども、この調整会議の目的が、白石さんの仰っていることがいまいちよく分からないんだけれども、平たく言えば、共学化が進められたって関係者が理解してないから、理解するようにせよということかと思う。我々PTAとしては、なぜ共学化を今、やるのかという説明が当然この調整会議の中であるということで、私も何回か出ているけれども、何回聞いてもなぜ今、二高から始めなきゃいけないのか、その辺がやっぱりよく分からない。とにかく決まったからこれをただ推し進めるだけだよとしか私には聞こえない。だからその辺の説明が、何ていうのか、我々は不信感に思っているわけで、例えば、我々の方から共学化のメリットは何ですかとか言っているのは逆のことなのだと思う。そういった点を教えて頂ければ、ああそうか、共学化もよいのかというような話になるかも知れない。あるいはその逆かも知れないし、要するに何がどうなのかということを具体的にお教え頂きたかったわけである。つまり具体性に欠けているんじゃないかなということだ。
〈安部孝〉
白石教育長。
〈白石晃〉
その議論はずっと前からあった。それは調整会議を持つ段階でも、あるいは持った段階でも、何で今頃やるんだと、二高は何で一番最初なんだということはもう去年あたりからの話であって、つい最近ではPTA会長名でもって、そういうことでなぜなんだと問われていて、それについては一応、「一応」という言葉を使うとあれなんだけれども、5つの理由づけをしている。それから二高が何で最初になったかということも、共学化開始時期についての発表の要件、これはこういう要件であって、二高はそれにいち早く合致したということがあって、早めになりましたという説明もしている。それについては、こういう立場がずっと続いているわけだから、当然にご理解は頂いていたというふうには考えていないけれども、そういうふうな形での説明はしている。だからPTAの方に文書があるので、その辺はむしろ福島さんの方でちょっとご覧頂ければなというふうには思う。
〈福島学〉
いえいえ、「具体性を持って」というのはそういう話じゃない。結局、こちらが理解していないということは「具体的」じゃないわけだ。全然具体的じゃなくて、理解できない、抽象的な内容だ。簡単に言えば、もう決まったからそれをやるだけだとしか聞こえてこないわけだ。
〈白石晃〉
そこは例えば、税金でもって作られた学校で性差することについて、これはいかがなものかというところの1つのこれから進めるための理由として上げている。それが全然理解できないということであれば、これはじゃあ、それ以上どういうふうな理屈をつけるんでしょうねということになる。だから我々はそういう説明をして、そこの点で、我々としてはそこがポイントだというふうに思っているから、それについてそういう説明が分からないということであれば…、
〈福島学〉
だからね、話が広がって一高の話になり、一女高の話になり、なぜなるのだろうか?なぜそっちの方の話になるのか?それは具体性がないからだと思う。一高からどういう話があったか、一高とどういう話をしたか、一女高とどういう話をしたか、二高と同じことをやっているわけか?
〈白石晃〉
共学化を進めるかどうかということについては、これは1つの個別の学校の議論ではない。これは県内全体の高等学校のこれからの有り様について、別学共存で行くのか、全て共学にするのか…、
〈福島学〉
いえいえ、全然違う。だからその5つの項目の中に、「学校のビジョンをクリア」って出ている。それぞれの高校のビジョンっていう話が出ているわけで、そういう具体性なのだ。そのビジョンはこうこう、こういうビジョンですよと。共学化になったらこうなりますよと、こういうビジョンが出てるんだと、だからここの高校をじゃあ、先にやりましょうかと、そういう話になるんじゃないかと思う。そういう具体性が全然ないから訳が分からないのだ。だから我々は反発するだけなのだ。
〈白石晃〉
分かった。そこは例えば、二高のビジョンが全然ないんじゃないかという話については、これはこの前の調整会議の中でも一部ビジョンの説明はしている。今日も時間があれば校長先生の方からやって頂くということにはなっている。それから一高の場合は口頭で説明を受けてますとさっきから言ったけれども、一女高の方はちゃんとペーパーとしてある。先程、鈴木会長さんの方からペーパーって出せないのかという話があったから、それはいろいろこちらの方での考えからして、そこは受けるということで、一応いくということなのでそこはそういう基本的なものとしては提示できる。
〈福島学〉
それは具体的に教育長さんの方からお話はできないのだろうか。この場面はそういったものを持ち出して、我々は共学化を推進したいんだという話合いじゃないんだろうか?
〈白石晃〉
そう思う。だから今こそ、二高で考えている、いや、昔から考えていたその将来ビジョンというものをここに出して、そこのところの議論をして頂きたいというのが我々の趣旨なのだ。だからそれは当然皆さんの方に出して、こんなのビジョンじゃないじゃないかということもかなり言われたけれども、これは一応当然にビジョンというものはある。そこの議論をしたいというんであれば、それは我々としても、(議論)して頂きたいというふうに思う。
〈福島学〉
入口の問題だと思う。不信感があるので、そこへ行けないようになってるんじゃないかと思う。
ここで鈴木隆一氏より、“そこは非常に残念だと思います”との発言あり
〈安部孝〉
進行のため、隣の手塚さん。
〈手塚宣夫〉
さっきは声を荒げてしまい申し訳ない。いろいろお聞きしたいことがあるが、時間が少ないので本当にこれだけというものをお聞きしたいと思うが、1つ、これは私が申し上げるまでもないかと思うけれども、重要なことは、請願というのは民主主義社会では極めて重要な位置づけだということは、皆さんご承知だと思う。だから、その請願の重みというものは無視できないものだから、ちゃんと自覚して頂きたいというふうに、それが私ちょっと最初に申し上げておきたいことなのだが、それは申し上げるまでもないかと思うけれども。私が一番お聞きしたいのは、将来構想が平成12年、この前の議事録を拝見、斜め読みだけれども、拝見させて頂いて、その中で思い当たったところをちょっと自分なりに考えて問題点を探ってみた。将来構想が平成12年かに作られて、15年に二高の共学化を決定したというその辺りで一番私が気になるのは、これは前回だったと思うが、PTA会長の、それと同窓会の柴田さんだったか、財政がこういう段階で何を考えているんだというようなそういう趣旨のご発言があったかと思うけれども、私もそれは非常に危惧しており、実は私は共学化は賛成なのだ。賛成なのだが、こんな時期に何でやるのかというそこが一番引っかかるところであり、お金がないのになぜやるのか。これは私の周りの二高とか一高出身の方、随分知り合いがいるけれども、共学化でもいいじゃないかという方も皆さんやっぱり同じようにそういうふうに仰っている。今、この財政事情で本当に良い学校ができるのかと。私が非常に不安なのは、二高だけがよい思いをしてほかにしわ寄せがくるという可能性は当然あるわけだ。無いお金の中から融通して二高に優先的にやるから、当然しわ寄せはどこかに行く。これは当然のことなので、じゃあ、どういう形でほかにしわ寄せがくるのか?今現在直面してこのPTAでも問題になっているが、暖房が十分でない。非常に寒い。これは一女高の子が前に切実に訴えていたけれども、そういう、その程度というか、そんな財政状態で暖房も十分にできない。それをさらに二高の共学化でこれだけかかるから仕方がない、どっか我慢しろという形になったときに、じゃあ、ほかはどれだけ我慢すればいいのか。私はこれ非常に不安に思う。まともな勉強環境を今、十分な形で提供できない。こういう財政事情の中でさらにお金をかけることが本当にできるのか。無理矢理やったところで、満足の行く施設ができるのか。満足な勉強環境が提供できるだけのお金がかけられるのか、甚だ疑問だと思う。これはおそらく私だけじゃなくて、考えれば、無いお金だからあるはずがないので、当然大きなしわ寄せが行くだろうと、その辺りをじゃあ、具体的にどうお考えなのか。財政的に目途が立ったということは議事録の中で教育長さんが仰っていたが、どういうふうに目途が立ったか私はお聞きしたい。どういうふうにというのは、一番聞きたいのは、共学化することによってどんな良い学校ができるように財政的な目途が立ったのか。どんなよい勉強環境が提供できるように財政的な目途が立ったのか。その結果として、ほかに耐えられないようなしわ寄せは行ってないのか、そこを一番私はお聞きしたいのだ。それと将来構想ができた平成12年の時と、それから15年と、今と、全然県の財政事情は違うと思う。例えば平成12年度の場合には、ここまでひどくはなかった。だから、こんなビジョンでよかったんだということであれば、経済事情は変わっているわけだから、そうすると、法律の話になるけれども、例えば事情変更の原則だと。要するに、基礎となった経済事情が全然違うんだとなれば、内容を変えるというのはこれは当然だ。となれば、じゃあ、もう一度見直すかというそういう作業に入るというのは当然であって、やるべきだと思うのだが。知事も代わったことでもあり、となれば、知事がどうお考えになるか分からないけれども、ひょっとするとこのところで財政事情が当初とは全然違ってきているので、名誉ある撤退だということもあり得るだろうと私は思っている。その辺りをちょっと聞きたい。
〈安部孝〉
簡潔にお願いする。
〈白石晃〉
財政的な話はこれはかなり、いずれ現在、財政再建プログラムというのが組まれて、これが平成17年度、今年度からそれからあと、その時点では4年間で大体8百億円、要調整であるかなということだ。18年度、19,20,21,22、の5か年だと思ったが、それで2千億円の要調整額、要調整額というのは歳出のギャップである。それについてはやはりそこは解消して行かなきゃならない。それをまともに行っちゃえば財政再建団体に転落だから、そこは回避しなければならないということがあって、歳入関係それから歳出の構造改革というところまで一応やりつつある。それで、じゃあ、共学化の話についてはどうなるかというお話であるが、共学化については、例えば二高の場合だが、これはこの建物自体を直すわけではない。女性が入るということがあるので、例えばロッカー、それからトイレの類が主になる。そうすると大体今の予算が1億円弱ぐらいで男女共学への移行ができるというふうには考えている。それからあとほかの学校については、これは男女共学にかかわらず、例えば三高の話だけれども、これは校舎自体が建てられてから40年も経っているから共学化とは別の施設基準というのがあって、25年、それから40年というスパンで考えている。それで40年となれば、全部大改造するということにしているから、それを機会に一応男女共学をするようにしましょうということにしている。それはそういう大改造だからかなりの金額がかかるけれども、それはある程度もう予定の中には入れている。ほかの学校も大体、大同小異だけれども、そういったことでの予算の関係は財政当局ともいろいろ話合って、先程ちょっと85億という話が出たけれども、その85億の5年間のスパンの中でやれるように努力して行くと。それで特に男女共学を進めるに当たっては、その男女共学の部分だけを取り出しながら、それを優先的に考えて行きましょうということでのお話にしているということである。それからあと暖房費とか何とかという話があったが、これは予算の出どころが違う。ということは、校舎の関係は施設整備費ということであるけれども、暖房費というのはいわゆる管理費になるので、管理費と施設整備費というのはこれは全く予算上は別である。またその管理費自体は、これはいろいろ仰るとおり、例えば一女高の関係で暖房費がなくなって非常に寒い思いをしている生徒がいるということもあって、これは一旦削ったというか、これがかなり不足したんだけれどもそれを復元しているという状況にある。
〈手塚宣夫〉
今の話なのか?
〈白石晃〉
今、復元している。
〈手塚宣夫〉
というと、今年は去年よりはよくなったということか。
〈白石晃〉
数字的なことはちょっと分からないが、4,5年前か、もっと前か、そういうことがいわれたんだけれども、結局はシーリングといって、5%とか10%カットしなければならなかった、その辺の関係だ。やっぱり教育環境というものを子供のためにきっちりとやらねばならないというところがあるので、そこは戻しましょうということで、いろんなご意見が出た段階でそれを復元して行こうというふうには考えている。
〈安部孝〉
ちょっと、いろいろね…、
ここで傍聴人から、“安部先生、ちょっと確認するとね、この間、安部先生は私に言させると仰った。今回発言させると仰った。
しかし私は二高の先生方(出席者?)が言われたことで満足しますから、一高PTAの会長さんに発言させて頂きたいと思います。お願いします”との発言あり
〈安部孝〉
ちょっとお待ち頂きたい。佐藤さんがいらっしゃるから。じゃあ、佐藤さん、質疑でも意見の陳述でも結構だから。
〈佐藤英子〉
こういうところでお話しするのはとても不慣れなのでメモしてきた。棒読みになるかも知れないがお許し頂きたい。今から私の言いたいことは、こういう場面を知らないごくごく一般の人の意見として聞いてほしい。私の中学校の同級生で一高出身の方がいて、その方は高校に進学するお子さんをお持ちの方だけれども、一律共学化の話をしたときに、税金がどうのこうの、性差がどうのこうのという話の前に、今までにもやってきたけれどもこれからの子供達がどうすればベストの教育環境で教育を受けられるか、どうすれば一番よい教育のあり方がなって行けるのだろうかという、そういう根本的なところが本当に十分に、十分に話合いができているのかというところに、親としてすごく疑問を持っているということを私は感じた。結局、上の方でお話していることが、県民の方には何も響いてこない。子供達のためにこういうことをすればよい教育が与えられる。こういう場面でよい教育が与えられるという上の方での声が全然私達には聞こえてこない。響いてこない。だから、何か上の方だけでやっていることに、「うん、そうだな、そうだな、納得できるな」ということが言えないということなのだ。それで今、宮城県の学力が下から数えて日本の中でも何番と言われている状態は皆さんもご存知かと思うんだけれども、折角宮城県には東北大もあるし、昔から学都仙台といわれていて、私達が高校に行っている頃は学区制がなかった。その頃、地元の子が東北大に進学する合格者数は今より大分よかった。なぜにそうして仙台の子供達は地元のよい学校に進学しないのか。できないのかは分からないけれども、そういう教育環境や教育のあり方に何かそういうところがつながっているんじゃないかなという話が出た。別学・共学がある宮城の特性を何か大きな問題も浮かんでこないような状態で、それを一律共学にしよう、共学しようというそのエネルギーを、これからの子供達に、早く言えば、小学校・中学校という義務教育とは違う関係になってしまうかも知れないけれども、そこの学力の底上げをして行かなければ宮城の学力は上に上がって行かないんだ、一般人の私達は本当にそういう話から入っていくのだ。こういう場所を知らない普通の人達は何だか場違いな話をしちゃっているのかも知れないけれども、教育庁の人達はもっともっと教育現場に目を向け、耳を傾けて頂き、そういうところにお金を使って頂きたい、そういう話が出た。私の娘も別学校を出ている。二高に負けないぐらいよい教育を受けてきたと自分達は自負している。そしてそこにいた先生達も二高の先生に負けないぐらい立派な教育をして下さったし、すごい意欲や気力を私達の身につけてくれた。だから長い人生の中で、「たった」と言ったら申し訳ないんだけれども、その3年間、別学で周りの目を気にしないで一生懸命勉強し、その伝統校である伝統行事を一生懸命精一杯やり抜いて卒業するという、そういう気持ちをこれからの子供達にも味わわせたいんだと言っていた。とりとめのない話をしてしまったけれども、一般県民の声として聞いて頂けたらと思う。
〈内田正之〉
手塚さんがちょっと補足がある。
〈手塚宣夫〉
共学化ということではないが、PTAとして臨時総会を控えており、ちょっと緊急課題があって…、さっき暖房費のことを仰っていたけれど、真冬は(暖房が)入るが、11月初めとか4月頃とかのちょっとはずれた時期で薄ら寒い日に、実は学校行事で行ったときに私は非常に寒い思いをして、私は冷え性じゃないんだが、ものすごく寒くてこんなところでどうするんだろうというぐらい寒いと感じた。私の息子に聞いてもやっぱりすごく寒い、寒い日はもう朝からずっとコートを着ていると。それはいろんなところもそうだと。一女高の子なんかは一日中コートを着て、ひざ掛けも離せないようなそういうことを聞いている。そういう状況で、一女高のことはいいんだけれども、二高のほかの役員の方々ともちょっとお話したが、足りない分をPTAの方から援助できないかということで、それはお金がかかるので勝手に決められないから総会にかけるということになるのだが、その点については教育庁の方では何か異議のようなものがあるか。
〈安部孝〉
じゃあ、簡単に説明して頂きたい。
〈白石晃〉
そこは先程言ったように予算の枠取りというものがある。歳出構造改革という形でいろいろなところでシーリングをしようとか、ある程度の基準がある。それでそれは1つの基準だから県庁全体をそういう基準に基づいて、財政当局の方ではこれをカットしなさいということになって、それはその枠の中だけでしかできない。
〈手塚宣夫〉
いえ、だからその足りない分をPTAで援助することになる。
〈白石晃〉
それで、PTAが援助することについては非常に難しい話だから…、どうだろうか?
〈手塚宣夫〉
二高の方は親の役目として当然だと思う。
ここで白石晃氏より、“校長先生、どうでしょう。手助けして下さい”との発言あり
〈安部孝〉
ちょっと、施設整備課のこともあるので、細かい話はあとで整理してお話するようにして頂きたい。それで時間になってしまったのでそのことはあとで…、
〈白石晃〉
具体的にちょっとあとでお話を聞かせてほしい。
〈内田正之〉
理解と協力の点、1分だけよろしいか。
〈安部孝〉
はい、じゃあ、そのあと渡辺さんに発言して頂く。
〈内田正之〉
今の手塚さんのお話というのは、出処違いかも知れないけれども、そういうところも不足しがちな中で本当に財政的に大丈夫なのかという不安なのだ。理解と協力の点だが、この調整会議の場というのはその一律共学化という政策決定のその決め方、進め方について、これこれこうやったんだ、これでこういうふうにやったんだから問題ないんだと、そこを理解して、あと協力して下さいよと、そういう意味での説明責任を果たす場だと思う。私等がその文書で質問したことも、その税金論というのはいわば理念論なのだ。理念論でお答えなるのではなくて、何がどういうふうに変わるのか、それは得られるもの、失うもの、メリット・デメリットという言葉に言い換えたわけだけれども、それについて答えて下さいといって、挙げ句の果てに出てきた答えがその具体的なメリット・デメリットなんていうのはやってません、そんなもんで決めたんではありませんということだ。そういうことで説明責任を果したというふうに言えるのかどうか、これは繰り返し申し上げておく。
〈安部孝〉
それでは渡辺さん。
〈渡辺大助(傍聴人)〉
一高PTA会長の渡辺です。まず2点、1点は一高の問題である。先程から不規則発言をして大変申し訳ないと思うが、せざるを得ないぐらいちょっと腹に据えかねたというか、一高で、学校で十分に将来ビジョンについて検討がなされている、進んでいることをもって発表条件が整ったと考えると先程、白石教育長は仰ったが、北島校長先生が今年度来られてから、ようやく一部の教員によるプロジェクトチームが立ち上がった。そこでいろいろ何かもんだのだろうけれども、それが全教職員というか、職員会議で全教員に初めて知らされたのが9月26日である。発表の僅か1か月もない、そういう時期である。それから10月18日に、急遽、前倒しでPTAの全学年の役員会が招集された。なぜそんなに急ぐのか、私は非常に不可解であった。しかしながらそれに応じた。全役員というのは約100名いるけれども、あまりにも急な招集だったので61名しか参加していない。そこで初めて北島校長から、具体的に言うと、表題は「共学化を契機とした一高の将来構想」という、たった1枚表裏ぐらいの箇条書きの「構想」とやらである。一高にはそれしかないのだ。だから二高が出されたような立派な将来ビジョンなどというものは、10月21日には出しようがない。その後21日の発表があった後に、先月の末に2学年のPTA総会があった。それから奇しくも明日(11月8日)1学年と3学年の学年総会がある。何人の保護者が集まるか分からないが、そこで初めて保護者に対する校長のそういう簡単な、本当に5,6分ぐらいか、一高の将来ビジョンは5,6分で語り尽くせるようなそんな乏しい内容なのか、そういう嘆かわしいという意見が同窓会の会合で続出している。こういうことをもってしても、学校が十分に検討がなされ進んでいる、よって発表の条件が整ったとは客観的に考えて到底、言えない。しかも県立高校将来構想はいわば憲法で、うたっている「関係者の理解を得ながら進める」の、保護者は「関係者」ではないのだろうか。あるいは現役の生徒、11月4日に生徒会総会を開いて、約9割以上の生徒が一高の共学化に反対という決議を行った。現役の在校生、これが「関係者」ではないのだろうか。保護者は「関係者」ではないんだろうか。その「理解を得た」とは到底言えない。どういうふうに教育庁の方でお考えになろうと、これは客観的に見て、私は絶対に理解を得られていないと思う。しかも学校で十分な検討がなされて、発表の条件が整ったとは到底言えないにもかかわらず、21日に発表した。このことによって、今後一高と教育庁との間でどういう会合がもたれるか分からないが、非常に信頼関係が損なわれたというのが、我々保護者の意見である。その全責任は21日に発表を強行したあなた方にあるということを肝に銘じてほしい。これからの交渉で、私はそこは何回でもくどく、くどいと言われても必ず言う。約束を破ったのはあなた方だ。その全責任はあなた方が負うということをまず明言しておきたいと思う。それからもう1つ、全然違う話だ。私の知っているある教育委員、教育委員というのは教育長をはじめ6人いらっしゃる。その教育委員の方、お名前は伏せるが、その方からこういう話を聞いた。偶々、私はその方を知っているので、今、仙台二高と教育庁との間でもう5回、当時で5回だったが、「こういう調整会議が開かれているけれども、その様子は当然教育委員の方々に知らされているんでしょうねぇ」と、私は当たり前のことだと思ってお聞きした。ところが唖然としたが、その方からは、「ほとんど聞かされていない」と。情報公開が金看板の浅野県政において、その一端を担う、教育行政を担う教育長を頂点とするあなた方行政が、この重要な仙台二高との調整会議のやり取り、それをその教育委員の方はほとんど知らされていない、いや、このことについてだけではないのだが…。行政側は教育委員にはあまり情報は言いたがらないのかなと、その方はいみじくも仰っていた。言っていることがおかしい。情報公開、情報公開とあれだけ言っておきながら、教育委員には全然情報が公開されていなんじゃないのか?共学化を決めたのは時期も含めて、あなた方役人じゃなくて教育委員(会)なのだ。その方々に今、一番大問題になっているこの仙台二高とあなた方との調整会議のやり取りを教育委員会が開かれる都度、なぜ逐一報告しないのか。したのかも知れないが、その方はほとんど報告を受けていないと、私の目の前でそうはっきり仰っている。こんなまやかしの調整会議をいつまでやっても、どういう実のある結果があるのだろうか。以上終わり(会場から拍手)。
〈安部孝〉
はい、高橋さん。
〈高橋正道〉
事前打合せの時に申し入れしているけれども、教育委員会委員長に調整会議に出て頂けないかということを願いしているけれども、そのご返事はどうか。
〈安部孝〉
教育委員長…?
〈高橋正道〉
はい、この前申し上げているのだけれども。
〈安部孝〉
この調整会議に教育委員長にご出席頂くことのご提案ね?
〈鈴木密明〉
それと併せて今、一高PTA会長から話があったけれども…、
ここで安部孝氏より、“今、初めて出されたの?”との発言あり
〈高橋正道〉
いや、これは事前打合せの時にお話している。
〈鈴木密明〉
併せて、教育委員会に対して白石教育長はどういう形で報告をされているのか。
〈白石晃〉
何の報告か?
〈鈴木密明〉
教育委員会に対して、この調整会議の報告はどういう形でされているのか。
〈白石晃〉
これは特に議題ということで、敢えて報告はしていない。それで…、
ここで傍聴席から、“オイ、オイ、ふざけんじゃないよ”“それ、不作為じゃないか?”などの発言が乱れ飛び、会場騒然となる
〈鈴木密明〉
ちょっと確認するが、報告はされていないのか?
〈白石晃〉
これは必要があればやるということになっている。
ここで会場から、“馬鹿にしてませんか?ちょっと!”などの発言が続き、再び会場が騒然となる
〈鈴木密明〉
でも、これは大切な、何のための…、じゃあ、教育長に聞くけれども、何のための調整会議なのか。だって、きちっとそれを報告するのが筋じゃないんだろうか。これは大事なことだ。今のお話を聞くと、教育長は教育委員会に一切報告をしていないということか。
〈白石晃〉
「一切」ではない。していることはしている。
ここで、会場から怒号が飛び、また騒然となる
〈鈴木密明〉
どういう形でされているのか?我々にはきちっとオフィシャルな議事録があるが、これは教育委員会に出されているのか。
〈白石晃〉
この議事録は出してない。
ここでまたまた傍聴席より、“オイ、オイ、何だよ、それ…”などの発言が飛ぶ
〈安部孝〉
はい、じゃあ、質疑は出されていないということだ。よろしいか?
〈鈴木密明〉
しかしこんな大事な議事録を、きちっとしたオフィシャルなものを、なぜ教育委員会に出していないのか。極めて大事なことではないか?
〈白石晃〉
これはもちろん大事なことである。
〈鈴木密明〉
じゃあ、なぜ出さないのか。
〈白石晃〉
教育委員会が…、
ここで渡辺傍聴人より、“教育委員会が決めたんでしょ、共学化を”との発言あり
〈白石晃〉
決議する項目はある。例えば…、
会場から教育長の答弁に対して非難の声が上がり、またまた会場騒然となる
ここでまた渡辺傍聴人より、“役人が決めたんじゃないよ”との発言あり
〈白石晃〉
例えば、協議事項とか、そういう事項が限定されているわけである。
ここで渡辺傍聴人から、“いい加減にしなさい”との発言に続き、また会場が騒然となる
〈鈴木密明〉
しかし教育長、これは極めて大切な問題だと思う。何のための調整会議なのか?これは逐一報告すべき義務があるんじゃないのか?それを怠ってはいないか?もともとそう決めたのは教育委員会じゃないのか?
〈白石晃〉
それはそうだ。
会場での騒然さがまだ続いている
〈鈴木密明〉
それなのになぜ、なぜ、なぜ、なぜに報告しないのか。きちっと議事録が出てるから、我々はこれは教育委員会の方にきちっと報告されているものだと思って進めてきた。じゃあ、何のための調整会議なのか?
〈安部孝〉
そこを取りまとめて、教育長。
〈鈴木密明〉
いゃあ、教育長、残念だ、そういう報告はなされていないというお話を聞いて…。じゃあ、何のために6回も調整会議をやってきたのか?
〈安部孝〉
教育長、はい、まとめて。
会場では、“責任問題だ”“そうだ、そうだ”などの声が頻発し、騒然となる
出席者の朝倉亮氏等より、“ちょっと、聞きましょう”の発言あり
〈鈴木密明〉
(会場に向かって呼びかけ)ちょっと、教育長が話をされるのでお聞きしよう。
〈白石晃〉
教育委員会については、教育委員会が決める事柄がある。これは限定されているので、それについては協議事項とか審議事項とかいう形で審議する。それからあと、報告事項の関係があるけれども、これはその時、例えば1つの担当課の中に資料があればそれを説明するという形になる。この調整会議については、質問等もこれは非公式なものだけれども、非公式の中でいろいろ話合いをするから、その時についてはこういう状況であるということはもちろん口頭で申し上げている。だから議事録という形ではない。
〈安部孝〉
はい、鈴木さん。
〈鈴木密明〉
こんな大事なことを口頭で説明するんじゃなくて…、じゃあ、教育長、我々は6回終わったので、今までのまとめ、サマリーを作って教育委員会に連名で出すことにしてはどうか。
〈白石晃〉
連名で?
〈鈴木密明〉
もちろん、連名だ。
〈白石晃〉
それはもちろん私の方で出す。
会場から、“それは信用できないよ”等の声が頻発する
〈鈴木密明〉
いやいや、連名にしよう。それは連名にすべきだ。なぜならば、なぜならば、なぜならば我々はみんな関係者だから、報告し連名で出すべきだ。
〈白石晃〉
それは必要ない。
会場のあちこちから、“何で必要ないの?信用できない!”との声が上がる
〈鈴木密明〉
なぜか?
〈白石晃〉
うちの方だけで十分だ。
〈鈴木密明〉
じゃあ、結構だけれども、それを我々に開示をして我々の了解を得た上で、提出ということの条件をつけさせて頂きたい。
〈白石晃〉
今までの議事録は会議の前にお互いに確認している。それを教育委員にやるということだ。
〈鈴木密明〉
議事録をお渡しになるのか?
〈白石晃〉
それはもちろんだ。そういうことでいろいろ意見があれば…、もちろん。
〈鈴木密明〉
いえいえ、渡されるのか?
〈白石晃〉
渡せる。
〈鈴木密明〉
じゃあ、いつ渡されるのか。
〈白石晃〉
それはいつだってできる。
〈鈴木密明〉
これは大切だから、やっぱり期限というのは大切だから…。
〈白石晃〉
それは検討したい。
またまた会場騒然
〈鈴木密明〉
いや、検討じゃなくて渡されるのか?渡されるのか?
〈高橋正道〉
さっき敢えて教育委員長に調整会議に出て頂きたいという…、
〈鈴木密明〉
渡すね?じゃあ、よろしくお願いしたい。それは後ほど確認したい。
〈朝倉亮〉
大事な話なので発言させてほしい。(教育長に対して)今、あなたが仰っていることは教育委員会設置基準規定第7条違反だ。あなたがやってることは義務違反なんだよ。こんな重要問題を教育委員会に話す義務があるだろう?あなたにはその義務があるだろう?こんな重要な問題をなぜ限定するのか?これは義務違反だ。それは罷免に値することだ。
〈白石晃〉
それは違う。
〈朝倉亮〉
何で限定されるんだ、こんな大事な大問題を!
〈白石晃〉
これは条例上だけの話をするけれども、教育委員会が決める事柄、それから教育委員から委任されている事柄があるのだ。これは規則上の話だ。それでそれについては…、
ここで渡辺傍聴人より、“社会の常識では通じない、社会の常識に反する”との発言あり
〈白石晃〉
フォーマルな会議の中では…、そういう議題ではないのだ。
ここでまた渡辺傍聴人より、“だから辞めるべきだと言ってるんだよ”との発言あり
さらに佐藤茂氏より、“県民を馬鹿にしてるんじゃないんですか?”との発言が続く
〈白石晃〉
インフォーマルな形では随分やっている。
会場がまた騒然となり、各人口々に非難の声を上げている
〈朝倉亮〉
そんなことは通じない、そんなことは!マスコミの皆さん、聞いて頂きたい。こんな滅茶苦茶なことを!
〈安部孝〉
静粛に、静粛に、静粛に!あと質問が?教育委員会の委員長が?
〈高橋正道〉
教育委員長に(調整会議に)出て頂けるのか?
〈安部孝〉
出て頂けるのかどうかということだが、教育長、どうか?
〈白石晃〉
議事録を教育委員に渡せということだから…、
〈高橋正道〉
いやいや、教育委員長に出席してもらいたいと…、
〈浜田毅〉
委員長が出てこれないか、知事さんが出てこれないかというお話があったけれども、それは先週の2,3日前でちょっと無理なので、次回出てこれるのかどうか、非常勤の教育委員なので、その辺はちょっと…、
ここで渡辺傍聴人より、仕事を持っている我々だって来てるんですよ”との発言あり
〈浜田毅〉
それはそうだが…、ここで渡辺傍聴人より、“仕事ですよ、教育委員長の。何が非常勤だ”との発言あり
〈浜田毅〉
その辺は今後の検討課題ということで…、今回はちょっと無理な話だから。
〈安部孝〉
教育長、今のコメントでいいのかな?
〈白石晃〉
私もそう思う。
〈安部孝〉
そういうことだそうだ。はい、佐藤さん、簡潔に。
〈佐藤茂〉
今の発言は重大な問題であって、教育委員の方に報告していなかったというのは、これは最大の不作為だと思う。本当に役人の一番悪い癖で、民より官の方が偉いと思ってる。これは大問題だ。もう1つ質問。この前、7月の二高同窓会総会に浅野知事が来られて、挨拶を述べた。その中で二高の共学化について触れられて、調整会議の行く末を見据えて最終的に考えたいと、そのようなことを仰っていた。そういうことであるならば、当然白石教育長の方から浅野知事にも逐一報告を行っていると思うがどうか、答えてほしい。
〈白石晃〉
(報告は)していない。
会場では、“あいつも嘘つきだからなぁ”などの発言か相次ぎ、またまた騒然
〈安部孝〉
いろいろあると思うけれども予定時間になった。次回の調整会議もあるので、今日の議論を踏まえながらまた次回の調整会議で話合いたい。
〈佐藤茂〉
その前に1つやるべきことがあると思う。教育長が教育委員長に報告してなかったということで、ここにいる方々に謝罪すべきだと思う。我々は何ヶ月間もの時間を費やしているんだから、最大の不作為だ。謝罪したらどうか?ほかの皆さんはどう考えるか?
会場から、“そうだ、そうだ”の声が頻発する
朝倉亮氏からも、“弁解の余地なし”の声があがる鈴木隆一氏が何か発言しようとしたところを遮って、
〈佐藤茂〉
鈴木さん、あんた要らない。白石教育長が謝罪したらどうか?
渡辺傍聴人から、“あんたは権限がないんだからいいよ。白石教育長に謝ってもらいたいんだから、出しゃばらなくてもいいから”との発言あり
〈鈴木隆一〉
あの~、教育長が…、
〈佐藤茂〉
鈴木さんに聞いているのではない。鈴木さんに謝ってもらいたくないのだ。
〈白石晃〉
私は特に謝罪はしない。私は非公式な場面で報告しているので、その行為は不作為だとは思っていない。
〈佐藤茂〉
そんなのは答えになるのか。これで皆さん納得できるか?
会場から、“みんな時間も金も使ってやってんだよ。にするにも程がある”
“誰がこの問題に納得できるか”などの発言が続発する
〈安部孝〉
冷静に!予定の時間になった。いろいろ尽くせない論点、要旨などがあると思う。次回の調整会議に合わせながら、また整理して頂いて議論して頂きたいと思う。じゃあ、次回の調整会議の日程調整をしたいと思うけれども、11月28日から定例県議会が始まって、終わりは大体12月16日ぐらいになるということなので、その辺も鑑みながら高橋さんの方はどうか?
〈高橋正道〉
12月の19日から21日ぐらいの間で…、
〈安部孝〉
はい、12月の、じゃあ、我々の議会が終わってから…。
傍聴人の高橋清久氏から、“安部先生に聞きますが、補正予算というのはこの12月の20何日にやるわけですか?”との質問あり
〈安部孝〉
補正の関係は議案説明が今月の18日に明らかになるので、私共はその補正関係は一切…、
高橋清久傍聴人より、“それには共学の予算は入るわけですか?”との質問あり
〈安部孝〉
うーん、私の方にはまだそのことについては通知がないので…、
続けて、高橋清久傍聴人より、“あるんじゃないですか?との発言あり
〈安部孝〉
18日に正式に(通知が)ある。じゃあ、今、高橋(正道)さんの方から提案頂いた議会が終わった19日で?
〈高橋正道〉
19,20,21と…、
〈安部孝〉
19,20,21、その3日間のうちのどの辺りかなということで…、
〈鈴木密明〉
併せて、教育委員長が空いているスケジュールを入れたらどうか?
〈安部孝〉
その辺はあと、事務局との打合せということで、皆さんどうか?いろいろ忙しい年末だが、12月の19,20,21辺りで…、
各出席者間でスケジュール調整の後
〈安部孝〉
それでは12月19日に。詳細はあと事務局同士で打合わせ頂いて…。それから柏葉校長先生から、前にもいろんな関係の資料が出ていたので皆様方に配布ということで…、詳細は次回になると思う。立会人として一言申し上げるが、今日はかなり白熱した会議になったと思う。私の至らないところがあり反省しているけれども、新しい知事が今月就任するので県庁内でよくすり合わせをして頂き、12月19日の調整会議には今の討論を踏まえながら発展的進行のための方法等そういう申し入れがあれば是非やって頂きたいと思う。長時間にわたりご苦労さまでした。
以上